Vectorworks Spotlightでアリーナ公演をデザイン
2026年5月11日

1979年から活動するショーデザイナーVince Fosterが、Jamiroquaiのアリーナ公演をVectorworks Spotlightで具現化。スクリーン設計、セット構成、リギング、会場適用までの具体的プロセスを、構想から完成写真まで一気通貫で解説する。

2026年5月11日 | エンタテインメント

本記事は、2025年3月6日に米国本社のNewsRoomに掲載された「DESIGNING ARENA SHOWS WITH VECTORWORKS SPOTLIGHT」の完訳であり、日本独自の加筆、修正を含む。

はじめに

私はショーデザイナーのVince Foster。1978年、Knebworth HouseでGenesisを観た体験が、私をライティングの世界へ導いた。翌年のLed Zeppelin公演の現場に3度目の挑戦で雑用係として入り、それがすべての始まりとなった。その後、The Rolling StonesやPink Floydをはじめ多くのショーに携わり、今もこのサーカスのような業界で、仲間と共に限界を押し広げ続けている。

Jamiroquaiのアリーナ公演をデザインする

Jamiroquaiとは25年以上にわたり仕事をしている。昨夏、5年ぶりのツアーを望んだJayは新アルバムの反応を確かめるべく、白紙に「エジプト、宇宙、楽園、ディスコ」と記した。これは彼自身の図面であり、私の役割はそれを実現可能なデザインに落とし込むことだった。

スクリーン構成と透明LEDの活用

  • 舞台後方に幅20メートル×高さ12メートルのLEDメインスクリーンを採用。
  • ピラミッド表現は、メインの前に45度で傾けた2面のスクリーンを配置し、立体感を創出。
  • ピラミッドとセット前面には透明LEDメッシュを使用。点灯時は高解像度、消灯時は背後が透ける。
  • 「ウォーターバブル・コラム(水柱)」は6本のLED柱で表現。前面の滝もLEDで再現し、ツアー運用に適合。

セット構成と部材選定

ツアー用にセットをレンタルし、既存部材で構成。8×4フィート、4×4フィート、8×2フィートのデッキを各種脚で組み合わせ、段差を実現。木々は特注製作したが、表現の汎用性と一貫性の観点から未使用とし、必要時はスクリーン・コンテンツで代替した。

重量計画とリギング

  • 20m×12mのメインスクリーンは約6トン。
  • ピラミッドはフレームとケーブル込みで各約2トン。
  • 各LED柱は約500kg。
  • 上部トラスに取り付け、セクションごとに吊り上げる方式を採用。

バンド配置とVectorworksライブラリ

バンド配置を確定し承認後、吊り照明や上部LED要素との兼ね合いを踏まえ器具配置を決定。音響・ケーブルマネジメント要件も併せて考慮。Vectorworks標準ライブラリ(モーター[ホイスト]、トラス、リギング、照明、音響、楽器など)を活用し、図面内の全コンポーネントを構築した。

会場モデルへの適用と完成

TrimbleのSketchUp用3Dリソースから会場モデルを取り込み位置合わせ。観客は2D人物モデルで表現し、サイドスクリーンも追加して図面を完成させた。出来上がったショーは、まさにエジプト風で宇宙的なディスコの楽園そのものだ。

VINCE FOSTERのデザインをご覧ください

VINCE FOSTERによるアリーナデザインのプロセスは、無料ウェビナーで視聴できる。今すぐ見る。

掲載しているすべての画像は、Vince Foster氏の提供による。

詳しくは、ベクターワークスジャパンのウェブサイトで。

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