管理人のイエイリです。
リフォーム現場や新築現場では、現場の現況図面を作成するのに多くの手間ひまがかかっていました。
そんな現場関係者のお困りごとを解決しようと、ライカジオシステムズは建築現場をターゲットに、新型トータルステーション「Leica iCON iCS」を開発し、2024年11月に東京と大阪で開催したイベント「Innovate Asia Tour」の会場でお披露目しました。
その特長は、簡単かつスピーディーに現場の現況図を作成できることです。
通常のトータルステーションは、望遠鏡で計測したい点に十字線を合わせて計測しますが、この製品は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
タブレット上の360度写真
をクルクル回しながら、測点を指定して座標を計測できるのです。
現場に三脚付きのトータルステーションを置き、まずは付属の魚眼レンズによって周囲の360度写真を撮影します。
その写真をタブレット画面上に表示させて、計測したい点に十字線を合わせて、測定ボタンにタッチすれば位置を計測し、そのデータをタブレットに取り込みます。
このほか、細かい部分にはリモート測定ペン「Leica vPen」、隠れた部分には測量ポール「Leica vPole」を使って、ペンやポールの先端位置を計測することもできます。
計測したデータは、様々なクラウドストレージにアップロードし、すぐに共有できます。
驚くべきはその測定精度の高さで、
10m先を1mmの誤差
で計測できるのです。部材の工場製作にも使えるレベルですね。
また、「Leica iCON iCS」は設計図に基づき、現場に設備などの部材を取り付ける位置を描く「墨出し」作業にも使えます。
気になるお値段ですが、まだ発表されていません。
現場にいながら、スピーディーかつ高精度に現況図が作成できると、そのデータをもとに工場で次々と部材を製作し、現場ではその部材を取り付けるだけというワークフローも実現できます。
「現場合わせ加工」がなくなると、生産性向上や働き方改革がいっそう進みそうですね。