管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)は、建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する手法として、避けて通れないものになってきました。
一方、世界でBIMが広く使われている半面、基本的な概念や用語、プロセスの定義にはまだ一貫性が不十分な面もあります。
また、プロジェクトのBIMデータ管理では、担当者の力量に大きな格差もあります。
こうしたBIMに関する課題を解消しようと、BIMモデルデータの国際交換標準「IFC」を開発する団体、buildingSMART Japan(以下、bSJ)は新たな認定試験を2021年6月に開始することになりました。
「プロフェッショナル認定制度」というもので、
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMスキルを国際基準
によって個人の資格を認定しようというのです。(bSJのプレスリリースはこちら)
bSJが所属する本部組織、buildingSMARTでは既にこの認定資格制度を世界8カ国で実施しており、約3000人の認定者を出しています。
試験の流れですが、まずbSJから認定を受けた「トレーニングプロバイダー」と呼ばれる企業などによるトレーニングを受講することにより、受験資格が得られます。
トレーニングはBIMソリューションのベンダーを問わない「オープンBIM」に基づいて行われるとのことです。
続いて試験を受けるわけですが、その内容は、buildingSMARTのウェブサイトで配布している資料(Program Overview)に書かれています。
それによると2つのレベルに分かれており、(1)知識や概念の理解からなる「基本レベル(Foundation)」と、(2)BIMを実際に活用できる「実務レベル(Practitioner)」からなります。
試験の実施にあたって、bSJは2021年4月から
トレーニングプロバイダー
の募集を始めます。
これまで、BIM関連の資格と言えば、各ベンダーのBIMソリューションについて活用スキルを証明するものがほとんどでした。
今回の認定制度は、BIMを使わない人も対象になっていることに注目したいです。
自分はBIMソフトは使わないけど、BIMを武器に会社を成長させたい企業のトップや管理職は「基本レベル」の資格を取っておくことで、かなりの成果が期待できそうですね。