「速報! 新世代Xeon搭載、ThinkStation E32 SFF登場!」を公開
2013年9月10日

ThinkStation完全検証LABO ~速報! 新世代Xeon搭載、ThinkStation E32 SFF登場!
 
デスクトップPCと変わらないコンパクトな筐体のThinkStation E32 SFF
デスクトップPCと変わらないコンパクトな筐体の
ThinkStation E32 SFF

2013年9月、第4世代 インテル® Core™プロセッサー・ファミリーとその同世代となるインテル® Xeon®プロセッサーを搭載するThinkStation E32シリーズが満を持して登場した。従来モデルとの違いを早速チェック、速報でお届けする。

Haswell搭載、省電力や内蔵グラフィックの性能アップ

まず、ThinkStation E32シリーズのコンパクト筐体仕様、ThinkStation E32 SFFで変わった点を見ていこう。ThinkStation E32シリーズに搭載されている「インテル® Xeon®プロセッサー E3-1200 v3ファミリー」は、“Haswell”と言われる最新世代のCPUの特徴どおり、処理性能の向上とともに省電力性能にも磨きがかかっている。開発段階で各種ベンチマークソフトでテストした限りでも、同等クラスの旧モデルインテルXeon® プロセッサーのパフォーマンスより向上する結果となっている。

。“Haswell”ではまた、Intel HD 内蔵グラフィックスの性能向上もトピックだ。CAD用途ではNVIDIA Quadroグラフィックボードを使う事の多いThinkStation E32 SFFだが、用途によってはメリットも生まれてくる。

筐体を縦置きにしたThinkStation E32 SFF
筐体を横置きにしたThinkStation E32 SFF
筐体を縦置きにしたThinkStation E32 SFF
筐体を縦置きにしたThinkStation E32 SFF
ThinkStation E32 SFFの内部
ThinkStation E32 SFFの内部

本体のインターフェースがより使いやすく

フロントパネルには青いUSB 3.0ポートが見える
フロントパネルには青いUSB 3.0ポートが見える

次に本体のインターフェースが刷新されている。フロントパネルにUSB 3.0ポートを搭載したこと。従来ならUSB 3.0を使う場合は裏側へ回りこまなければならなかったが、これからは前面からアクセスできる。USB 3.0は伝送速度が早く、高速なUSB 3.0対応USBメモリーやUSB 3.0対応ポータブルHDDを使う場合の接続がやりやすくなっている。

前面にUSB 3.0ポートを搭載したからといって背面のUSB 3.0ポートは従来のまま4ポート、合計で6つ使える。USB 2.0のポートは背面に2ポートあるのは従来のままだ。こちらはキーボードやマウスで使える。

リアはThinkStation E32 SFF(右)にはDisplayPortが2ポートある
リアはThinkStation E32 SFF(右)には
DisplayPortが2ポートある

一方、モニター出力も変わっている。リアに回ればモニター用のデジタル出力であるDisplayPortが2ポートとなっている。従来もDisplayPortとアナログと2系統の出力があり片方がアナログ接続であれば2画面出力が可能だった。しかし、アナログとデジタルでは同じ型番のモニターを使っていても表示の色合いが異なってしまうことがあり、用途によっては支障をきたしていた。ThinkStation E32 SFFで2画面ともにDisplayPortで出力すれば、そういうことはなくなる。

ケースが新しくなり拡張性アップ

フロントパネルには青いUSB 3.0ポートが見える
従来のThinkStation E31 SFF(左)とThinkStation E32 SFF(右)
では天板の開き方が異なる

従来からコンパクト筐体が人気のSFF筐体。新しいThinkStation E32 SFFでは比べなければわからないほどわずかにサイズアップしているが、そのかわり拡張性が高くなっている。

従来は蓋を開ける際、背面のレバーを操作すると天面が開く構造だったが、ThinkStation E32 SFFでは手で回せるネジを2つ外し、天板をスライドさせて外す構造になった。外した際に天板を別に置いておく必要ができてしまったが、ネジによってがっちり天板が固定されるようになっている。

また、従来なら大きな開閉スペースのない場所で開くことができなかったが、新型では後ろの少しスライドする余裕があれば天板を外すことができるようになっている。

ThinkStation E32 SFF(左)では光学ドライブやHDDの搭載方法が新しくなっている
ThinkStation E32 SFF(左)では光学ドライブや
HDDの搭載方法が新しくなっている

