管理人のイエイリです。
建設現場では、安全巡視や資材置き場の確認、車両の出入り、アナログメーターの読み取りなど、いまだに人の目に頼る仕事がたくさんあります。
もちろん、現場を歩いて確認すること自体は大切です。しかし、現場が広かったり、トンネルや山間部、インフラ施設のように行き来に時間がかかったりすると、こうした確認作業はなかなかの負担になります。
AIカメラを使えばよさそうですが、従来型では用途ごとに学習データを用意したり、個別にチューニングしたりする必要がありました。そのため、現場ごとの「ちょっと見ておいて」に合わせるには、意外と大がかりだったのです。
こんな現場担当者のお困りごとに応えるため、GRIFFY(本社:東京都千代田区)とソラコム(本社:東京都港区)が、画期的なソリューションを開発しました。
現場に設置したAIカメラを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
プロンプトで制御
し、様々な“目視確認”を自動化するものなのです。(GRIFFYのプレスリリースはこちら)
建設業界向けの新ソリューション「生成AI現場監視システム」というもので、2026年7月1日からレンタル提供を開始します。
このシステムは、ソラコムのクラウド型カメラサービス「ソラカメ」と、生成AIを用いたIoTオートメーションサービス「SORACOM Flux」を活用し、GRIFFYが建設現場向けに最適化したものです。
カメラ映像に最新の生成AI、つまりLLMを連携させ、「ヘルメットを着用しているか」「資材が減っていないか」「メーターの針は適正範囲か」といった確認を、自然言語の指示だけで解析できるのが特徴です。
例えば、現場のカメラに対して「この映像でヘルメット未着用者を確認」「資材置き場の在庫量を概算で判定」「アナログメーターの針が正常範囲か確認」といったプロンプトを設定するイメージです。
これまで人が現場で目視していた確認作業の一部を、カメラと生成AIに任せられるわけです。
利用シーンとしては、安全管理ではヘルメットやフルハーネスなどの装備品の未着用検知、資材管理では在庫量の概算数量判定や推移記録、車両管理では駐車スペースの満空判定やトンネル入坑車両の長さ計測、インフラ点検ではアナログメーターの読み取り、積雪・降灰の監視などが挙げられています。
屋外現場で使える仕様も、なかなか実用的です。LTE通信環境と電源があれば利用開始でき、カメラはフルHD、広角120度のレンズを備えています。さらにIP65相当の防水・防塵性能、-20℃?55℃の動作温度範囲を持ち、建設現場の屋外環境でも使える構成になっています。
パトランプなどの外部機器連動やメール通知と組み合わせることも可能です。
そして、このシステムは、
伴走支援型AI
という点も見逃せません。
生成AIを使う場合、実はプロンプトの書き方やカメラの設置位置が、判定精度に大きく影響します。そこで、GRIFFYの専門スタッフが、プロンプト設定や解析に適したカメラ位置の選定などを支援します。
現場の担当者がAIエンジニアになる必要はありません。「どこにカメラを置けばいいのか」「どんな言葉で指示すればいいのか」という部分まで支援してくれるので、非エンジニアでも現場主導で使えるAIを目指しているわけです。
GRIFFYは、2026年6月17日(水)~20日(土)幕張メッセで開催される「第8回 国際建設・測量展(CSPI2026)」のGRIFFYブース(ブース番号: 07-60)で、このシステムを初公開します。
会場では、ヘルメット未着用検知、資材量の確認、アナログメーター読み取りなどのデモンストレーションも行う予定です。
建設現場のAIカメラはこれまで、監視目的に合わせて教師データを用意し、開発する必要がありました。しかし今回の仕組みは、現場で見たいことを人間の言葉でAIに頼むことで、1台のAIカメラを“万能監視装置”として活用する道を開くものと言えそうです。
「ちょっと見ておいて」という作業をAIカメラに任せられるようになれば、安全管理や資材管理、インフラ監視の省人化はかなり身近になりそうですね。



















