管理人のイエイリです。
建設現場や施設管理では最近、点群データを使って現況を記録する機会が増えてきました。形状を正確に把握するには便利な点群ですが、細かい部分を拡大して見ようとすると、スカスカ感やザラザラ感があり、「ここはいったい何だろう?」と分かりにくいこともあります。
そんな中、デジタルカレッジKAGA(本社:石川県加賀市)は、ちょっと変わった方法で、石川県加賀市内の施設や観光資源の空間データ化に取り組みました。
従来の点群データの代わりに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
3Dガウシアンスプラッティング
という手法を使って、街並みを3Dデータ化したのです。(デジタルカレッジKAGAのプレスリリースはこちら)
3Dガウシアンスプラッティング(以下、3DGS)とは、点群の点の代わりに、伸びたり平べったく変形したりする楕円体のような要素を3D空間に並べ、面やエッジを表現する手法です。
イメージとしては、一つ一つの要素が数mmから数十cm程度の大きさを持ち、点ではなく“面としての広がり”を持っています。そのため、拡大しても普通の点群より滑らかに見え、形状のつながりも把握しやすくなります。
また、壁や床の質感、陰影、看板、段差、通路、ランドマークなども、見た目として表現しやすいのが特徴です。
今回の取り組みでは、山代温泉の古総湯をはじめ、山中温泉のあやとりはしやこおろぎ橋、九谷ダム、加賀市イノベーションセンターなどが3DGS化されました。
現場の撮影には、「DJI AVATA360」などの
360度カメラ搭載ドローン
や、全天球カメラ、スマートフォンが使われました。
360度カメラ搭載ドローンは死角が少なく、広い範囲をスピーディーに撮影できます。そのデータから分かりやすい3Dデータが作れるとなると、建物や土木構造物、観光施設などのデジタルアーカイブにも、有力なツールになりそうですね。
また、建設現場での施工管理や、インフラ・施設管理にも大いに実力を発揮しそうです。単なる写真台帳ではなく、現場を後から歩き回るように確認できる「歩き回れる現況記録」として残せるイメージです。
これらの3Dデータは、デジタルカレッジKAGAのウェブサイトで公開されており、くるくる回したり拡大・縮小したりして見られるので、ご興味のある方はどうぞ。
さらにこの取り組みでは、こうした街並みなどの3DGSデータを、ドローンやロボットが自分の位置を把握するVPS(Visual Positioning
System)用の参照データとして活用することも視野に入れています。
加賀市は、国土交通省の3D都市モデルプロジェクト「Project PLATEAU」にも参画してきた地域です。都市全体の骨格をProject PLATEAUの3D都市モデルで押さえ、施設や現場のリアルな見え方を3DGSで補う。そんな組み合わせが進めば、都市スケールのデジタルツインと、現場スケールの実感ある3D記録がつながっていきそうですね。
現場を「人が見る3Dデータ」として残すだけでなく、AIやロボットが読める空間データへと育てていく。加賀市発のこの取り組みは、将来の施設管理や現場ロボット活用に向けた、なかなか面白い一歩と言えそうです。