内部の構造も変わっている。光学ドライブやHDDの搭載スペースの構造が変わり、HDDと光学ドライブが同時に跳ね上げることでき、HDDの装着がやりやすくなっている。マザーボードへのアクセスも光学ドライブ、HDDをまとめて跳ね上げることができるため、従来よりも少ない手順でアクセスできる。

さらにこれらの構造の変化と関連して、SFFボディでもHDDを2台搭載が可能になっている。SFFのコンパクトなボディながらRAIDを組むことができ、高い信頼性が求められる現場でも安心して使うことができる。
*セカンドHDDは2.5インチのため、RAID構成をとるには標準の3.5インチHDDの入れ替えが必要。

フレームごと跳ね上げた上でプラスチックのガイドごと横から差し込む構造。従来よりコネクターが外しやすくなっている
フレームごと跳ね上げた上でプラスチックのガイドごと横から差し込む構造。
従来よりコネクターが外しやすくなっている
光学ドライブやHDDはまとめて跳ね上げられ、マザーボードにアクセスしやすくなった
光学ドライブやHDDはまとめて跳ね上げられ、
マザーボードにアクセスしやすくなった
従来のThinkStation E31 SFF(左)とThinkStation E32 SFF(右)の高さの差はわずか
容積は従来のThinkStation E31 SFF:11リッター(左)と
ThinkStation E32 SFF:12.9リッター(右)と大きくなったが、
実際の高さの差はわずか
従来のThinkStation E31 SFF(左)とThinkStation E32 SFF(右)では厚みがわずかに異なる
従来のThinkStation E31 SFF(左)とThinkStation E32 SFF(右)
では厚みがわずかに異なる

グラフィックボード2枚差しも可能

マザーボードのレイアウトは基本的に変わっていないが、ThinkStation E32 SFFで大きく変わった点はPCI Express x16のバスが2スロットになっていること。ワークステーション用のグラフィックボードの2枚差しということはないかもしれないが、多画面の同時表示用に複数グラフィックボードを使う可能性もあるだろう。

また、従来よりPCI Express x1バスも装備しているが、グラフィックボードを刺すPCI Express x16のすぐ隣となり、物理的に刺さらない場合があるほか、放熱の問題からここに差したくない場合もあった。ThinkStation E32では2つ離れたPCI Express x16ポートに挿せば、グラフィックボードにくっつきすぎという問題も解決する。

※2つめのPCI Express x16は内部x8レーン

PCI Express x16バスを2つ装備
PCI Express x16バスを2つ装備
新型ではグラフィックボードにNVIDIA Quadro K600を搭載。ボードの長さが若干短くなりメモリーへのアクセスがやりやすくなっている
新型ではグラフィックボードにNVIDIA Quadro K600を搭載。
ボードの長さが若干短くなりメモリーへのアクセスがやりやすくなっている

コンパクトなSFF筐体に、拡張性という磨きがかかる

ThinkStation E32 SFFはケースがわずかにサイズアップし、開閉構造が変更されたほかは基本的にキープコンセプト。デスクに置いても気にならない優れた静音性に加えて、もともと高いメンテナンス性や放熱性はそのまま、さらに構造が洗練されたと言えよう。

また、高速化された内蔵グラフィックスの性能差を表したものが下記の表になる。従来より性能が上がっており、内蔵グラフィックスで差し支えないシーンも増えている。

従来プロセッサーの性能を1とした場合の新プロセッサーの性能

このほか、グラフィックボードを用いた場合の数値は近日中にWebサイトで公開予定。ThinkStation E32 SFFのパフォーマンスのすべてを、近いうちにお知らせできればと思っている。

新しい最新世代のプラットフォームで高い処理性能を求める人にはもちろんおすすめだが、内蔵グラフィックスのDisplayPort2ポート化、USB3.0ポート増設などの拡張性向上といった点も見逃せない変更点。そんな内面も外面も細かく変わった新しいワークステーション、ThinkStation E32 SFFをぜひ幅広い業種の方に使っていただきたい。

詳しくは、レノボ・ジャパンのウェブサイトで。

(Visited 3 times, 1 visits today)
関連記事
Translate »