建設経営をデジタルツイン化するクラウド「MTWO」! 100以上の業務モジュールとBIMの連携で建設DX(SoftwareONE Japan)
2022年4月12日

建設プロジェクトの見積もりから入札、工程・リソース管理、請求など、あらゆる業務のデータを連携させる完全建設クラウド「MTWO」が、ついに日本へ上陸した。建設会社の経営をリアルタイムにデジタルツイン化し、BIMモデルやダッシュボードでわかりやすく共有できる。建設経営にDX(デジタル・トランスフォーメーション)をもたらすこのシステムについて、SoftwareONE Japanの幹部に直撃取材した。

BIMモデルと連動し、建設会社の経営をデジタルツイン化する完全建設クラウド「MTWO」を展開するSoftwareONE Japanのコンサルタントリーダー、ミハイロヴ・イスクレン氏(左)とディレクターの内山敏昭氏(右)

BIMモデルと連動し、建設会社の経営をデジタルツイン化する完全建設クラウド「MTWO」を展開するSoftwareONE Japanのコンサルタントリーダー、ミハイロヴ・イスクレン氏(左)とディレクターの内山敏昭氏(右)

 「情報の壁」によるムダを取り払う

「見積もりや調達、施工管理、そして経理など、様々な機能別組織で構成される建設会社には、多くの『情報の壁』があり、生産性向上を阻害しています」と語るのは、完全建設クラウド「MTWO」を日本市場で販売するSoftwareONE Japan(本社:東京都新宿区)の内山氏だ。

これまでの建設業務用ソフトは「見積もり」「入札・契約」から「工程管理」「原価管理」、そして「請求」など、業務別に分かれており、データが分断されていた。

その結果、見積もりの内容を請求書に転記したり、工程管理の出来高データを進捗(ちょく)報告書に転記したりといったデータの再入力やインポートなどの手作業が業務の境目ごとに発生していた。そのため、リアルタイムに会社全体の動きを見える化することは難しかった。

機能別組織には「情報の壁」が多く存在する

機能別組織には「情報の壁」が多く存在する

一方、MTWOは従来の業務別ソフトに相当する「モジュール」が、リアルタイムにクラウド上で連動する「完全建設クラウド」として機能するようになっている。

モジュール間でデータが自動的につながるため、見積もりから原価管理、請求まで、プロジェクトごとの動きが“デジタルツイン化”されることになる。さらに各プロジェクトを横断して、リアルタイムに会社全体の動きも把握できるのだ。

「MTWOはクラウド上で、『モジュール』と呼ばれる業務別アプリが100種類以上も連動し、リアルタイムにデータ連携を行いますので、『再入力のムダ』や『転記のムダ』、『データ待ちのムダ』などがほとんど発生しません」(イスクレン氏)。

MTWOによる社内情報のリアルタイム連動イメージ

MTWOによる社内情報のリアルタイム連動イメージ

 6D BIMと連動するMTWO

MTWOで、設計から施工、そして維持管理に至るまでの代表的なワークフローを見てみよう。

この流れは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が得意とする部分だ。MTWOは3DBIMデータを取り込み、そのデータを工程(4D)、コスト(5D)、さらにはサステナビリティ(6D)情報と紐づけし、データの流れをわかりやすく可視化しながら、業務を進めることができる。

デザインから施工、メンテナンスまでBIMと連動するMTWOのワークフロー

デザインから施工、メンテナンスまでBIMと連動するMTWOのワークフロー

MTWOでは、BIMモデルは「表示や数量集計などに利用するもの」として機能する。まずはBIMソフトで作成したBIMモデルをIFCデータでMTWOに読み込む。RevitについてはIFCのほか、オリジナルファイルも読み込めるし、クラウド上で同期させることも可能だ。

BIMモデルをMTWOに読み込み、連携させるイメージ

BIMモデルをMTWOに読み込み、連携させるイメージ

MTWOは読み込んだBIMモデルの3D形状やサイズ、属性情報を様々な用途に使用する。例えば、見積もりの数量集計や工程管理・品質管理のビジュアル化、施設管理などへの活用だ。

BIM風に言うと、建物や現場の形・大きさを定義する「3D」、これに時間軸を加えた工程を「4D」、コスト軸を加えた「5D」、サステナビリティ(二酸化炭素排出量)軸を加えた「6D」が、プロジェクトのそれぞれのリアルタイムデータと連動して画面上に可視化され、多角的にプロジェクトを評価・分析することができる。

