管理人のイエイリです。
建設現場やインフラ施設をレーザースキャナーで計測すると、現場を丸ごと3D化した「点群データ」ができます。設備の位置関係や離隔、作業スペースなどを後から確認できるので、設計や施工計画、維持管理にはとても便利なデータです。
ところが、実務で「ここを測りたい」「この機器を置けるか確認したい」などと使おうとすると、なかなか大変です。生の点群データは数十GB、場合によっては数百GBにもなり、高性能パソコンや専用アプリが必要になるからです。
そのため、せっかく現場を3Dで記録しても、点群処理に詳しい専門家だけが扱う“重い元データ”となり、手軽には活用しにくいものでした。
このお困りごとに、日本電気(本社:東京都港区。以下、NEC)が応えました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
200GBの点群をWeb
ブラウザーで扱えるクラウドサービス「NEC 3D Viewerサービス」の提供を、このほど開始したのです。(NECのプレスリリースはこちら)
このサービスは、電力業界などのインフラ業界向けに、3D点群データをブラウザー上で表示・編集し、現場に行かなくても設備の位置関係や状態を確認できるようにするものです。
「NEC 3D Viewerサービス」では、工事現場やインフラ設備などの大容量点群データを、クラウド環境を通じてWebブラウザーから利用できます。高性能な専用PCを用意する必要はなく、汎用PCで、どこからでも複数人が同時に利用できます。
NEC独自の3D点群データ処理技術により、200GB相当の大容量点群データでも、分割せずに滑らかに操作できるとのことです。
点群データ上での計測機能も備えています。2点間の距離測定や、面積、角度、座標の測定に対応しているほか、平面図や断面図の作成、3D点群データの追加・削除・抽出・保存も可能です。
さらに、las、obj、fbx形式のオブジェクトデータを追加することもできます。
つまり、現場の点群を開き、設備との離隔を測ったり、断面で高さ関係を見たり、新しい機器を置いた場合の配置をシミュレーションしたりできるわけです。
ここで興味深いのは、「NEC 3D Viewerサービス」では、3DGS(ガウシアン・スプラッティング)で生成した3Dデータではなく、3D点群データそのものを扱っている点です。
見た目は3DGSのように滑らかでも、点群の座標情報を保持しているため、ミリ単位の離隔・面積計測や角度計測、平面図・断面図作成に使えるのです。
点群活用に慣れていない企業には、
伴走支援サービス
も用意されているので安心です。
NECは、導入前に「3D点群活用構想策定コンサルティングサービス」を通じて、3D点群の利活用シナリオづくりや実現性検討を支援します。
点群データがない場合でも、NECが顧客の設備を測定し、トライアルにつなげることもできるとのことです。点群活用の構想策定からトライアル、定着まで支援してくれるのはありがたいですね。
【イエイリの建設DX先読み】
これまでWebで共有する建設データといえば、PDF図面や写真、点群から切り出した画像など、比較的軽いものが中心でした。
その点、今回の「NEC 3D Viewerサービス」は、巨大な点群データそのものをWebにアップして活用するところがポイントです。
「インフラの点群活用は、Webにアップした時から始まる」という新しいワークフローが、いよいよ広がろうとしています。






















