建設業コラム | 2025年度の選定会社からの学び(後藤組とヒバラのDX)
2026年8月3日

2025年度DXセレクションの選定15社から、グランプリの後藤組と準グランプリのヒバラコーポレーションを取り上げ、全員DXや設備監視、外販型DXの要点を整理する。

2025年度の選定概要

2025年度はグランプリ1社、準グランプリ3社、優良事例11社の計15社が選定されている。本稿では、グランプリを受賞した建設業の株式会社後藤組と、準グランプリを受賞した特殊塗装業の株式会社ヒバラコーポレーションを取り上げる。

グランプリ:株式会社後藤組

株式会社後藤組は米沢市に本社を置く建設業で、創業100周年を迎える歴史ある元請け企業である。従業員は150人の中小建設業ながら、土木・建築に加え住宅の新築、不動産売買、リフォームまで手掛け、地域No.1の建設業と言える。

DXのきっかけとリーダー選定

現社長は先代の体調不良により海外留学中に急遽呼び戻され就任。経営塾での学びを通じて5〜6年前にDXの重要性を認識し取り組みを開始した。社内にデジタルに明るい人材が見当たらない中、採用時から活用していたエマジェネティックスで思考特性・行動特性を分析し、最適任者をDXリーダーに据えて成果を上げた。社員特性のプロファイリング手法としてはストレングスファインダーもあり、限られた人材の特性を活かせる。

全員DXの基本戦略と成果

基本戦略は「全員DX」。Google Workspace や Kintone などのノーコードツールを活用した内製を基本に、各種業務アプリの開発で業務効率化・品質向上と労働時間の短縮を実現した。労働環境の改善は離職率低減に繋がり、若手が生き生きと働ける環境を築いた。経営塾の示唆でDXの必要性に気づいたこと、リーダー人材を発掘し全員DXで取り組んだことが成果に直結した。人材育成やデジタルスキルアップを継続し、若手の即戦力化を実現。協力業者も巻き込んだプロセス改革が効率化に貢献している。

後藤組の「DX戦略2025」は中小企業にとって参考になるコンテンツである。DX戦略2025(PDF)

準グランプリ:株式会社ヒバラコーポレーション

株式会社ヒバラコーポレーションは茨城県東海村にある工業塗装会社である。工業塗装は製造業各社から塗装業務を請け負う専門業で、多くの中堅・中小企業が外注する領域の受け皿となっている。

中核システムと自動化の推進

グローバルニッチトップ企業を目指してDXに取り組み、その中核は「設備監視システム」である。後付け可能なセンサーやカメラから設備運転状況データを収集し、ダッシュボードで可視化。異常や故障の予知により稼働率向上を実現している。AIやロボットを駆使し、塗装の自動化やプロセス管理を推進している。

外販型DXと人材育成

自社のDXノウハウを「HIPAX」という生産管理統合システムとして外販し、顧客工場へ導入。遠隔操作によるコンサルティングとともに、技術伝承や技術者育成にも取り組んでいる。特筆すべきは 経営トップのデジタルに対する理解とDX戦略への強い思いであり、これを生産管理システムに組み立て、他社へ外販するDXソリューションビジネスとして新規事業化している。

詳しくは、MetaMoJiのウェブサイトで。

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