現場向け多機能ハンズフリーシステムの現場実証を開始
2021年1月25日

事故リスクの可視化を通じ、建設現場の安全管理の標準化に向けた共創を開始~多機能ハンズフリーシステムを活用した建設現場向けサービスの現場実証を開始~

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
飛島建設株式会社
株式会社フォトラクション
株式会社ロゼッタ

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:金杉 恭三、以下あいおいニッセイ同和損保)、飛島建設株式会社(本社:東京都港区:代表取締役社長:乘京 正弘、以下飛島建設)、株式会社フォトラクション(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:中島 貴春、以下フォトラクション)、株式会社ロゼッタ(本社:東京都新宿区、代表取締役:五石 順一、以下ロゼッタ)は、建設現場の事故リスクの可視化に向け、1月25日より共創を開始します。

■背景
建設業の労働災害による死亡者数は、全産業(製造業、陸上貨物運送事業、林業、その他)の約3割を占めて最多となっています。※1また、事故種別が墜落や落下、建設機械との接触に由来するものなど多岐に亘り、建設現場では多くの関係者が往来するため、安全管理は他の業種に比して大変重要になります。
さらに、建設現場における安全管理業務は、施工技術者の知見や経験により基準や注力度合いが異なり、属人的になりがちです。これまではベテランの技術者を中心に安全管理が図られていたものの、技術者や技能者の高齢化、また日本語でのコミュニケーションに慣れていない外国人労働者の増加などもあいまって、今後ますます安全管理の重要性が増していくと考えます。
一方、保険業界では、データを活用した「InsurTech※2」の活用が広まっています。
そのような中、あいおいニッセイ同和損保とフォトラクションは、建設現場で生じた事故対応におけるDXの共同研究に取り組んできました。
今回、飛島建設とロゼッタで製品化を行った多機能ハンズフリーシステム「e-Sense」を活用し、4社で建設現場における建設現場情報の収集を通じ、事故リスクの可視化と効率的な保険金請求手続きの実現を目指していきます。

※1:厚生労働省「平成 31 年/令和元年労働災害発生状況の分析等」より算出
※2:保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語

■共創の概要
4社の異業種連携による知見や技術を生かし、建設業界の安全意識を向上させ、属人的な安全管理を標準化するため、共創を行っていきます。

1. 多機能ハンズフリーシステム「e-Sense」から半自動的に取得した現場写真や音声データなどのデータを、建築・土木の生産支援クラウド「Photoruction」に蓄積し、リスクの可視化を実施
2. 事故リスクや安全管理状況を現場ごとに可視化して安全管理に活用し、重大事故の減少につなげる
3. 分析結果をもとに、建設現場における安全意識の向上を実現する

[各社の役割分担]
あいおいニッセイ同和損保:建設現場事故リスクにおける知見の提供
飛島建設:e-Senseの提供、実証フィールドの提供、建設現場における現場知見の提供
フォトラクション:Photoructionの提供、共創システムの開発
ロゼッタ: e-Senseの提供、共創システムの開発

■多機能ハンズフリーシステム「e-Sense」について
e-Senseは、建設現場の生産性向上を目的として、遠隔地からの情報共有を可能とするコミュニケーション機能、外国人技術者との専門性の高い同時自動通訳機能、さらに、建設現場におけるレコーダー機能を付加した多機能ハンズフリーシステムです。
コミュニケーション機能を活用することにより建設現場と遠隔地をダイレクトにつなぐことが可能となります。その結果、人の移動を減らし、時間の短縮や経費削減にもつながります。また、同時自動通訳機能を活用することにより、外国人技術者とコミュニケーションを円滑に図ることができるようになり、安全性の向上、モチベーションアップにもつながります。さらに、レコーダー機能により、これまで蓄積することができなかった建設現場のあらゆる情報を蓄積することができます。

e-Senseシステム概要図

■今後の目標
建設業界における事故発生頻度の減少・建設現場における安全意識の向上の実現を目指し、取り組みを進めていきます。また、本スキームを通じ、建設現場における労働環境の改善を図ります。
さらには、建設現場と同様に、現場で働くエッセンシャルワーカーの職場でも、同様の取り組みが応用できるのではないかと考えています。本件の標準化を契機に、建設業界以外の分野への応用を実現していきます。

■各社のコメント
【あいおいニッセイ同和損保】
当社はテレマティクス技術を活用した業界初の事故対応サービスの提供や国内初となる安全運転の度合いを保険料に反映するテレマティクス自動車保険の開発を行ってきました。今回の共創を機に建設現場に対しても本技術を応用した現場単位のリスクの定量化を図り、建設業界全体への安全・安心に資するサービスを提供できるよう取り組んでいきます。
※あいおいニッセイ同和損保の提供するテレマティクス自動車保険の仕組みとの関連はありません。
※建設現場に提供する商品・サービスのあらゆる可能性を4社で検討することを目的としています。

【飛島建設】
当社は、「飛島建設」から「飛島(トビシマ)」への企業変革を推進し「New Business Contractor」への進化を掲げてまいりました。あいおいニッセイ同和損保はテレマティクス自動車保険で業界をリードしており、損害保険会社も含めた4社の共創から得られるリスク分析の知見を活かし、将来の建設版テレマティクスサービス実現に向けて取り組みしてまいります。

【フォトラクション】
安全管理は建設現場において最重要視される事項であり、今後の労働環境を考えるとますます大事になってくる中で、今回4社の取り組みに参画できたことを大変嬉しく思います。社会インフラを支える「建設」そして「保険」という仕組みと、「テクノロジー」が共存することにより、安全な現場が一つでも増えて行く事を期待しております。

【ロゼッタ】
ロゼッタは創業以来「我が国を言語的ハンディキャップの呪縛から解放する」という企業ミッション の下にAI 自動翻訳の開発をしてきました。今回の共創により、世界中の人々が「いつでも どこでも誰とでも言語フリーで」交流し、生活し、仕事し、人生を楽しめる「グローバル・ユビキタス」の実現を目指しています。

詳しくは、フォトラクションのウェブサイトで。

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