鉄筋1万数千本を数秒で自動配筋! 岡山発Webアプリが干渉も回避
2026年8月21日

管理人のイエイリです。

鉄筋コンクリート造の建物では、設計図を施工図に落とし込む段階で、「この鉄筋、本当に入るのか」「柱梁接合部でぶつからないか」といった問題が出てきます。

特に、柱と梁が交差する部分や基礎、鉄骨柱脚、機械式定着部材が絡むところは、鉄筋がまるで満員電車のように密集します。2D図面上では問題なさそうに見えても、いざ現場で組もうとすると「あれっ、ここが納まらないぞ」となることも少なくありません。

こうしたお困りごとに応えて登場したのが、SiftDDD(本社:岡山県岡山市)が2026年8月8日に正式リリースした、自動配筋・納まり検討クラウドサービス「DANDOQ(ダンドック)」です。

Webブラウザーだけで、1万数千本もの鉄筋を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

数秒で自動配筋

してくれるのです。(DANDOQの製品ページはこちら

しかも、単に鉄筋を並べるだけではありません。鉄筋同士の干渉を自動で回避しながら、納まりまで検討してくれる機能が付いています。

自動配筋された3Dモデル(以下の資料:SiftDDD)

自動配筋された3Dモデル(以下の資料:SiftDDD)

例えば、延べ床336㎡、約102坪、2フロアの建物の場合、鉄筋1万3876本の配置と干渉回避を行い、画面に結果が表示されるまでの時間は、わずか約7秒だったとのことです。

操作の流れもシンプルです。通り芯や階、柱、梁などの構造情報、配筋の基準などをWebブラウザーのフォームから入力し、自動配筋のボタンをクリックします。

すると、DANDOQが鉄筋同士の干渉を自動で回避し、納まりを検討しながら、3D配筋図を作成します。入力、確認、修正、再計算まで、ブラウザーの中で完結するのが特徴です。

フォームから建物の情報を入力後、配筋を計算中の画面

フォームから建物の情報を入力後、配筋を計算中の画面

数秒で配筋図が出来上がる

数秒で配筋図が出来上がる

自動配筋後は、2D図面だけでなく3D表示でも確認できます。そのため、柱梁接合部や基礎まわりで鉄筋がどのように交差しているのかを、立体的に把握できます。

さらに、配筋後に梁の寄りを変更したり、軸組図上で部材を変更したりして、再計算することもできます。設計条件を変えながら、何度も納まりを検討できるわけです。

配筋後、梁の位置をドラッグしてずらす

配筋後、梁の位置をドラッグしてずらす

すると、ずらした位置に新しく配筋される

すると、ずらした位置に新しく配筋される

実務向けの機能として注目したいのは、鉄骨柱脚を国内主要5社の既製品1361型番から、型番で選択できることです。機械式定着についても、7社9工法に対応しています。

鉄筋だけでなく、現場で実際に使われる柱脚や定着工法まで考慮して納まりを検討できるのは、施工者にとってかなりありがたい機能と言えそうですね。

配筋後は概算数量も表示される

配筋後は概算数量も表示される

もし、自動で干渉回避できなかった箇所があった場合は、

理由付きで一覧表示

されます。一覧から該当箇所へジャンプできるので、残った問題点だけを設計者や施工者が確認し、判断すればよいのです。

コンピューターに丸投げするのではなく、機械が大量の検討作業を行い、人間は判断すべきところに集中する。まさに“人機一体”のシステムと言えるでしょう。

構造データの入出力については、IFC / ST-Bridgeの取り込みや、DXF / IFC / ST-Bridgeへの出力にも、プロトタイプ版として対応を始めています。構造設計データやBIMとの連携を意識した機能も備えつつあるわけです。

気になる利用料金ですが、最も安い「Starter」プランの場合、月額2万9800円(税別)で、プロジェクト2件、通り芯はX・Y各6本まで、フロア数は2層まで処理できます。無料のお試しプランも用意されているので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。

【イエイリの建設DX先読み】

今後、DANDOQのようなサービスが広がると、配筋検討は「熟練者だけが頭の中で解く難問」から、「クラウド上で共有しながら検討する段取り作業」へ変わっていくかもしれません。

構造設計BIMや施工BIM、鉄筋加工帳、さらには現場の配筋検査データとつながれば、設計から施工、検査までの鉄筋情報が一気通貫で流れる可能性もあります。こうした配筋DXのワークフローは、現場の手戻り削減だけでなく、若手技術者の育成にもつながりそうです。

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