注目すべき新機能 ARES Commander 2022
2022年3月28日

図面比較の強化

ひとつの図面に対しふたつのバージョンを比較でき、違いを異なる色で表示します。

図面比較パレットでは、現在の図面と別の図面を比較することができます。2022ではクラウドストレージにあるファイルも比較することが可能となりました。例えば、クラウドストレージにある新しいバージョンとローカルファイルを比較し違いを確認できます。クラウドにあるふたつのファイルの比較や、ふたつのローカルファイルの比較も可能です。

オフラインのコメント付け

2022ではローカルファイルでもコメントパレットを使うことができるようになりました。

以前は、コメントパレットはクラウドストレージにあるファイルやGraebertのオンラインサービスに保存しているファイルにのみ利用可能でした。オフラインのコメント付けにより、機能がローカルファイルにも拡張されます。コメントのファイルは、図面と同じ場所に保存されます。

印刷およびシートセット

大規模プロジェクトでは、必然的に大量の図面とシートの印刷が伴います。最終的に紙とするかPDFとするかに関わらず、複数のバージョンの印刷は複雑で労力がかかります。シートセットマネージャーは、プロジェクト向けに異なるシートを印刷できるよう、図面を整理するのに役立ちます。別のファイルのシートでも、サブセットでこれらのシートを再編成し、適切な順番で印刷できます。プロジェクトは、たとえ複数のユーザーが同時に複数のファイルで作業していたとしても、いつでも印刷できます。

Graebertは生産性を上げるために、印刷エクスペリエンスを見直しました。そして、ARES Commanderが初めてのユーザーに対しシームレスな移行をご提供します。慣れ親しんだインターフェースを用いることで、AutoCADユーザーとARESユーザーにとって、どちらか一方の製品で作成されたプロジェクトでのコラボレーションが容易になります。

印刷エクスペリエンスの見直し

改善された印刷ダイアログおよび新しいPDFオプション ダイアログ

ユーザーインターフェースの改善は生産性を強化し、AutoCADのような他のCADソフトウェアから移行するユーザーに対し、より直感的な体験をご提供します。2022のビルトインPDFプリンターでは、新しいPDFオプション ダイアログが追加されました。ユーザーは、ベクター画像とラスター画像の品質の管理、画層の追加、作成するファイルへのハイパーリンクの追加やTrueTypeのフォントの組み込みが可能です。

DSTファイルの使用と共有

シートセットのインポート、修正、共有

DSTフォーマットのサポートにより、AutoCADや類似ソフトウェアを含み、ユーザーは他のARESユーザーや別のCADアプリケーションとのシートセットの共有が可能となります。

シートセットマネージャー

複数の図面からシートを作成、整理、管理するために、新しいシートセットマネージャーを使うことができます。

シートセットの作成・修正
異なる図面からレイアウトを用いてシートをグループ化し、テンプレートを使って新しいシートを作成します。全体のプロジェクトは、きれいにひとつの場所に整理されます(ユーザーがそれぞれ異なる図面を作業している場合でも)。そして、いつでも印刷可能です。

フィールドとプロパティの管理
図形とフィールド・プロパティを用いたコールアウト、ビューラベル、表題欄をカスタマイズできます。

シートセットのパブリッシュ

図面セットをPDFまたは紙に印刷できます。

出力にはPDFまたは紙のいずれかを選択します。1つの操作でプロジェクト全体(またはサブセット)を印刷できます。パブリッシュのプロセスは、バックグラウンドで動作するので、作業を妨げることはありません。

シートセットを用いたテンプレートの作成

シートセット用のDWT図面テンプレートの作成により生産性をさらに向上します。

DWTフォーマットは、ARESもしくは他のCADソフトウェアで使われ、画層・スタイル・ブロック・レイアウトなどを事前に設定しておくことができます。新しいシートセット機能においてどのように使用するかについては、当社の動画をご確認ください。

スプライン向けの新しいオプション

「スプライン(SPLINE)」および「スプラインを編集(SPLINEDIT)」コマンドの強化

スプラインは、フィットまたはCV(コントロール頂点)を使用して作成することができます。新しいSPLINEDITコマンドは、スプラインのパラメータとプロパティを修正したり、スプラインフィットポリラインをスプラインに変換したりできます。

NCOPY

ブロック、外部参照またはDGNアンダーレイに含まれている個別のエンティティをコピーします。

要素をコピーする前に入れ子になっているエンティティを分解する必要はありません!

