国内初のbSI東京サミットで語られたBIMとCIMとの融合
2018年10月26日

#46 国内初のbSI東京サミットで語られたBIMとCIMとの融合について

建築・土木分野でのデジタル化の標準を定めるべく活動しているbuilding SMART International(bSI) の東京サミットが10月16日から19日まで東京の青海・赤坂で開催されました。今回は、東京サミットということで、国内の設計事務所や建設会社のBIMをはじめとするデジタル運用の事例も発表され、盛況の内に閉幕しました。

講演会場の横では、BIMベンダーのブースも開設されて、福井コンピュータアーキテクトのGLOOBE・J-BIM施工図CADなども出展しており、国内からだけでなく、海外からの参加者も、かなりの数がブース訪問していました。

内外の主要なキーマンが今こそデジタル運用のチャンスであると語る

16日の全体会議には、bSIの最高経営責任者(CEO)、リチャード・ペトリー氏が登場、会員数をもっと増やしたいとの協力を要請、IoTやIFCの有効性などに関する将来像などを語りました。旧IAI時代から組織を主導的に運営してきたbuilding SMART Japanの山下純一代表理事からは、これまでの活動を振り返りつつ、BIMも新しい局面に入ったこと、今回のサミットをチャンスとして、国内でも国際的な活動をより活発化させていきたいとの表明がありました。

省を挙げてi-Constructionを進める国土交通省の阿達雅志政務官からは、BIMやCIMがi-Constructionの推進役を担うこと、参加者各位には、これまでの知見や経験を活かしてBIMやCIMのさらなる発展に尽くしてほしいとの講演がありました。

国土交通省の森昌文事務次官は、「i-Construction:建設生産システムの革新的な生産性向上に向けて」と題して講演しました。そこでは、今が生産性向上へと挑戦する絶好のチャンスであり、そのためにも、国土交通省も3次元データの流通や実装に極めて重要な役割を持っており、先導的な活動を進めたいと語りました。

講演風景(筆者撮影)
BIMとCIMを融合への鍵となる技術としてIFCの重要度が高まる

16日の全体会議では、bSIが喧伝するopen BIMの活用技術と標準化などについて最新の動向が発表されました。17日には、実際のBIM/CIMの導入事例が報告されました。 18日、19日には、bSIサミット恒例のテーマごとに分かれたワークショップが開かれ、ここには国内の関係者が数多く登壇しました。

前回、ロンドンで開催されたサミットと同様、今回のサミットでも、BIMとCIM=建築と土木を融合した統合的なデジタル環境構築に関する提案が数多くなされ、それら融合の際に、最も鍵となる技術として注目を集めている「IFC」に関する検討もなされました。
我が国では、BIMとの対照としてCIMという言葉が使われてきましたが、海外では、例えば、鉄道分野ではBIM for RailwayのようにBIMとして統一されています。これら呼称への検討も話題となりました。

当日の看板の掲示(筆者撮影)

詳しくは、GLOOBEのウェブサイトで。

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