日本設計とオートデスク、次世代 BIM の実現に向け、 設備設計業務を改善する連携ツールを 2 社と共同開発
株式会社日本設計とオートデスク株式会社は、2014 年から次世代 BIM の実現を目指したパートナーシップを進めてきました。この活動の一環で、設備設計向け BIM アプリケーション「Autodesk Revit® MEP 2015」(以下 Revit MEP)を使用した建築設備設計の効率化を目的に、株式会社イズミシステム設計、株式会社 NYK システムズと技術協力して開発したアプリケーションをお知らせします。
日本設計はこれまで、大規模プロジェクトで Revit MEP を使用した設備設計の効率化ノウハウを蓄積し、Revit MEP を中心に据えた新しいワークフローの構築に取り組んできました。
今回の技術協力では、日本設計が Revit MEP を中心にしたデータ連携を実務ワークフローに適応させるための技術アドバイスを行いました。この結果イズミシステム設計が「STABRO 負荷計算 for Revit」用に、そして NYK システムズが「Rebro2015」用に、それぞれ Revit MEP の設備設計データを高精度な状態のまま取り込む機能を開発しました。これにより設備の設計と施工業務で使用するデータの品質が向上し、業務を効率的に行えるようになります。
日本設計とオートデスクは、今後も専門アプリケーションとの連携を進め、日本独自の優れた技術をオートデスクの技術と融合し、最適な BIM ワークフローを提案していきます。
技術協力により提供する新機能の主な概要
▢ イズミシステム設計「STABRO 負荷計算 for Revit」
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▢ NYK システムズ「レブロリンク 2015」
- Revit の BIM データを「Rebro2015」のデータに変換して取り込む機能を段階的に提供予定
- まず Revit の意匠・構造データを「Rebro2015」に変換する機能を本日から無償で提供開始
- Revit MEP の設備設計データを「Rebro2015」に変換する機能を今後提供予定(時期未定)
- 提供場所:オートデスク社製ソフトウェア用アプリ提供サイト「Autodesk Exchange Apps」内で無償で提供 https://apps.exchange.autodesk.com/ja
【業務ワークフローと、各社アプリケーションのマッピング イメージ】
(矢印はデータ連携の方向を指す)
効率的なデータ連携をめざす「Integrated BIM」を推進
BIM のデータ連携では、「IFC」という中間ファイルを介したオープンなデータ交換が一般的でしたが、ある業務に限ったデータ連携は、その業務に必要な情報だけに絞りこんでデータ交換を行うことが効率的です。今回のイズミシステム設計と NYK システムズは Revit の API(アプリケーション プログラム インターフェイス)を使用して、必要な情報を直接変換するアプリケーションを開発しました。これにより、「IFC」を使用した場合と比較して変換効率が高くデータ量も少ない効率的な業務連携を行うことが可能になりました。
日本設計とオートデスクは、今後もさまざまな企業と技術協力を行ってワークフロー連携を進め、建築設計生産から維持管理までの業務連携を進める「Integrated BIM」をさらに推進していきます。
以上
株式会社日本設計概要
1967 年創立。社員数 795 名。建築、土木の設計・監理、都市計画・地域開発などの関連業務、リノベーション業務、コンサルティング業務を行う総合組織設計事務所。
創立当初より超高層建築の日本におけるパイオニアとして、さらには、1980 年代以降は、「環境」をテーマとした多くの作品を創出し、「環境の日本設計」として活動。社会に求められる新しい価値を創出し、高品質な建築、都市づくりを目指している。