夏季休工が建設業のスタンダードに?猛暑対策サポートパッケージと事例10選
2026年6月15日

国土交通省が2025年12月に策定した「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」を整理。夏季休工の動向、熱中症対策の法的義務、4つの施策や参考資料を解説します。

「夏季休工」という言葉が、建設業界ニュースや発注仕様書などで散見されるようになりました。2025年末に策定された「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」により、夏季休工はこれからの建設業の働き方のスタンダードになっていくかもしれません。

2025年、職場における熱中症による死傷者数は過去最多の1,803人を記録しました。なかでも建設業は死傷者292人・死亡者5人と、死亡者数は全業種ワースト1となっており、猛暑対策は施工管理者・現場監督にとって「やっておきたい取り組み」から「対処しなければならない課題」へと変わりつつあります。

こうした状況を受け、国土交通省は2025年12月に「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」を策定しました。2026年夏に向けて、工期設定・費用計上・技術導入のあり方を大きく変えようとしています。

この記事では、以下について解説します。

  • 「猛暑対策サポートパッケージ」とは何か、策定の背景と法的位置付け
  • 施策の具体的な内容と、施工管理者が押さえるべきポイント
  • 全国の建設現場における猛暑対策事例
  • 夏季休工・DX活用などで建設業の働き方はどう変わるか
  • 費用計上・工期延長など、現場ですぐ使える実務情報

「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」とは?

「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」とは、激甚化する猛暑から建設現場のフィールドワーカー(現場従事者)を守り、安全な作業環境を確保するための包括的な支援策です。猛暑期間の休工や熱中症対策費用の確保、最新技術の導入によるフィールドワーカーの負担軽減などが主な柱となっており、2025年(令和7年)12月23日に策定されました。

サポートパッケージが策定されたのは2025年末ですが、国土交通省直轄の土木工事においては、これまでもi-Construction 2.0による遠隔施工や、猛暑日を考慮した工期設定が促進されてきました。なかでも、猛暑期間に工事を計画休止する「夏季休工」については、関東地方整備局の宇都宮国道事務所が2024年から試験導入し、その成果をもとに民間工事・地方自治体への普及が進められています。

【関連記事】i-Construction 2.0とは?現場で実践すべきことや取り組み事例について

【参考】国土交通省「「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」を策定しました

【参考】国土交通省「i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~

【参考】国土交通省 関東地方整備局「「猛暑を避けた働き方改革・担い手確保」の取組みについて

【参考】讀賣新聞オンライン「真夏の土木工事に1~2か月程度の「夏季休工」導入へ…国交省が猛暑対策で試行、早朝・夜間工事も推進

策定の背景と目的

  • 熱中症被害の深刻化:2025年、建設業の熱中症死傷者は292人・死亡者5人で、死亡者数は全業種ワースト1。死傷者全体は過去最多を記録
  • 担い手不足の解消:他産業に比べて過酷な労働環境が、若者や転職希望者の参入障壁になっている。猛暑対策を改善することで担い手確保につなげる狙い

罰則はある?法的根拠を確認

「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」自体に罰則はありません。ただし、「職場における熱中症対策」については、2025年(令和7年)6月1日から罰則付きの法的な義務化が始まっています。

罰則 6ヶ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(労働安全衛生法第119条)
根拠法令
  • 労働安全衛生法 第22条
  • 労働安全衛生規則 第612条の2(施行:2025年6月1日)
義務の内容
  • 熱中症のおそれがある作業者を早期に発見するための体制整備
  • 熱中症の重篤化を防止するための措置手順の作成
  • 体制・手順の関係作業者への周知

サポートパッケージへの対応は今は任意となっていますが、義務化された熱中症対策と組み合わせることで、法令リスクの低減と担い手確保の両立が図れるでしょう。

【関連記事】熱中症対策の罰則付き義務化が施行!企業が押さえておくべき対策とポイント

【参考】厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について

【参考】e-Gov法令検索「労働安全衛生法

【参考】e-Gov法令検索「労働安全衛生規則

「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」の4つの施策・取り組み

  • 猛暑期間・時間の作業回避
  • 効率的な施工・作業環境の改善
  • 猛暑対策に必要な経費等の確保
  • 地方公共団体・民間発注者等への周知・要請、好事例の横展開

詳しくは、トプコンのウェブサイトで。

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