管理人のイエイリです。
電気工事や管工事の見積もりでは、図面からコンセントや照明器具、スイッチ、配線長などを拾い出す作業が欠かせません。ところが、この「材料拾い」が、なかなかの重労働なのです。
図面を拡大しながら記号を一つひとつ探し、数を数え、配線をたどり、集計表にまとめる。拾い漏れや二重拾いがあると、見積金額にも影響します。しかも、誰でもすぐにできる仕事ではなく、ベテランの経験や勘に頼りがちです。
最近は、BIMモデルから数量を集計する方法もありますが、実際の設備工事の見積もりでは、今も2D図面やPDF図面、紙図面を使っている会社が少なくありません。
そんなレガシー図面で業務を進めている企業に朗報です。
システムズナカシマ(本社:岡山市)は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
AIが2D図面の数量拾い
を自動的に行う、設備工事業向けAI搭載材料拾い出しシステム「拾いの匠NX」を2026年6月18日に発売したのです。(システムズナカシマのプレスリリースはこちら)
このシステムは、AIが読み込んだ図面を解析し、コンセント、照明器具、スイッチなどの設備記号を自動認識します。さらに、配線の長さや数量も自動で集計します。
つまり、これまで人が目で探して数えていた作業を、AIが先にやってくれるわけです。
「拾いの匠NX」のAIは、JIS規格の設備図面記号を学習しています。図面内から機器や部材を自動認識し、個数や長さなどの拾い出しに対応します。
対応する図面データも実務的です。PDF図面、紙図面、TIFF、JPEG、BMPなどのイメージデータを取り込めるほか、DWG、DXF、JWW、SFC、P21など、多くのCAD形式の読み込みにも対応しています。
設備工事の見積もり業務では、PDF図面やスキャンした紙図面、Jw_cad形式など、さまざまな図面がやってきます。こうした従来型の図面をそのまま使える点が、現場目線ではありがたいところですね。
また、PDF図面から建築平面図と電気設備の機器要素を自動敵にレイヤ分けする機能もあります。
設備図面は、壁や柱、寸法線、部屋名などの建築情報の上に、設備記号や配線が重なっています。そのままではAIも読み取りにくいため、建築図と設備要素を分けることで、認識精度を高める仕組みです。
AIが拾った結果は、部材ごとに目視確認できます。間違いや不足があれば、クリック操作で追加・修正できます。
AIで認識しにくい図面や、学習データがない記号については、手拾い機能で対応できます。配線長さ拾いや面積拾いも行え、拾い根拠や雛型登録によって社内基準の統一にも役立ちます。
さらに、業務支援クラウドサービス「ANDESクラウド」と連携すれば、クラウド対応のBIMシステムのように、フロア別や系統ごとにチーム全体で手分けして作業できます。
数量拾い後は積算システムとも連携し、見積作成までシームレスにつなげられるとのことです。図面取り込み、AIによる材料拾い、確認・修正、数量集計、積算、見積作成という流れを、デジタルにつなぐイメージです。
このシステムの面白いところは、BIM活用に出遅れ、今も2D図面やPDF図面で見積もりを行っている設備工事会社でも、AIによって業務を飛躍的に効率化できるところにあります。
同社によると、このシステムを使って50枚の設備図面の拾い作業を行ったところ、手作業に比べて作業時間を65~75%削減できたとのことです。
まさに、
“レガシー図面で逆襲DX”
を可能にしたシステムと言えるでしょう。
システムズナカシマは今後、電気設備業や水道設備業への展開を進め、初年度70社、100ライセンスの販売を目指すとのことです。
2D図面時代の積算業務が、AIによってどこまで変わるのか。設備工事業界のDXに、かなり現実的な突破口が開けてきましたね。






















