IJCADでM20の六角ボルトを作成していきます。
最初に、必要な画層を作成し、補助線・外形線・中心線をそれぞれ管理(線種・色・有効)することで、形状を作成する時、表示・非表示することで操作をやり易くします。
この記事では、IJCADのコマンドの詳しい使い方を初心者の方にもわかりやすく解説しています。
六角ボルトの作成
IJCADで下記のような六角ボルトの正面形状と側面形状を作成します。
目次
六角ボルトを作成する方法
IJCADでM20の六角ボルトを作成する方法を解説します。
1. 補助線の作成
IJCADを起動します。補助線・外形線・中心線の画層を新規作成して、各々の画層に形状を作成します。
- 画層を定義します。
「画層プロパティ管理」コマンドを実行します。
「画層を新規作成」をクリック
名前の「画層1」をクリック->「補助線」、「色」->「赤」に設定
「画層を新規作成」をクリック
名前の「画層1」をクリック->「外形線」、「色」->「白」に設定
「画層を新規作成」をクリック
名前の「画層1」をクリック->「中心線」、「色」->「水色」に設定
「補助線」の状態「菱形マーク」をクリック->「✔マーク」に変更して有効にします。
「×閉じる」をクリック - グリッド間隔を定義します。
グリッドとスナップ間隔を「2mm」に変更します。
「グリッドモード」を右クリック->「設定」をクリック
スナップ間隔とグリッド間隔を「10」->「2」に変更
「OK」をクリック
- 補助線を定義します。
「作成」をクリック->「構築線」をクリック
「水平」を選択し、通過点をクリック->Enter
Enterをクリックして、「構築線」を再選択、「垂直」を選択し、通過点をクリック
右側にもう1つ垂直線を作成->Enter
2. 正面の外形線作成
- 画層を外形線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「外形線」をクリック
- 平面の外形線を定義します。
「円」をクリック
「円の中心点を指定」で補助線の交点Aを指定し、半径「15」を入力し、Enter
「ポリライン」->「ポリゴン」をクリック
「POLYGONエッジの数を入力してください」で「6」を入力
「POLYGONの中心を指定」で交点A(円の中心)を指定
「外接」を選択し、カーソルを右に移動して、円の端点Aをクリック
- 画層を補助線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「補助線」をクリック
- 補助線を追加します。
「オブジェクトスナップ」の「端点」と「交点」がオンになっていることを確認します。
「作成」をクリック->「構築線」をクリック
「水平」を選択し、「通過点」で端点Aをクリック
同様ように、交点B、交点C、端点D、端点E、交点F、交点5、端点Hをクリック->Enter
垂直線をオフセットします。
「オフセット」をクリック
「オフセット距離を指定」で「13」を入力
「オフセットするオブジェクトを選択」で補助線Aを指定
「オフセットする側の点を指定」で左側を指定
同様ように、Aの右側に14、60の補助線を作成
3. 側面ネジ部の外形線作成
- 画層を外形線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「外形線」をクリック
- 側面の外形線を定義します。
「ポリゴン」-> 「長方形」をクリック
「一方のコーナーを指定」->交点Aを指定
「もう一方のコーナーを指定」->交点Bを指定
「オブジェクトスナップ」から「端点」をオフにします。
「直線」をクリック
A->B->C->Dをクリック->Enter
※AとDはグリッドで2mm×5の10mmの位置
- ネジ部を定義します。
「直線」をクリック
A->Bをクリック->Enter
「オフセット」をクリック
「オフセット距離を指定」で「2」を入力
「オフセットするオブジェクトを選択」で直線Aを指定
「オフセットする側の点を指定」で下側を指定
「トリム」をクリック
「トリムするオブジェクトを選択」で直線Bを指定
「直線」をクリック
Cをクリック->「角度」を選択->「240」を入力->Dをクリック
「トリム」をクリック
「トリムするオブジェクトを選択」で直線Dを指定線分の色を変更します。
作成した線分を選択->パラメータの色->紫色に変更
反対側に対称複写します。
「鏡像」をクリック
「オブジェクトを選択」->AとBをクリック->Enter
「対称軸の最初の点を選択」->Cをクリック
「対称軸の2点目を選択」->Dをクリック->Enter
「元のオブジェクトを削除しますか」->いいえ->Enter
