パソコン集中管理で5%も節電!清水建設新本社は環境性能日本一
2012年5月25日

管理人のイエイリです。

東京・京橋で清水建設が2009年4月から建設を行っていた同社の新本社ビルが5月15日に完成。今日(5/25)に竣工式が行われます。

地下3階、地上22階で高さ106m、延べ床面積5万1355m2のビルには、最先端の環境技術が導入され、建物の環境性能を評価するCASBEE審査では、過去最高の9.7ポイントを記録したほどの超環境型オフィスです。

オフィス運用開始時のCO2排出量は、東京都の標準的なオフィスビルに比べて、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

62%も少なくなる

 

見込みで、「カーボンハーフビル」を大幅に上回る性能を誇ります。

 20120525-image1.jpg

東京・京橋に竣工した清水建設の新本社ビル(写真:清水建設)

これだけの環境性能を実現するため、様々な環境関連技術が使われています。例えば建物の外装には、ガラスや耐震パネル、太陽光発電パネルを組み込んだ「ハイブリッド外装システム」を採用。柱や梁をガラス面から55cm張り出すことにより、太陽光の外熱負荷を軽減するひさしとして機能するようになっています。

また、空調や照明には「タスク&アンビエント方式」を採用し、室内全体と個別の作業空間を区別することで省エネ化を図っています。空調には天井パネル内部に設置したパイプに冷温水を流す「輻射空調」や、湿度を独立して制御する「デシカント空調機」を採用し、さらに地域冷暖房の排熱まで利用するという徹底ぶりで30%もの省エネを実現しました。

このほか太陽光発電と蓄電池、商用電源を組み合わせてビル内に「マイクログリッド」を構築することでCO2を年間30t削減したり、輻射空調の配管とスプリンクラー配管の横主管を兼用することで配管重量が半減させてCO2を150t削減したりしています。

そして、省エネに意外と重要なのがパソコンです。個々のパソコンは、建物の中央監視システムにより操作や使用状態を管理し、無操作時間が長いパソコンはまずモニター画面を自動的にオフには、さらに無操作が続いた場合にはCPUを自動的にスリープモードにします。

こうしたパソコンの節電制御により、パソコンの消費電力量は

 

最大30%、ビル全体では5%

 

もの削減が可能になるそうです。

CO2排出量削減への取り組みは今後も続き、2015年までに設備機器の「ファインチューニング」などによって削減率を70%に高め、排出権プロジェクトで創出するCO2クレジットを活用することで最終的には「カーボン・ゼロ」を目指します。

公開中の映画「宇宙兄弟」では、エンドロールに協力者として「清水建設」のロゴが出てきます。この映画に登場する月面基地と同じく、新本社ビルも最先端の技術を駆使して作られました。どちらも「子どもたちに誇れるしごと」になりそうですね。

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