Vectorworks 2013を商空間デザインに活用、E31選択の決め手は
2013年4月8日

ThinkStation完全検証 ~Vectorworksを活用して商空間の企画プロデュースを行うジィーアンドアール

建築業界では、BIMソリューションへの注目が集まっている。BIMは、従来2次元で行っていた設計プロセスを3次元で行い、その形状や構造、属性などの情報をデータベースとして管理するシステムである。

BIMソリューションの導入によって、設計ワークフローが一新され、効率が向上するだけでなく、従来の2次元CADでは困難な複雑な曲面を持ったデザインも可能になるなど、そのメリットは大きい。3次元モデルをベースに設計を行うBIMは、2次元CADに比べると、CPUやグラフィックボードへの負荷が高く、快適に利用するには、高いパフォーマンスを持ったマシンが求められる。こういった用途に最適なのが、レノボのワークステーション「ThinkStation」シリーズである。

企画プロデュース分野の第一人者が率いるジィーアンドアール

展示会のイメージパース
展示会のイメージパース

今回は、株式会社ジィーアンドアールにおけるBIMソリューションの導入事例を紹介する。ジィーアンドアールは、テーマパークやアミューズメントパーク、展示会、商業施設などから、3次元仮想空間まで、さまざまな商空間をフィールドとする企画プロデュース企業である。代表の中西寛氏は、グッドデザイン賞や日本商業施設デザイナー協会のアミューズメント施設部門優秀賞、ナショップライティングコンテストサービス施設部門最優秀賞の受賞歴を持つ、企画デザイン・プロデュース分野の第一人者である。

ジィーアンドアールは、コンサートの演出企画やアトラクション制作、プレス発表会の演出など、幅広い分野で事業を展開している。

使いやすくビジュアル面が充実していることがVectorworksの利点

今回、ジィーアンドアールへのBIMソリューション導入において、中心的な役割を果たしたのが、フリーの空間デザイナーである石井潔氏だ。石井氏は、空間デザイナーとしては少々変わった経歴をお持ちの方で、舞台セットなどの造作をする会社から店舗などの施工管理をする会社を渡り歩き、その後、イベントや展示会などをプロデュースする企画制作会社に移ったという。企画会社では、最初、Adobe Illustratorを使ってパースやレイアウト図面などを描いていたが、後にVectorworksに移行したという。

空間デザイナー 石井潔氏
空間デザイナー 石井潔氏

石井氏は、その後、独立してフリーという立場になったが、イベントの企画書からデザイン、制作図面、パースにいたるまで、一人ですべてを担当できることが同氏の強みだ。「得意分野は何ですかっていうと、全てやれますという感じなんですね。パースがあり、デザインがあり、僕の中ではそれが全てではなくて、あくまでも全体工程の中の一つでしかありません。だからといって、クオリティの低いものは出せませんので」(石井氏)

Vectorworksは、汎用CADソフトとして長い歴史を持つソフトであり、現在はBIMツールとして進化を遂げている。数あるBIMソフトの中から、Vectorworksを選択した理由について、石井氏は次のように語る。「やはり最大の理由は使いやすさですね。私は以前、IllustratorにCADツールを入れて、正式寸法を出して描いていたのですが、Vectorworksはそれと使い方が一番似ています。だから、少し勉強すれば、デザインの専門学校などに行っていない方でも、すぐに使いこなすことができます。しかも、それから3Dモデルまで立ち上げられるという利点は、やはり画期的だと思います。以前のバージョンでは、ビジュアルを美しく見せるというところでやや弱いところがあり、Vectorworksで描いたものをIllustratorやPhotoshopに持っていって、色付けなどを行っていましたが、最新のVectorworks 2013では、表現力も大きく向上していますので、これ1本でほとんどできてしまうと思います」

続きは、レノボ・ジャパンのウェブサイトで。

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