4K動画は当たり前、その上も見据える時代
D30怪物を試していただいた株式会社電報児 田村隆匡氏
ThinkStation D30怪物モデルを使った検証プロジェクトの第三弾。今回は高解像度動画の編集現場で使い、RedCine-X、DaVinci Resolve、Adobe Premiere Pro CC、After Effects CCで動作速度等の検証を行った。まずはその前編としてRedCine-X、DaVinci Resolveの動作検証を行った。なお、先日発表したばかりの4K液晶モニターも検証に使ったので、あわせてレポートする。
現在、動画の世界はハイビジョンの約2倍の解像度、画素数で約4倍の「4K」が普及の一歩手前という状況。にもかかわらず2020年にはさらに倍の解像度、4倍の画素数を持つ8Kの放送を始めようという動きもある。動画の画素数アップはとどまるところを知らない。
一方、画像処理も年々高度になり、高解像度の動画の1コマ1コマすべてに画像処理を施して映像をより見やすくきれいなものにしたり、CGと組み合わせるなどコンピューター上の編集作業は複雑化している。そのため、処理するコンピューターのパワーはあればあるほど良い状況となっている。
そこで、高解像度映像の制作や編集のエキスパートである電報児の田村氏に4K時代の動画編集について検証していただいた。全体的な印象ではとにかく高速であると評価をいただいた。
高性能モデルよりも、さらに3倍以上早い怪物モデル
まず、今回は検証に使った怪物モデルのスペックを前回とは若干変更した。CPUのインテル® Xeon® プロセッサー E5-2695 v2×2基をはじめメモリー、高速ストレージのFusion-io ioFXは同じだが、GPUはNVIDIA Quadro K6000を2枚に変更した。
ThinkStation C30 | ThinkStation D30 | |
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プロセッサー | Xeon E5-2690(2.90GHz/8コア)×2 | Xeon E5-2695 v2(2.40GHz/12c)×2 |
メモリー | 64GBメモリ | 56GBメモリ |
ディスク | 250GB HDD | 256GB SSD、1.6TB ioFX |
グラフィックス | Quadro 4000グラフィックス | Quadro K6000グラフィックス×2 |
OS | Windows7 Pro(64bit) | Windows7 Pro(64bit) |
まず最初はRedCine-Xによる5K動画をDPXファイルに書き出すところを見てみよう。比較するマシンはスリムなボディのワークステーション、ThinkStation C30にGPUはNVIDIA Quadro 4000を搭載したものとなる。
RedCine-X 5K出力 DPX連番(フルHD解像度) | |
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C30 + Quadro 4000 | 2分14秒 |
D30 + Quadro K6000 ×2枚 | 43秒 |