- 面取りを行います。
「フィレット」->「面取り」をクリック
「距離」を選択し、「1本目の面取り距離を指定」->「2.5」
「2本目の面取り距離を指定」->Enter
「1本目の線を選択」->Aをクリック
「2本目の線を選択」->Bをクリック
Enterをクリック
「1本目の線を選択」->Cをクリック
「2本目の線を選択」->Dをクリック
「直線」をクリック
E->Fをクリック->Enter
「トリム」をクリック
A->Bをクリック
4. 側面頭部の外形線作成
- ボルトの頭部の円弧を追加します。
補助線を追加するため、画層を補助線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「補助線」をクリック
「オフセット」をクリック
「オフセット距離を指定」で「30」を入力
「オフセットするオブジェクトを選択」で直線Aを指定
「オフセットする側の点を指定」で右側を指定し、クリック
- 頭部の真ん中にR=1.5d=30mmの円弧を作成します。
「画層スタイルコントロール」から「外形線」をクリック
「円」->「中心、半径」をクリック
「円の中心点を指定」->Aをクリック
「円の半径を指定」->「30」を入力
- 補助線を追加するため、画層を補助線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「補助線」をクリック
「構築線」をクリック
「垂直」を選択->交点Aをクリックし、Enter
- 頭部の上側にR=0.4d=8mmの円弧を作成します。
「画層スタイルコントロール」から「外形線」をクリック
「円弧」->「始点、終点、半径」をクリック
「円弧の始点を指定」->交点Aをクリック
「円弧の終点を指定」->交点Bをクリック
「円弧の半径を指定する」->「8」を入力
- 頭部の上側に角度60度の角度線を作成します。
「直線」をクリック
「1点目を指定」->Aをクリック
「角度」を選択->「240」を入力
「次の点を指定」->Bをクリック->Enter
- 余分な線をトリムします。 「画層スタイルコントロール」から「補助線」を非表示にします。
「トリム」をクリック
A->B->C->D->Eをクリック
Eをクリック
円弧と直線が重なっていますが、外側の円弧をトリムします。
「画層スタイルコントロール」から「補助線」を表示にします。
- 作成した円弧と直線を対称複写します。
「鏡像」をクリック
「オブジェクトを選択」->AとBをクリック->Enter
「対称軸の最初の点を選択」->Cをクリック
「対称軸の2点目を選択」->Dをクリック->Enter
「元のオブジェクトを削除しますか」->いいえ->Enter
- 余分な線をトリムします。 「画層スタイルコントロール」から「補助線」を非表示にします。
「トリム」をクリック
A->B->C->D->E->F->Gをクリック->Enter
- 余分な線をトリムします。 「画層スタイルコントロール」から「補助線」を表示にします。
「直線」をクリック
「1点目を指定」->Aをクリック
「次の点を指定」->Bをクリック->Enter
Enterして、再度「直線」を選択
「1点目を指定」->Cをクリック
「次の点を指定」->Dをクリック->Enter
5. 中心線の追加
ボルト形状に中心線を定義します。
- 画層を中心線に変更します。
「画層スタイルコントロール」から「中心線」をクリック
- 線種を「中心」に変更します。
「画層プロパティ管理」から「中心線」の「線種」->「Continuous」をクリック
「線種を選択」から「ロードをクリック
「線種のロードまたは再ロード」から「JIS_0811」を選択し、「OK」をクリック
「JIS_0811」を選択し、「OK」をクリック
「画層プロパティ管理」を閉じます。 - 「直線」をクリック
「1点目を指定」->Aをクリック
「次の点を指定」->Bをクリック->Enter
Enterして、再度「直線」
「1点目を指定」->Cをクリック
「次の点を指定」->Dをクリック->Enter
Enterして、再度「直線」
「1点目を指定」->Eをクリック
「次の点を指定」->Fをクリック->Enter
6. ファイルの保存
- ファイルを保存します。
「画層スタイルコントロール」から「補助線」を非表示にします。
「ファイル」->「名前を付けて保存」をクリック「ファイル名」->「六角ボルトM20」を入力
「保存」をクリック
- 完成
詳しくは、システムメトリックスのウェブサイトで。
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