杭ナビショベル 活用事例
平面図と無限平面で根伐り作業
帯広市に本社を構える大手建設会社の萩原建設工業株式会社様。今回、建築の現場で『杭ナビショベル』を活用されたとのことで、土木部 技術管理課長(兼)社長室 業務改革推進グループICT推進チームリーダーの高山正宏(たかやままさひろ)様、建築部工務課主任の岡本優二(おかもとゆうじ)様、建築部工務課の鈴木大晟(すずきたいせい)様、そして協力会社として建機オペレーターをされている株式会社森組の辻丸泰正(つじまるやすまさ)様にお話を伺いました。
インタビュー動画もご覧ください!【3:11】
― 建築現場で『杭ナビショベル』を導入した経緯を教えてください。
高山様: 今まで建築部でICT施工は行っていませんでした。ですから、まずは“土木だけではなく建築でもICT施工をやってみたい”というのが一番です。建築は土木と違って3次元設計データや座標を活用はしていませんから、これらを使わずに施工できないか?と考えているうちに、『杭ナビショベル』なら今の施工方法を変えずに、平面図と無限平面でICT施工ができるのではないかと考えました。
― 管理技術者として、杭ナビショベルを使われた効果はいかがですか?
岡本様: 人工の削減という点が明らかな違いです。普通はオペレーターと手元の作業員で掘削をしていましたが、『杭ナビショベル』なら手元の作業員が要らない。手元の作業員が2人ずつ付いて10日間の掘削を行ったとすれば、20人工の削減になります。
また、今回特殊なのですがR部分の掘削がありました。R部分の施工は難しいのですが、『杭ナビショベル』のモニターに表示された位置通りに掘削するだけで綺麗にできていたことが印象的でした。
― 施工時間の短縮にはなりましたか?
岡本様: 位置出しをする際に測りこむ作業がなく、図面で全て位置や高さが分かるので、準備段階から時間の短縮はできていました。施工面でも、今までは手元の作業員が高さを確認してから掘るといたことを2~3回繰り返しでしたから、1回で高さを決められる『杭ナビショベル』は、1日で2~3時間の時間短縮ができている印象です。
― オペレーターとしてのご感想は?
辻丸様: ICTショベルは今回初めてです。初回3次元設計データを使いましたが、2回目からは平面図をタブレットに表示して作業しました。
平面図を使うと自分の位置もわかるし、やりやすくなりましたね。
これからは、若い人たちが誰でも乗れる、このような機械が増えてくれるとうれしいです。
― ところで、この現場では入社1年目の方も即戦力になっていらっしゃったとか。
鈴木様: 私は高校を卒業して入社1年目です。主な作業は杭ナビを設置して後方交会、掘削する場所の平面図データを読み込ませたタブレットをオペレーターさんに渡して指示するといった初期設定です。最初の数回は教えていただいた注意点や作業の流れのメモを見ながらでしたが、1回覚えれば楽ですね。数日でできるようになりましたから、簡単という印象が強いです。
― 最後に今後の展望についてお聞かせください。
高山様: この現場で建築でも使えることが確認できましたから、今後も建築の現場でどんどん使っていきたいと思っています。『杭ナビショベル』とGNSSのICT建機のシステム特性を理解して、その現場に応じて使いこなすことができれば、人員配置が最適化されますので、導入コストを掛けても、トータルでプラスになると思います。
今後もICT施工のチャレンジを繰り返していきたいですね。
ユーザ名:萩原建設工業株式会社
URL:http://www.hagiwara-inc.co.jp
使用機種: 《杭ナビショベル》 3D-MG LPS ショベル X-M3x LN
取材協力:片桐機械株式会社
URL:https://www.katagiri-g.com/katagiri/