ARES Commander 2024の主な新CAD機能
2023年4月17日

さらにCAD 環境を改善

CAD環境とワークフローをニーズに合わせて調整できると、より快適かつ効率的に作業できます。頻繁に使用するツールやデータを独自にアレンジして同僚と共有できれば、部門全体がそのメリットを実感できます。

最新版 ARES Commander 2024 では、新たにツールパレットが採用されました。これまでにない方法でカスタマイズしたり、AutoCADR からインポートすることができます。また、Windows ユーザーに馴染みのあるリボンUIをMac および Linux 版でサポート。異なるプラットフォームで同様な操作を可能にしました。新しい TopoPoints モジュールを使う事で、ARES Commander ユーザーは、トータル ステーションから座標をインポート/エクスポートすることができるようになりました。

ツールパレット

 

AutoCADRで作成したツールパレットをインポートすることで、ARESへのスムーズな移行を確実にします。

 

サンプルパレット

構成済みのエンティティ

ARCH + MECH

MEP + マップ

注釈

ハッチ

開口部 + Lisp

??ユーザーケース / 課題

通常、CADユーザーは、プロジェクトごとに類似した図面セットを扱うため、同じ種類のツールやデータを何度も必要とします。図面ファイルやアプリケーションのセッションを問わず、頻繁に使用されるこれらのツールやデータを一箇所で見つけることができれば、非常に便利です。

これらのツールやデータは、次のように分類することができます:

  • ブロック
  • 幾何学的なエンティティ(例:線、円弧など)
  • ハッチとグラデーション
  • 注釈(例:文字、寸法、表など)
  • システム変数
  • LISPルーチン
  • 外部参照 ? 図面や画像

??解決

このニーズに対応するため、ツールパレットのサポートを提供します。このパレットはARES Commanderの他のパレットと同様に設計されており、他のパレットが持つ一般的なプロパティ(ドッキング、自動非表示など)をすべて備えています。

ARES Commander 2024のユーザーは、ソフトウェアにあらかじめ設定されたパラメータを使って、ツールパレットの効果を確認することができます。このツールパレットは、独自のパレットを構成するための初期設定として使用することも、ゼロから作成する別のパレットと置き換えることもできます。

ARESで提供されるデフォルト(定義済み)のパレットに加えて、ユーザーは独自のパレットを作成して、必要なツールやデータを保存、整理することができます。このパレットは、AutoCADと同じ*.xtpファイル形式で作られていて、他のARES CommanderやAutoCADユーザーと共有することもできるので、迅速にそれらのツールを利用できるように、部門や会社全体で一貫した仕様にすることができます。

つまり、AutoCADRで作成したツールパレットをARES Commanderで使用することができ、その逆もまた可能です。

AutoCADRのツールパレットをARES Commanderで使えるようにしたり、ARES Commanderで独自のツールパレットを作成するために、AutoCADRで作成、または、カスタマイズしたデータやツールを簡単に利用できるようになりました。

Flatten

3D図形を2D投影図に変換する新しいFLATTENコマンドを導入しました。

高さが適切に設定されていないエンティティを問題なく描画させることもできます。

Flatshot

以前のバージョンのARES CommanderにもMAKEFLATSNAPSHOTコマンドはすでにありましたが、今回、隠線を表現するためのオプションが追加されました。

外形線” ? 色と線のスタイルを指定します。
陰線” ? 表示”を選択することで表示され、””表示 “”の色と線種を変更できるようになりました。
接線エッジを表示” ? フラットな接線エッジを表示するオプションです。

MacとLinuxで利用可能なリボンUI

 

ARES CommanderのWindows版でおなじみのリボン型ユーザーインターフェース(UI)が、MacOS版とLinux版でも使用できるようになりました。

 

Windows

macOS

Linux

つまり、短縮した手順でツールにアクセスできたり、アイコンでコマンドを簡単に覚えられるなど、コンテキストリボンのメリットを3つのプラットフォームで享受できるようになったのです。

大幅なパフォーマンスの向上

ARES Commanderのコア技術であるDWGテクノロジーのアップグレードにより、新バージョンでは多くのオペレーションが大幅に改善されました。

CADユーザーの日常業務で頻繁に実行される操作の一部で、本リリースで大幅にパフォーマンスの向上が図られました。

例えば、”選択”は以前のバージョンより50%速く、”コピー&ペースト”は25%速くなり、”元に戻す”にいたっては8倍速くなる場合もあります。2024年リリースバージョンのパフォーマンステストでは、評価範囲を広くするために、さまざまな分野のサンプル図面を対象としており、以下のパフォーマンス向上については、これらの異なる図面に対して、いくつかの重要かつ一般的な操作を実行して収集される平均時間について説明しています。