新しいNCOPYコマンドでは、ブロック、外部参照またはDGNアンダーレイに含まれている図面エンティティをコピーし、指定した場所にコピーしたものを置くことができます。

新しいBIM機能 ARESR Commander 2022

BIMプロジェクト向けのよりスマートなDWG図面

バージョン2020で、Graebertは、CADと2D図面間、およびBIMと3Dモデル間での業界全体における大きな隔たりを埋めるためのプランを始動しました。バージョン2022で発表された新しい図面機能を用いて、ARES CommanderはBIMプロジェクトをドキュメント化する、クラス最高のCADプラットフォームになるという目標に向かい前進していきます。

導入から20年、BIMソフトウェアは、建設プロジェクト界隈でコラボレーションする上でスマートな方法として広く認識されています。ただ、広くBIMを採用している組織では、テクニカル図面を作成するCADユーザーが、未だに3倍から10倍多く存在します。

その結果として、BIMの増加により、2D図面の必要性は衰えることなく、むしろ高まっています。図面は、特に実行、オペレーション、メンテナンスといった目的に重要となる、より詳細な情報を用いて、BIMプロジェクトをドキュメント化するのに役立ちます。情報がプロパティに隠れていたり、顧客とのファイル共有において重大な法的責任のある3DのBIMファイルに比べ、非常に詳細な2D図面では、評価や検証がずっと簡単になります。

結果的に、現代では2Dのドキュメント化に対し大きなニーズがあります。そして、BIMソフトウェアが作り出すことができる制限付き2Dのアウトプットより質が良いものが求められます。

結果的に、現代では2Dのドキュメント化に対し大きなニーズがあります。そして、BIMソフトウェアが作り出すことができる制限付き2Dのアウトプットより質が良いものが求められます。
より少ない労力でより質の高い2D図面を作成するために、ARES Commanderは、BIMオブジェクト内に蓄積された豊富なデータを抽出し、それを図面生成の自動化に使います。ARES Commanderはこの構想にとって最良のプラットフォームです。なぜなら、ARES Commanderは 図面にあるBIM情報を全て保持し、BIMモデルとの結合性を持ち続けることができるからです。
もっと詳しく: www.graebert.com/bim

BIM図面の自動化: マテリアルマッパー

BIMプロジェクトから作成された図面エンティティのスタイルを事前に設定することで、BIMプロジェクトのドキュメント化を自動化します。

一度マテリアルに特定のカラー、ハッチング、グラフィックスタイルを割り当てると、全ての図面は自動で正しいグラフィックスタイルとなります。例えば、ある壁の種類は常に特定のハッチングで表示されるよう定義できます。

BIM図面の自動化: ラベル

ドア、窓、階段や、関連のBIMプロジェクトから作成されたエンティティに対し、ラベルの作成やアップデートを自動化します。

ラベルはBIMデータのプロパティと選択したグラフィックを表示し、BIMモデルが再読み込みされるたびに自動的にアップデートします。

BIM図面の自動化: 寸法チェーン

壁やBIMオブジェクトを選択して、平行寸法を作成します。これらの寸法は自動的にアップデートされます。

手動で行うよりも、時間を節約でき、選択したエンティティを自動的に寸法付けすることにより、はるかに図面の作成を早めます。

Mac & Linux向けのBIM機能も登場!

