いま注目の建設ICTとは?企業課題を解決するICT化のメリット
2020年6月15日

いま注目の建設ICTとは?企業課題を解決するICT化のメリットを事例とともに解説!

  • 業界市場動向

各業界でICT化が進む中で特に注目を浴びているのが建設業界におけるICTの導入です。ICT技術は建設業界が抱えるさまざまな問題を解消・緩和し、企業に利益創出をもたらします。

この記事では建設ICTの導入メリットや、国土交通省の取り組み、企業によるICTツールの導入事例などを解説します。

建設ICTとは?ICTとITの違い

建設ICTとは、建設業界における「情報通信技術(Information and Communication Technology)」の総称のことです。これまで情報分野では、IT(Information Technology)という言葉が一般的に使われていましたが、現在ではITとICTとで以下のような使い分けがされています。

IT:ハードウェア、ソフトウェア、インフラ等のコンピュータ関連の技術そのもの

ICT:情報伝達を目的とする技術活用の方法、またはその方法論

学校教育を例に取って説明すると、授業で使用する教材の電子化を進めるのが「IT化」、その電子媒体の教材やPC・タブレットを活用した授業管理システムの構築が「ICT化」と言えるでしょう。こうした教育ICT以外にも、様々な業界でICT化は進んでいます。

建設業界でもICT化の動きは加速しており、特に、建設ICTは国土交通省の主導のもと、財政制約や生産年齢の減少、環境配慮といった問題点をはらむ建設生産の合理化を進める手段として注目されています。

地質調査・設計・施行・維持管理・修繕という一連の建設生産システムにおいても複雑、高度化している背景もあり、業務の効率化という観点から建設ICTの導入が求められているのです。

建設業界におけるICT化のメリット

従来型の建設業界の中でも、特に施工管理業務では、紙での図面管理や実際の黒板を用いた検査記録が一般的でした。しかし資料整理が煩雑になるうえに、現場に行く際には携行品が多く、悪天候の際は資料が濡れたり欠損したりしてしまうといったデメリットが指摘されてきました。

こうした課題の多くはICT化を進めることで解決できます。建設業界におけるICT化のメリットを具体的に4つ紹介します。

①業務効率化

iPadなどのスマートデバイスやアプリケーションを用い、図面や各種資料をデータ化することで、クラウド上で図面類の管理・共有が手早くできます。写真データを紐づければ、報告書の作成もスムーズに行えるため、業務効率アップが期待できます。

②施工・管理品質の向上

図面や各種資料をデータ化してタブレットで管理することで、施工業務の正確さが増します。また、紙媒体では整理が難しかった資料管理も容易になるため、管理品質の向上が見込まれます。

③人手不足の緩和

従来型の業務では、携行品の持ち運びに手間がかかるだけでなく、作業後の写真整理・共有が効率的でないことから、残業や休日出勤などもせざるを得ず、結果として離職するような人も多くなり、人手不足に繋がっていました。

ICT化を進めることで作業時間の削減や若手への効率的な業務承継につながりますで、人手不足の緩和にも効果的です。

④働き手のストレス軽減・モチベーションの向上

前述の通り、ICT化は作業の効率化と労働時間の削減をもたらします。これにより、働き手は煩雑な業務から解放されることでストレスが軽減されるでしょう。ICTの導入によって業務環境が整備され、働き手のモチベーションの向上が期待できます。

国土交通省の取り組み

続いて、建設ICTの推進における政府の取り組みをみていきましょう。

2016年に国土交通省は、少子高齢化による建設現場の人手不足解消や建設施工の生産性向上を実現するために「ICT導入協議会」を設置し、以下のような取り組みを行っています。

・設計段階の3次元化(データ流通を目的とした3次元モデルの標準化)

・施工段階におけるICT活用の拡大(土木以外の工種におけるICTを活用した出来形管理・検査に関する要領・基準案の作成)

・維持管理段階へのICTの活用(維持管理におけるICTの活用マニュアル作成)

ICT導入協議会は現在も続いており、国土交通省がICT化をいかに重視しているかが窺えます。

建設業のICT化に貢献!施工管理、図面管理アプリSPIDERPLUS

こうした建設ICTのニーズの高まりを反映して開発された「SPIDERPLUS」は、建設施工の業務効率化を実現する注目度の高いツールです。実際の現場の声を基に開発されたため、施工管理に必要な機能がオールインワンで搭載されています。代表的な機能は以下の通りです。

①図面管理機能

iPad端末に保存された写真はもちろん、内蔵カメラで撮影した現場写真もそのまま添付可能です。コメント入力・図面内手書き入力・図面内距離測定など多彩な機能が盛り込まれているため、容易ですっきりした図面管理を実現できます。

