管理人のイエイリです。
自動車や航空機、造船などの開発、設計を3次元で行うために、製造業では「XVL」という軽量の3Dデータが使われています。各部品には、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトのように、部品名や部品の種類などの「属性情報」を持たせることができます。
XVLの開発元であるラティス・テクノロジーは、このXVLデータを、スマートフォンやタブレット端末で使えるようにするため、昨年10月に「iXVL View」というアプリを開発し、アップルのiTunes Storeで無償公開しました。
その後、昨年12月に改良版が出ましたが、今年1月16日にはさらに進化した新アプリ「iXVL Player ver1.0」が登場しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
iPadやiPhoneで属性情報
が見られるようになったのです。
さらに、製品の構成、断面図、寸法、角度。注記なども表示できます。
iPadなどで属性情報(赤枠内)が見られる新アプリ「iXVL Player ver1.0」(写真:家入龍太) |
iTunes Storeで無償ダウンロードできる「iXVL Player」(資料:iTunes Store) |
属性情報を表示させるためには、CADから変換したXVLファイルを同社の「iXVL Publisher」というソフトを通して、属性情報を付加させる必要があります。
とはいえ、近い将来はBIMモデルも同様に建物各部の属性情報が携帯端末で見られるようになることも予想されます。そうなると建設現場や維持管理業務でのBIMモデルの活用がいっそう進みそうですね。
「iXVL Publisher」による属性情報を付加するイメージ(資料:ラティス・テクノロジー) |
ラティス・テクノロジーは1月26日にソフトバンクテレコムの協賛で「iPad & XVLが拓く3Dソリューションセミナー」を開催しました。
会場は
約200人の参加者で超満員
となり、立ち見も出るほどでした。XVLのiPadなどでの活用は、製造業でも大きな関心事のようですね。
約200人の参加者で満員の「iPad & XVLが拓く3Dソリューションセミナー」(写真:家入龍太) |
製造業の現場では、図面の代わりに3Dモデルを使うことで、組み立て手順を確認したり、日本語も英語も読めない外国人工員のマニュアルとして使ったりしているそうです。
そのうち建設現場でも、携帯端末でBIMモデルを参照し、図面代わりに使われるようになるかもしれませんね。