測量地点のインポートとエクスポート

測量士は、現場で指定した地点の正確な位置を測量するためにトータルステーションを使用します。新しいARES Commanderは、このようなユーザーが図面上に必要な測量地点を簡単にプロットできるようにするために開発された機能を備えています。

新しいTopoPoints機能では、ユーザーは手動でポイントを挿入し、ポイントのタグ/番号、レイヤー、高さ、XY座標をコントロールすることができます。ポイントデータを含むテキストファイルをインポートすることで、同様の操作を自動化することも可能です。また、ポチントデータを付加した図面をエクスポートすることができます。

FLISP ? LISPエディタとデバッガ

LISPプログラムのデバッグは、時として困難な場合があります。この新しいLISP Editorは、Visual Studio Codeの拡張機能で、コードの編集やデバッグを簡単に行うことができます。

多くのユーザーや企業がLISPでカスタマイズしています。この言語の実行には多くのリソースやツールを必要とせず、多くの有用なコードスニペットがインターネット上で見つかるため、LISPはDWG編集を自動化またはカスタマイズするための手段として一般的な方法となっています。

ただし、LISPプログラムのデバッグは困難な場合があります。この点を考慮して、ARES Commanderの新リリースバージョンでは、Visual Studio Codeの拡張機能により、LISP開発者がルーチンを適切に編集して、デバッグすることができるようになり、その時間を短縮しました。

ARES Commander、ARES Kudo、ARES Touchを有効にするTrinityコラボレーション機能

ARESのCADソフトとしての競争力の源泉は、Windows、Mac、Linux対応のデスクトップ版:ARES Commander、クラウド版:ARES Kudo、モバイル版:ARES Touch(Android/iOS版)の3つのソフトが相乗効果を発揮するTrinityコンセプトです。

Trinity 機能により、オフィスで作業するユーザーと、離れた場所にいる同僚や顧客との間のコラボレーションを大幅に改善する最新のコラボレーション ワークフローが実現します。また、クラウドベースのコラボレーションワークフローをARES Commanderに導入することで、ユーザーが作業環境を変更したり、機能を妥協したりすることなく、迅速な作業を実現します。

Trinityの機能はクラウドサービスであるARES Kudoに依存しているため、これらの機能を使用するには、ユーザーはサブスクリプションを維持する必要があります。これは、1年ライセンス、3年ライセンス、永久ライセンス、ネットワークライセンスのいずれをお持ちの場合でも同様です。

ARES Trinity が実現することは?

??支障なく最新のコラボレーション ツールを導入できる

CADユーザーは、AutoCADと類似の作業環境を提供するARES Commanderに即座に切り替えて、作業を継続することができ、そのための大規模なトレーニングに時間を取られることもなく、2D/3DにおけるCAD機能を妥協する必要もありません。ユーザーは、スムーズでシームレスな移行ができ、すぐにTrinityコラボレーション機能のメリットを実感することができます。

すべてのユーザーとすべてのタイプのデバイス間でファイルを同期する

ARES Trinity では、ユーザーがなじみのあるクラウドストレージサービスと直接アクセスができるため、すべてのデバイスで作業の継続性が保証されます。そのため、オフィスで作業を開始した後、クライアントのオフィス、自宅、外出先など、どこでもプロジェクトを継続することができま
す。ARES のライセンスと DWG ファイルは、デバイスや場所を選ばずに使用できます。最も重要なことは、図面がすべてのユーザー間で同期されることです。リモート、ホームオフィス、または現場で作業している各ユーザーは、別のユーザーが変更を保存するたび、即座に図面の更新を確認することができます。

図面への安全なリモートアクセスを実現する

各ユーザーは、ログインとパスワードで認証されます。 会社の管理者は、組織内でどのクラウド ストレージ プロバイダーを承認するかを決定できます。 各ユーザーには、クラウド ストレージで定義されたアクセス許可に基づいて、表示または編集のアクセスが許可されます。 誰が各ファイルにアクセスできるかをいつでも確認し、必要に応じて権限を付与または取り消すことができます。

