断熱性を30%アップ!エネルギー収支ゼロを実現したスマートハウス
2013年4月9日

管理人のイエイリです。

2011年の東日本大震災以来、大手ハウスメーカーなどから続々とスマートハウスが発売されています。

これまではどちらかというと、“創エネ・蓄エネ・省エネ”の機能を担う太陽光発電システムや住宅用リチウムイオン蓄電池、HEMS(住宅用エネルギー管理システム)などの設備面が強調されていました。

最近はこれらの設備とともに住宅自体の断熱性や遮熱性、通風性などの「パッシブ性能」を組み合わせて、住宅全体の性能を競う時代に突入したようです。

積水ハウスは昨日(2013年4月8日)、スマートハウスの新製品「グリーンファースト ゼロ」(PDF)を発売しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ネット・ゼロ・エネルギー

 

を実現したのです。

つまり、年間トータルのエネルギー収支で見ると、化石燃料などの一次エネルギーを消費しないで生活できる家ということになります。

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鉄骨戸建て住宅の「IS ROY+E(イズ・ロイエ) グリーンファースト ゼロ」(写真・資料:積水ハウス。以下同じ)

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木造住宅「シャーウッド」の「パーソナルオーダーメイド IORI(いおり) グリーンファースト ゼロ」

ネット・ゼロ・エネルギー実現のポイントは、断熱性を30%向上させたところにあります。熱が逃げやすい開口部には「アルゴンガス封入複層ガラス」や「高断熱サッシ」などを採用した「ハイグレード断熱仕様」とし、関東以南でも東北北部のレベルまで断熱性を高めました。

また、深いひさしや樹木による日射の制御や、通風に配慮して住宅自体がエネルギーをなるべく使わないようにする「パッシブ技術」を採り入れました。空調や照明には高効率エアコン、LED照明などの省エネ設備を使用しています。

このほか「創エネ」装置としては太陽光発電システム(太陽電池)と燃料電池のW発電、「蓄エネ」装置としては住宅用蓄電池を採用。これらの3電池の運転状況を積水ハウスのクラウドシステムで監視する「3電池の見守り機能」を持つ業界初のHEMSを導入しました。

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日射制御、通風性などに配慮し、パッシブ性能に優れた設計を実現

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木造住宅に採用した高性能樹脂サッシ

その結果、140m2の住宅(4.5kWの太陽光発電を搭載)を例にすると、2013年に達成すべき水準とされた標準的世帯の消費エネルギー75GJを上回る78.1GJを削減でき、ネット・ゼロ・エネルギーが達成できるというわけです。

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日射制御、通風性などに配慮し、パッシブ性能に優れた設計を実現

また光熱費は1990年ごろの住宅に比べると30万4000円も節約でき、年に1万4800円の“利益”が出る計算です。

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光熱費とCO2削減のイメージ

積水ハウスは新築戸建て住宅における「グリーンファースト ゼロ」の割合を

 

2013年度は40%

 

さらに2014年度には60%と増やしていく計画です。

政府は2020年までにネット・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)を標準的な新築住宅にすることを目標にしていますが、それを一歩、先取りした形になりそうですね。

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