ARES Commnaderの全てのBIM機能は、MacおよびLinuxユーザーも利用可能になりました。

バージョン2022では、これまでWindowsのみで利用可能であった機能が、全てのプラットフォームで使えるようになりました。

新しいTRINITY機能(サブスクリプション契約期間中のお客様向け)
ARESR Commander 2022

DWGプロジェクト向けの最先端なコラボレーション機能

ARES Trinityは、デスクトップ、モバイル、クラウドCADを1つのソリューションに融合します。どのデバイスからでも作業ができ、場所を問わず、チームメンバーとプロジェクト関係者間のコラボレーションを改善します。バージョン2022では、ユーザーは相手先の入力情報をより簡単に確認することができるようになりました。Eメール通知は、同僚が加えた図面の変更をお知らせします。マルチメディアフィードバックは、相手先から表示専用リンクを介して得られます。関係者間でのファイル移動の課題を軽減するために、バージョン2022の機能は、オンラインストレージオプションを拡張しました。それには、無料のARES Kudo Diveとサードパーティとの統合が含まれています。

CADデータに接続するための幅広いインテグレーション選択

最新のCAD環境の価値は、弊社CADツールがお客様のデータに接続された際にのみ発揮されます。(DWGファイルを保存すると決めた場所であればどこでも。)
ARES Trinityは、全てのメジャーなクラウド型サービスのAPIと密接に統合します。AWSを使用している企業は、Nextcloudなどのファイルコラボレーションソリューションだけでなく、企業所有のS3バケットとの直接の統合も可能になります。

また、専用サーバーを必要とする企業については、オンプレミスデータでの作業が可能です。専用リンクを介して、WebDAVプロトコルを活用し弊社製品はこれらのプライベートサーバーに接続することができます。

実行するしないに関わらず、顧客の管理者が完全にコントロールでき、どのストレージソリューションが社内で許可されるかどうかを制限できることが非常に重要です。

ARES Kudo Drive

無料のオンラインストレージで、新しいARES Kudo Driveにはすぐに使えるDWGサンプルがあり、ベテランのCommmanderユーザーであろうと、ARES CADソフトウェアを初めて使うユーザーであろうと、より簡単に始められるようになっています。

ARES Commader、ARES Touch、ARES KudoのTrinity機能について、詳しい内容はご存知ですか?

クラウドストレージは、ファイルのセキュリティ、アクセスのしやすさ、バージョン管理を改善します。ファイルはユーザーとデバイス間で同期されるので、オフィスのコンピューターでプロジェクトを開始し、引き続き現場のスマートフォンやタブレット、または自宅のコンピューターでもシームレスに作業することができます。

どこにいても、常に最新のバージョンで作業することができ、ファイルの履歴を閲覧したり、必要であれば古いバージョンを復元することができます。関係者に表示専用リンクを送信することで、ファイル転送の課題を解決し、画像・音声録音・テキストによるコメントといった形でフィードバックを得ることができます。いつでもアクセス許可を規制したり取り消すことで、プロジェクトに参加している人数に関わらず、ファイルの管理を維持することができます。

Google Driveとの統合を強化

Googleドライブの共有ドライブ、およびGoogle WorkspaceとのARES Kudoの統合をサポートします。

GoogleドライブのBusinessおよびEnterpriseのユーザーは、マイドライブに保存されているファイルに加えて、共有ドライブにあるDWGファイルを使うことができます。

Google Workspaceとの統合により、ユーザーはウェブ版(drive.google.com)から直接、ARES Kudoを用いてDWGファイルをオンラインで開いたり編集したりすることができるようになります。

新しい第三者クラウドストレージとの統合

Trimble Connect、Hancom Space、Microsoft SharePointにDWGファイルを作成したり、保存されている図面を修正することができます。

Trimble Connect
ARES Trinityは、Trimble製品のユーザーに対し、シームレスなワークフローを提供します。ユーザーは、Trimble ConnectにDWGファイルを保存することができ、他のDWGベースのCADソフトウェアのようにファイルをダウンロードしたりアップロードする必要はなく、ARES Commander、ARES Kudo、ARES Touchでファイルを編集することができます。ファイルはTrimble Connectに集約され、ユーザーアクセス管理により同時変更を防ぎます。