②電子黒板機能

電子黒板をカスタマイズでき、現場や業種ごとにテンプレートを登録することが可能です。記録したデータをサーバから受信することで、どこでも情報共有ができます。

③帳票出力機能

スマートフォンやタブレット端末からアップロードされた写真(データ)をエクセル・PDFで帳票出力できます。この機能により、誰でも簡単・スピーディーに報告書を作成することが可能に。基本的な記録台帳・報告書の作成作業を簡略化することで、大幅な作業時間削減が期待できます。

その他にも、「工事写真機能」を使えば現場で撮影した工事写真を簡単に写真帳にまとめられるなど、多彩な標準機能が利用できます。また、各オプション機能もアプリケーションを切り替えることなく使用可能です。

業務効率化とコスト削減に直結!「SPIDERPLUS」の企業導入事例

建設ICT化を飛躍させる「SPIDERPLUS」は、働き手1人につき平均月10時間を超える作業時間短縮につながるため、業務効率化を目指す約500社の企業に導入されています。ここからは実際の企業導入事例を4つ紹介いたします。

現場資料に必要なものがすべて揃っている(株式会社HEXEL Works)

株式会社HEXEL Worksは、他支店の現場に出向した際、SPIDERPLUSが使われていたことでその存在を知ったそうです。実際に使用してみると求める基準を満たすものだったため、「社員たちの作業時間の短縮に繋がれば」と導入を決めました。

SPIDERPLUSの図面管理システムは紙と変わらない感覚で図面が見られるうえに、図面に紐付けて写真を記録できます。1つのツールで現場資料に必要なものがすべて揃っているため、あれもこれもと覚えずに気軽に使えるところが魅力とご担当者は語ります。

情報共有の手間や時間が削減され、業務効率化を実現できました。

コスト優位性が高くユーザー目線で作られたツール(青木あすなろ建設株式会社)

青木あすなろ建設株式会社では、現場に設計図や施工図などを紙で持参すると、雨に濡れて文字が読めなくなることや、どこかに置き忘れてしまうことが悩みでした。配筋写真を整理する業務が煩雑であり、徹夜で写真整理をすることも少なくなかったそうです。

そのため、タブレットにデータを入れられるようなシステムがほしいと考えたのがSPIDERPLUS導入のきっかけでした。写真整理の効率化や、仕上げ検査のIT化を実現できることに加え、他社よりもコスト優位性が高く、ユーザー目線で作られている点が導入の決め手に。

労働時間短縮と紙の削減、社員のモチベーションアップに繋がりました。

図面管理や仕上げ検査の業務効率が80%向上!(株式会社鴻池組)

株式会社鴻池組は、以前から自社開発した工事管理システムがあったものの、準備作業の煩雑さゆえに現場での稼働率は低く、活用されていませんでした。そこで2011年頃に社内で「スマートデバイスの現場活用」を行うために情報収集を始めたところ、SPIDERPLUSが導入の候補に。社員約500人にアンケートを実施して厳選した結果、SPIDERPLUSの採用に至りました。

SPIDERPLUSの開発元である株式会社レゴリスは自社でも建設事業を行っているため、打ち合わせも非常にスムーズに進んだと言う声も。柔軟なカスタマイズにより、iPad miniでSPIDERPLUSを活用する社員が100人を超えました。

これにより、ある現場では図面管理や仕上げ検査の効率化が進み、パフォーマンスが80%向上したという声も上がっています。

リアルタイムでの情報共有を実現、30%前後の作業時間削減につながった(新菱冷熱工業株式会社)

新菱冷熱工業株式会社では、効率化や合理化を推進するために 2012年春から全社的にICT・クラウドの推進プロジェクトを発足。最初は自社でシステム開発を検討したものの、開発期間や費用の観点から、既成サービスの方が費用対効果が高いことに気付き、SPIDERPLUSの導入を決めました。

導入後の成果を定量的に評価するために自社で検討を行ったところ、活用が浸透している現場では20~30%程の作業時間削減が見られたそうです。また、SPIDERPLUSを使えば、図面のチェック作業においても「確認しておいてね」と、情報共有がリアルタイムにできるところも大きな魅力とのことです。

SPIDERPLUSは無料トライアルから試験利用可能

国土交通省も力を入れている建設ICTは、業務効率化や管理品質の向上、人手不足の解消といった建設業界の課題を解決するための大きな鍵を握っています。SPIDERPLUSを導入すれば、図面管理を容易にできるだけでなく、工事写真の撮影から報告書の作成までを1つのデバイスで完了することが可能に。高い機能性とコスト優位性を兼ね備え、建設ICTを推進する約500社に導入されて成果を上げています。

SPIDERPLUSは、1ヶ月の無料トライアルを実施しています。建設ICTによる業務効率化をご検討中の方は、一度試してみてはいかがでしょうか?

詳しくは、SPIDERPLUSのウェブサイトで。

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