管理人のイエイリです。
建設現場では、クレーンの吊り荷の下に人が入ったり、重機に近づきすぎたり、立入禁止エリアにうっかり入ったりと、ヒヤリとする場面が少なくありません。
しかし、広い現場のすべてを、常に人の目だけで見守るのは至難の業です。しかも最近は、人手不足や働き方改革もあり、監視カメラの録画映像を後からじっくり確認する時間も限られています。
工事現場用のクラウドカメラを展開するセーフィー(本社:東京都品川区)は、こうした現場のお困りごとに応える新サービスの提供を開始しました。
クラウドカメラで取得した現場映像から、
ナ、ナ、ナ、ナント、
AIが5種類の不安全行動
を自動検知してくれるのです。(セーフィーのプレスリリースはこちら)
言ってみれば、現場のクラウドカメラを“AI安全パトロール員”に進化させるシステムです。
例えば、ヘルメットなどの安全装備を着けていなかったり、重機の近くに人が接近したりすると、AIが映像から検知します。
このソリューションは、不安全行動検知AI「Ailytics(SF)」というものです。映像AI解析を手がけるAilytics Pte Ltd.(本社:シンガポール)と連携して提供します。
「Ailytics(SF)」が検知できるのは、クレーンの吊り荷下への進入、立入禁止エリアへの進入、重機への接近、装備品の未着用、速度超過の5種類です。建設現場でよく問題になるリスクを、幅広く押さえているのが特徴です。
AIが危険な状況を検知すると、その前後5秒間の映像を自動で切り出し、管理者に通知します。
つまり、管理者は膨大な録画映像の中から「どこで何が起きたのか」を探し回る必要がありません。危ない場面だけを、すぐに確認できるのです。
さらに「Ailytics(SF)」では、検知されたアラートやインシデントを、
ダッシュボード上に一覧表示
することもできます。
不安全行動の発生件数や発生傾向を時系列で確認でき、複数現場の安全状況も一元的に把握できます。
このシステムは、JR九州(本社:福岡市)の鉄道架道橋の新設工事現場や、大林組(本社:東京都港区)の仙台市役所建設現場でも、「Safie GO
PTZ」カメラと「Ailytics(SF)」を使って実証実験が行われ、不安全行動の検知効果が確認されました。
監視カメラ映像をAIで解析し、不安全行動を検知する取り組みは、これまでもゼネコン各社が開発を進めてきました。一方、現場ごとに対象作業や検知内容を作り込む必要があり、横展開しやすい仕組みにすることが課題になるケースもありました。
今回の「Ailytics(SF)」の面白さは、セーフィーのクラウドカメラ基盤の上にAI解析を載せ、複数の不安全行動をまとめて検知し、通知や動画切り出し、ダッシュボードまでつなげたところにあります。
今後、現場監督はすべてを自分の目で見続けるのではなく、AIが拾い上げた危険場面を確認し、改善指導や安全教育に集中できるようになります。
安全管理の仕事も、だんだん「肉眼による目視」から「データドリブン」へと変わっていきそうですね。
【イエイリの建設DX先読み】
ハインリッヒの法則では、重大事故の背後には多数の軽微な事故やヒヤリ・ハットがあるとされます。これまでヒヤリ・ハットは、作業員の申告や安全巡視で集めることが多く、どうしても抜け漏れがありました。
AIカメラが不安全行動を自動検知し、発生件数や傾向をダッシュボードで見える化できれば、事故につながる前の“危険の芽”を定量化できます。
将来は、危険が起きてから注意するだけでなく、「この現場はそろそろ危ない」と先読みする安全管理DXへ発展していきそうです。

