バージョン履歴には、誰がいつ図面を変更したかが表示されます。 連続したバージョンを比較して、変更を色で強調表示することもできます。 必要に応じて、変更を元に戻したり、古いバージョンを昇格させて現在のバージョンにすることもできます。

俊敏なコラボレーションツールで市場投入までの時間を短縮する

ユーザーは、ARES Commander、ARES Kudo、ARES Touchで作業しながら、選択したエンティティにリンクできるコメントやマークアップを使用して、プロジェクトについて話し合うことができます。このようなディスカッションスレッドはパレットに表示され、プロジェクトに手を加えることなく、コンテキストに従ったコラボレーションを可能にします。遠隔地や現場での作業でも、俊敏なコラボレーション環境が確保されます。 さらに、これらの機能により、図面を作成するユーザーとその図面をもとに業務を遂行する現場のユーザーとの間のワークフローが改善されます。

これらのコラボレーション機能には次のものがあります:

  • 最終的に解決済みとする前に、選択肢にズームして応答または回答するオプションが付いたコメント。
  • 端末に保存されている1つまたは複数の画像を挿入したり、その場で撮影した写真の画像マークアップ(スマートフォンなどで)。
  • 音声を録音してコメントする音声マークアップ。
  • 「レビュー予定」や「検証済み」などの既製のテキストを挿入するためのスタンプ、または独自のテキストを作成するためのスタンプ。
  • 迅速な対応を促す、プロジェクトに関する即時の更新が確認できるメール通知。

無料のオンライン表示とコメント機能でフィードバックと検証を簡単に収集可能

同僚、顧客、その他の共同作業者を招待して、図面を閲覧したり、コメントしたりすることができます。? 無料で?

プロジェクトの現在の状態を常に反映する表示専用リンクにより、共同作業者は、ソフトウェアを購入したり、インストールしたりすることなく、すぐに図面にアクセスできるようになります。作成した表示専用リンクを送信すれば、その送信先ではオンラインで図面を閲覧できるだけでなく、ARES Trinityのコラボレーション機能を使えば、コメントやマークアップを追加することができ、設計チームはリアルタイムでフィードバックを確認することができます。

企業の管理者は、ユーザーが閲覧専用リンクを使用する方法を設定または制限することができます:

  • 表示専用リンク作成オプションの有効化/無効化
  • 閲覧者にPDFを保存させるオプションの有効化/無効化
  • 自動で期限切れとなる閲覧専用リンクの有効期間制限

ARES ユーザーは、セキュリティを強化するために、閲覧専用リンクに有効期限やパスワードを設定することができます。

CAD データの連携のための最も有効な方法

ユーザーは、ARES Commander、ARES Kudo、ARES Touchで作業しながら、選択したエンティティにリンクできるコメントやマークアップを使用して、プロジェクトについて話し合うことができます。このようなディスカッションスレッドはパレットに表示され、プロジェクトに手を加えることなく、コンテキストに従ったコラボレーションを可能にします。遠隔地や現場での作業に対しても、俊敏なコラボレーション環境が確保されます。これらの機能により、図面を作成するユーザーとその図面をもとに業務を遂行する現場のユーザーとの間のワークフローが改善されます。

ARES Trinityは、一般的なものも含め、次のような主要なクラウドストレージサービスのAPIと密接に接続されています:

  • Microsoft OneDrive
  • Google Drive
  • Box
  • Dropbox

次のような専門的なストレージサービスも同様です:

  • Microsoft OneDrive for Business
  • Microsoft SharePoint

また、次のようなサーバーに保存されているDWGファイルを作成および変更するための業界固有のソリューションにも対応します:

  • Onshape
  • Trimble Connect

最後になりましたが、ARESはプライベートサーバーやプライベートクラウドとの連携も可能です:

  • WebDAVプロトコルを使用すれば、プライベートサーバーに接続することができます。
  • また、NextcloudAWSとの連携により、どのような組織でも独自のプライベートクラウドを構築することができます

どのような仕様であっても、管理者が自社内で許可または制限されるストレージ ソリューションを完全にコントロールできることが非常に重要です。我々の役割は、各パートナーの運用やセキュリティの要件に基づき、さまざまなオプションを提供することで、お客様をサポートすることです。

詳しくは、Graebert Japanのウェブサイトで。

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