管理人のイエイリです。
住宅の基礎コンクリート工事では、「いつ型枠を外すか」がなかなか悩ましいところです。早すぎると強度が心配ですし、慎重になりすぎると工程が延びてしまいます。
しかも、その判断のために型枠とは別に強度試験用のテストピースを3本作り、試験場に運んで破壊試験を行うのが一般的でした。
品質管理のためとはいえ、施工管理者にとってはなかなか手間のかかる作業だったわけです。
そんな脱枠判断に伴う施工管理者のストレスも、DXによって緩和されそうです。
積水ハウス(本社:大阪市北区)は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
型枠に温度センサー
を取り付けて、脱枠時期を見える化しました。(積水ハウスのプレスリリースはこちら)
その名も「SHセンサ型枠システム」。新築住宅の基礎工事で使う型枠に温度センサーを取り付け、コンクリートの初期養生時の温度を連続計測し、そのデータから強度をリアルタイムに算出・可視化する仕組みです。
コンクリートを打設すると、温度センサーがコンクリート表面温度を測定し続けます。取得したデータは、現場内に設置したWi-Fiを通じて無人でクラウドへ送信され、そこで解析されます。
そのデータを基に、国土交通省告示で認められている強度算定式によって強度を算出し、リアルタイムに管理できるとのことです。
つまり、現場の担当者は「そろそろ型枠を外せるかどうか」を、“KKD”(経験・勘・度胸)や余裕だけに頼るのではなく、データを見ながら判断できるようになるわけです。
脱枠時期を前もって予測できれば、後工程の段取りもかなりスムーズになりそうですね。 積水ハウスによると、こうしたシステムは住宅業界初とのことです。2026年1月末からパイロット運用を始め、同年8月から全国で順次運用する計画です。
テストピースは、直径10cm×長さ20cmの円柱供試体で、これまでは1現場当たり3本を一軸圧縮試験で破壊し、その後は廃棄していました。
今回のシステムによって、この試験が不要になるため、
年間約108トン
のコンクリート廃棄物削減が可能になります。
また、テストピースの引き取りや試験場への運搬にかかっていた時間も、1現場当たり平均約1時間削減できるとのことです。住宅のように件数が多い分野では、この1時間は決して小さくありません。
手間もゴミも削減できる「SHセンサ型枠システム」は、ドローンやBIMのような派手さこそありませんが、品質、効率、環境配慮を一気につないでくるあたり、現場のお困りごとに寄り添ったDXと言えるでしょう。
住宅業界初のこの挑戦、まずは“ほめて育てたい”技術ですね。




















