管理人のイエイリです。
タブレットやクラウドが普及してきたとはいえ、建設現場の仕事は、最後はやはり「人に聞く」「電話する」といった会話で回っている場面が少なくありません。
しかし、現場で暇な人はほとんどいません。若手がベテランに聞きたいことは山ほどあるのに、そのベテランがつかまらない、というのも現場の“あるある”ですね。こうした「手待ちのムダ」は、意外に大きいものです。
そんな中、SORABITO(本社:東京都中央区)は、新発想の解決策を打ち出してきました。作業中に問題にぶつかったとき、電話をかけるように話しかけると、
ナ、ナ、ナ、ナント、
AIがまるで人間のように
声で答えてくれる現場用音声AIエージェント「TakumiX」をリリースしたのです。(SORABITOのプレスリリースはこちら)
このシステムは、現場でのさまざまなお困りごとに対して生成AIのように答えてくれますが、文字で入出力するのではなく、作業中でも使いやすい音声インターフェースを前面に出してきたのが面白いところです。
これまで、忙しい作業の手を止めて対応していた問い合わせのうち、施工関係の資料やマニュアル、法令などを調べればわかることはAIが答えてくれるので、人の負担を大きく減らせそうです。聞く側も、相手がAIなら遠慮せず何度でも聞けるので、気を使わずに済みますね。
TakumiXは、イレブンラボジャパン(本社:東京都千代田区)の音声AI技術と、SORABITOが建設・建機レンタル業界などで培ってきた業務理解や設計力を組み合わせたサービスです。
各社の業務フローや専門用語、問い合わせ内容、運用ルール、現場特有の判断基準に合わせて対話ロジックを設計し、自然な音声で応答する仕組みです。
用途としては、電話での注文受付や予約受付、問い合わせの一次対応、マニュアルや仕様書、FAQ、法令、社内ルールの音声案内、若手社員向けの作業支援や教育支援、多言語での問い合わせ対応などが挙げられています。
つまり、TakumiXは単なる電話自動応答ではなく、現場で迷ったときに相談できる
現場の“匠社員”
を目指しているのです。
マニュアル、仕様書、FAQ、法令、社内ルールといった既存情報を、現場の人が音声で引き出せるインターフェースは、いかにも現場向きです。簡単な一次対応や確認業務はAIに任せ、どうしてもベテランのノウハウが必要なときは人間が対応する――。そんな切り分けができれば、人手不足に悩む現場の生産性向上にもつながりそうです。
作業中にスマホ画面を操作しにくい場面で、AIをどう呼び出すのかという起動方法は現時点ではよくわかりません。ただ、「OK、グーグル」や「ヘイ、Siri」のように、音声で“匠社員”を呼び出せるようになると、さらに便利に使えそうです。
もちろん、騒音や雑音の多い現場では、それなりの苦労もありそうです。それでも、音声AIをオフィスの話題で終わらせず、現場の仕事そのものに持ち込もうとした点は、なかなか挑戦的な一手と言えそうです。今後の実装事例が楽しみですね。
TakumiX公式サイトでは、ウェブサイトの内容を学習させ、その内容を音声で問い合わせられるお試しコーナーも用意されています。興味のある方は、一度試してみてはいかがでしょうか。




