Hancom Space
韓国の大手オフィススイート企業であるHancom Spaceのユーザーは、ARES Commander、Cloud、Kudoを離れることなく、Hancom Spaceのコラボレーションハブに保存されているファイルで作業することができます。

Microsoft SharePoint
Microsoft OneDriveおよびOneDrive for Businessにホストされているファイルに加えて、ARES TrinityではMicrosoft SharePointに保存されているDWGファイルの直接の作成と編集もサポートすることになりました。

Email通知

ユーザーは、取り組んでいる図面に対し、修正、コメント、マークアップされた際にEメール通知を受け取ることができるようになりました。

通知頻度の管理
「通知を受け取らない」から「変更ごとに通知を受け取る」まで、4つの通知頻度から選択できます

Eメールで最近の全ての変更を確認
図面サムネイルを含む図面への最近の全ての変更、ユーザーごとの変更履歴、コメント、マークアップをレポートで確認できます。

音声記録マークアップの文字起こし
音声記録で作成された全てのコメントは、自動的に文字に変換され、テキストとして入力されます。

画像記録マークアップの自動タグ付け
コメントパレットを介して挿入された写真や画像は、AIによって解析され、人、文字、不適切なコンテンツといった要素を含む場合は、自動的にタグ付けされます。

Eメールからファイルを開く
通知を読んだ後にすぐ対応したい?直接リンクはARES Kudoでファイルを開くのに役立ちます。デバイスにARES CommanderやARES Touchがインストールされている場合は、代わりにARES CommanderやARES Touchで開くことができます。

バージョン履歴

図面を修正した人の履歴を確認することができます。また、何が変更されたかを確認するためにバージョンを比較したり、古いバージョンを復元することができます。

複数のバージョンのファイルを維持することは混乱を招き、やり直しにつながります。ワークフローを簡素化し、同一ファイルに図面履歴を残すことでミスの機会を減らします。

バージョン履歴を用いて、以前の図面に戻したり、以前と比較して変更箇所をハイライトすることができます。例えば、別のユーザーが作成した変更箇所を確認できます。

定義済みスタンプでのマークアップ

選択したエンティティーに対して、数ある中から「承認済み」や「レビュー用」といったスタンプを選択して追加できます。

前回リリースされたスタンプマークアップは、定義済みスタンプを設定できるよう強化されました。提供されたスタンプを使うか、もしくはカスタム文字によるオリジナルのスタンプを作成できます。

表示専用リンク上でのマークアップ

受信者が無料で図面をオンラインで閲覧できるURLを作成し、コメントやマークアップによるフィードバックや確認を得られます。

表示専用リンクを介してフィードバックを共有する上で、クライアントや他の関係者はCADソフトウェアを準備する必要はありません。CADの知識も一切不要です。ブラウザベースのインターフェースで、文字、音声、画像、スタンプマークアップのお好みのフォーマットを使って入力できます。CADユーザーでなくても簡単に見つけられ、例えば、直感的に音声記録を作成し関連のエンティティにリンクさせることができます。

表示専用リンクの管理の強化

有効期限の日付を定義し、パスワードで保護できる新しいオプションが加わりました。

図面共有に表示専用リンクを使うことは、最も簡単に素早く、そして誰かと読み込み専用で共有する手段として一番安全な方法です。

表示専用リンクは永久的または期限付きにすることができます。パスワードを追加することで、さらにアクセスを制限し、他の誰もリンクを使うことができないようにすることが可能です。ただ、最も重要なことは、いつでもリンクを無効にし、アクセスを取り消すことができるということです。

ARES Touchから表示専用リンクを作成

モバイル版からでも表示専用リンクを作成することができるようになりました。

ARES CommanderとARES Kudoに加えて、ARES Touchからでも表示専用リンクを作成し共有できるようになりました。

詳しくは、Graebert Japanのウェブサイトで。

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