中国・渤海開発プロジェクトでの設計・ソフト開発事例
2022年4月11日

PL19-3油田ジャケット設計および「着床式洋上構造設計ツール」ソフトウェアの開発~】

プロジェクト概要

プロジェクト
中国北東部に位置する渤海湾で進められている88億人民元規模の渤海開発プロジェクトは、中国海洋石油集団有限公司(CNOOC)とConocoPhillips China Inc.とのジョイントベンチャーです。このプロジェクトでは、既存の施設を拡大して、2基の40スロットのウェルヘッドプラットフォーム、1基の中央プラットフォーム、および関連パイプラインとケーブルを建設する予定です。エンジニアリング・調達・建設・設置(EPCI)の請負業者として、CNOOC Offshore Oil Engineering Co., Ltd.(COOEC)は、洋上構造物の詳細な設計とエンジニアリングソフトウェアの開発に携わりました。

ソリューション
プラットフォームの設計には、SACS洋上構造解析・設計ソフトウェアやMOSESでの統合的洋上シミュレーションを用いた複雑なモデリングが必要でした。COOECは、データ交換の簡略化、プロジェクトデータ管理、反復作業の自動化のために、Bentleyのソフトウェアとのインターフェースとして着床式洋上構造設計ツール(FOSDT)を開発しました。COOECのインテリジェントな設計能力を活かし、チームは変化するパラメータに応じてすばやく解析モデルを調整しながら、ソリューションを最適化しました。

成果
COOECのカスタムアプリケーションは、Bentleyソフトウェアを最大限に活用する統合設計システムを提供しました。プロジェクトのデータベースを管理する新しい方法を提供することで、FOSDTはパフォーマンスを向上させ、プロジェクトを確実に進捗させました。結果的に、チームはエラー発生率を0.5%未満に抑えながら3基のジャケットを同時に設計し、2,000人時と40万人民元のコストを節減できました。COOECは、Bentleyソフトウェアを使用して、プラットフォームの詳細設計を7か月以内で完成させ、プロジェクトデリバリを予定より4週間早く完了しました。

ソフトウェア
SACSとMOSESを中核とするFOSDTにより、居住区、上甲板、ジャケットの解析と設計をシンプルかつインテリジェントに行えるワークフローが実現しました。アプリケーションの前処理・後処理機能を活かし、Bentleyソフトウェアの出力をカスタマイズしました。MOSESは、中央プラットフォームの複雑なフロートオーバーの設置を正確にシミュレーションしました。ジャケットの継ぎ手設計に関しては、SACSによって、パラメータの調整がどのように継ぎ手の疲労寿命に影響するかを視覚化することで、予定よりも2週間早く作業が完了しました。

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