BIM/CIMデータ作成の内製化に成功!アイディア光る施工CIM
2021年9月19日

新⾕建設株式会社

所在地
北海道旭川市
会社規模
106名(令和2年4月1日現在)
ウェブサイト
http://www.sinya.co.jp/index.html

導入背景

課題

内製でBIM/CIMに対応したい。
施工段階の情報を発注者に分かりやすく伝えたい。

効果

初めてでもBIM/CIMデータ内製化に成功。
4Dシミュレーションやタイムラプス動画で施工段階を可視化。

リリースを待って導入を決断、初めてでもBIM/CIMデータ作成の内製化に成功

自分の担当工事において、BIM/CIMの対応は2020年度からの課題の一つでもありました。
特に我が社では、建築に比べ土木の割合が多く、i-Constructionは、早い段階で導入し効果も得られていました。しかしBIM/CIMについては外注によるデータ作成で配筋干渉の実績はあるものの、費用面はもちろん、設計変更など柔軟にデータを編集するためには、今後内製による対応ができなければBIM/CIMを継続して活用していくことはできないと考えていました。
そこで2020年度末より内製化するためのBIM/CIM対応システムの導入を検討していたんです。

土木部 課長 湊氏

自分で調べた限りでは、BIM/CIM対応のシステムは設計コンサル向けの商品が多く、施工会社向けの商品が少ない印象です。また、海外製の商品は難しい印象があるので、導入するなら日本製でシンプルな作りのものが理想でした。そこで建設システムの営業に相談したところ、ちょうどBIM/CIM対応製品を開発中であることを知りました。既にi-Construction対応のために導入していた3D施工データ作成ソフトの「SiTECH 3D」とも連携できるとのことでしたので、デモンストレーションを見せてもらえるまで待つことにしました。正直、リリースされるまでは本当に私がBIM/CIMに対応したデータを作成できるのか不安でした。しかしデモンストレーションを見せてもらったところ、シンプルな作りで分かりやすく、様々な形式のデータ統合ができるとのことで、これなら自分自身でもできそうだと思い、導入を決めました。

施工者のアイディアで現場に即したCIMを実現

リリース後、すぐに「SiTE-NEXUS」を導入して使用してみましたが、びっくりするほど悩むことなくBIM/CIMデータを作成することができました。本工事は新設道路の道路土工工事ですので、路体は「SiTECH 3D」で路線データを作成し、「SiTE-NEXUS」に取り込みました。
実は「SiTECH 3D」で3D施工データを作成するのも今回が初めてでしたが、もともとデキスパートシリーズの「現場大将」で設計データを作成していたので、簡単な操作指導を受けただけで路体のデータを作成することができました。むしろ「現場大将」よりも「SiTECH 3D」の方が3D施工データ作成に特化しており、痒いところにも手が届く、気の利いた機能がいくつも搭載されています。3D施工データの作成は、「現場大将」よりも「SiTECH 3D」の方が便利です。
また、締固め管理をBIM/CIMで表現するため「SiTECH 3D」の「構築形状」で各層の設計データを作成し、「SiTE-NEXUS」で4Dシミュレーションにもチャレンジしました。施工段階が視覚的に表現されるだけでなく、各層に現場密度試験表を添付したり、タイムラプス動画を添付することで、施工状況が分かりやすく表現できたと思います。また、設計データだけでなく、コマツのエブリデイドローンで定期的に点群データを取得し、現況データの取り込みも行いました。
さらに、i-Construction対応で面管理の出来形管理を行ったので、ヒートマップも「SiTE-NEXUS」で表現できないかチャレンジしてみました。
ヒートマップは出来形評価点群データをそのまま取り込んでも色が表現できないので、「SiTE-Scope」で出来形評価したCSVデータのRGBに手を加えることで、うまく表現することができました。BIM/CIMデータが目に見えて形となっていくのはとても嬉しかったです。(土木部 課長 湊氏)

4Dシミュレーション画面
路体の各層を「構築形状」で作成
出来形評価CSVデータでヒートマップを表現
現況データとして点群データ取り込み

シンプルな作りの中に、今後のバージョンアップで期待すること

今後「SiTE-NEXUS」を使用していく上で要望したいのは、「状況(シーン別)保存」機能の追加です。BIM/CIMデータは様々なファイルの組み合わせで表現しますが、データ作成者でないとそのデータがどのように保存されているか分かり辛いと感じました。また、4Dシミュレーションは施工段階を表現するのに有効な手段ですが、速度調整ができればもっと見やすくなると感じます。また、せっかく工程の登録ができるのであれば、天気情報なども登録できればもっと現場状況を詳細に把握できるのではないでしょうか?
今回初めて自分でBIM/CIMデータの作成が問題なく行えたのは、「SiTE-NEXUS」が非常にシンプルな作りで分かりやすかったことに尽きると思います。今後更なるバージョンアップの要望はありますが、あまり多機能すぎても操作に迷ってしまいますので、現段階で十分活用できたことは良かったと感じています。

導入いただいた製品

  • INNOSiTE

    SiTE-NEXUS

    (サイトネクサス)

    BIM/CIM対応ソフト。BIM/CIMモデルの活用で建設現場が変わる。多彩な3Dデータを統合。

  • INNOSiTE

    SiTECH 3D

    3D施工データ作成ソフト。3D施工データを活用した普段使いのICT施工へ。

  • INNOSiTE

    SiTE-Scope

    i-Construction対応の点群処理ソフト。充実した編集機能で点群を高速処理。

  • デキスパート

    工程管理システム

    [バーチャート+ネットワーク図]

    確実な利益確保と工事成績評定を意識した工程管理を実現。

詳しくは、建設システムのウェブサイトで。

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