こんにちは。エム・ソフトの有村です。
日本時間の4月21日、Appleの動画ストリーミングによるイベントが行われ、5Gに対応したiPad ProやiPhone 12等の最新モデルが発表されました。
前回の発表では、iPhoneで初めてLiDARスキャナが搭載された「iPhone12シリーズ」に注目して解説記事を書きましたが、今回の新製品はどのような点が進化しているのでしょうか?
前回の解説記事はこちら↓↓
今回は、新しく発表されたApple製品の特長を、ARやXRの分野に特化して解説をしていきたいと思います。
目次
新型iPad Proの注目ポイント
今回の新製品の中で一番印象的だったのは、新型のiPad Proシリーズでした。
5G対応・プロセッサの強化などが行われ、処理や通信の性能向上に期待できそうです。
それでは、1つ1つ解説します。
プロセッサの強化!ARの処理性能が向上
以前のiPad Proはプロセッサに「A12Z Bionicチップ」というものを使用していました。これはiPhoneでも採用されているプロセッサの強化版だったのですが、今回のiPad ProはMacと同じM1チップを搭載しています。
これにより、前機種に比べてCPUが50%、グラフィックが40%高速になるようです。
AR、XRのアプリは内部処理が非常に多い為、安定した動作をする為にはマシンパワーがとても重要になります。
今回のiPad Proのプロセッサであれば高速で処理を行うことが可能な為、アプリの処理速度および安定性の向上が期待できます。
5Gに対応!データ通信高速化に期待
今回発表された新iPad Proから5Gに対応となりました。
これにより、AR、XRを利用するのに必要なデータ通信の高速化が期待できます。
XRは3DCGや360度の映像など、扱うコンテンツが大容量である場合が多いです。また、ユーザの位置や動きに合わせてコンテンツを変化する必要がある場合は、リアルタイムかつ高速にデータ通信を行う必要があります。
5Gの通信が普及することで、これらの問題は解消され、よりリアリティのあるXR体験ができるようになる可能性は高いです。
こちらについては5Gの環境整備が整っていくのも合わせて期待したいですね。
LiDARスキャナは引き続き搭載
前機種で搭載されていたLiDARスキャナが、今回のシリーズにも引き続き搭載されました。
LiDARはARを利用する際にとても重要になるので、今回のiPadにも搭載されていたのは個人的に良かったと思います。
LiDARの特徴や、ARを利用する際のメリットについてはこちらの記事で詳しい内容を載せていますので、よろしければこちらもご覧ください。
出典:Apple
iPhone12、その他製品の注目ポイントは…?
結論を言ってしまうと、iPhoneシリーズ含めてその他新製品については、AR、XRに関係しそうなトピックはありませんでした。
iPhone12については新色追加等の発表はあったものの、機能自体は昨年から発売されているiPhoneシリーズと同じのようです。
LiDARスキャナ等は搭載されていないようなので、ARの認識精度という点ではやはりiPad Proや昨年発売されたiPhone12 Proシリーズの方が高性能、ということになります。
また、その他にも新製品「AirTag」や、iMac、Apple TVの新シリーズが発表されていますが、こちらも今のところ、XRの技術に関連するものは特にないようです。
まとめ
今回の新iPadProについてはAR、XRの認識速度や精度というより、プロセッサの強化やデータ通信の速度向上等、内部的な性能向上が多かった印象です。
Appleは毎年秋ごろに新iPhoneなどの大きな発表をする傾向があるので、その時にはXRに関する大きなニュースがあるのではないでしょうか。
例えばiPhone新機種すべてにLiDARスキャナ搭載、などは十分ありえるのではないかと考えています。
そうなったら、ARがますます身近な技術として浸透していく予感がしますね…!
今後も引き続き、動向をチェックしてこうと思います。
エム・ソフトでは、iOSのVR、ARアプリ製品の開発、また点群を使ったアプリ等の開発を行って
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