プロジェクトのリアルタイムデータを、BIMモデル上に3D(形・大きさ)、4D(工程)、5D(コスト)、6D(サステナビリティ)として表現するMTWO

プロジェクトのリアルタイムデータを、BIMモデル上に3D(形・大きさ)、4D(工程)、5D(コスト)、6D(サステナビリティ)として表現するMTWO

 BIMモデルを使ったプロジェクト管理

では、MTWOとBIMモデルが連動して、どのようなプロジェクト管理ができるのかを見てみよう。

例えば、「高速コスト見積もり」機能は、BIMモデルから数量を拾い出し、MTWOの原価データベースと付き合わせて原価管理用の内部コストや入札価格などを高速で算出する。

BIMモデルから数量を拾う「高速コスト見積もり」

BIMモデルから数量を拾う「高速コスト見積もり」

施工段階での工程計画や進捗管理機能も本格的だ。工事現場での工程表と言えば、大手建設会社の現場でもいまだに表計算ソフトやCADソフトを“お絵かきソフト”のように使っている例が多い。

一方、MTWOの工程管理機能は、ネットワーク工程表の「クリティカルパス」によって管理されている。そのため、最短工期で完成させるために重点管理が必要な作業が明らかになり、作業計画が遅れた時にはリアルタイムにクリティカルパスを計算し、リスケジュールしてくれるのだ。

このほか、進捗管理の機能を海外のプロジェクトでよく使われる「Microsoft Project」や「PRIMAVERA」といったプロジェクト管理システムと連携させることもできる柔軟性も備えている。これらのソフトに限らず、企業のニーズに合わせて、現在使用中のシステムあるいは将来的に新しいテクノロージーとAPIを介してMTWOと連携することも可能だ。

「Microsoft Project」や「PRIMAVERA」とも連動する本格的な工程管理機能

「Microsoft Project」や「PRIMAVERA」とも連動する本格的な工程管理機能

進捗管理のデータは、調達業務の管理にもリアルタイムに連携している。そのため、資材の調達担当者は、最新の進捗管理データに従って、ジャストインタイムの資材搬入の手配が行えるのだ。

進捗管理のデータからジャストインタイムな資材調達が行える

進捗管理のデータからジャストインタイムな資材調達が行える

工事の進捗に伴い、資材の使用が増えると、そのデータは原価管理システムにもリアルタイムに反映される。また、現場の品質管理や安全管理のデータは、現場のモバイルアプリと連携し、BIMモデルを通じて見ることができるのだ。

相互にリアルタイム連携するプロジェクトのデータは、BIMモデルの4D、5D、6Dとして可視化される

相互にリアルタイム連携するプロジェクトのデータは、BIMモデルの4D、5D、6Dとして可視化される

 会社全体の動きを一目で見られる「ダッシュボード」

MTWOでは、複数のプロジェクトをまたいだリアルタイムデータ連携もできる。個々のプロジェクトのデータを可視化するのが6DBIMなら、複数のプロジェクトが稼働する会社全体のデータを可視化するのが「ダッシュボード」だ。

ダッシュボードは文字通り、建設会社全体のQCDS(品質・コスト・工程・安全)をトータルに見たり、分析したりするための「計器板」なのだ。

例えば、プロジェクトの収益性や遅れ、不具合の発生件数などを会社全体のほかプロジェクト別、支店別、工事の種類別などで表示できる。

経営幹部や管理職は、このデータを活用して収益性の高いプロジェクトを探り「集中と選択」による受注を行ったり、不具合のある部分を早期に把握して対策を講じたりすることができるのだ。

不具合発生状況を会社全体のほか、プロジェクト別、工種別、年度別で分析する品質管理用のダッシュボード

不具合発生状況を会社全体のほか、プロジェクト別、工種別、年度別で分析する品質管理用のダッシュボード

会社全体のトータルな収益やプロジェクトのタイプ、時期による収益の変化を分析できるファイナンス用のダッシュボード

会社全体のトータルな収益やプロジェクトのタイプ、時期による収益の変化を分析できるファイナンス用のダッシュボード

 「こんなソフトが日本にあったとは」

建設会社の業務は、建設業ならではの経理や労務管理から、工程管理や品質管理などの技術的なもの、さらには原価管理や協力会社など取引先の管理まで幅広い。それぞれに専門知識が要求されるので、ソフトも機能別になるのは自然なことだ。

しかし、MTWOは幅広い建設業の業務全体をカバーするうえ、モジュール同士がクラウド上で連携するという最新の技術を導入している。その秘密は、各分野に豊富な経験を持つ国際的な企業が連携して開発・展開していることだ。

建設関連のモジュール開発を担当するRIB Software(以下、RIB)は、ドイツに本拠を置く従業員2700人以上を要する建設業に特化したソフト開発企業だ。60年以上にわたる建設業界での経験によって、建設業全体の業務をカバーするモジュールを開発できるのだ。

MTWOの日本展開を担うSoftwareONE Japanの親会社は、スイスに本拠を置き、世界で約90カ所に拠点を置くグローバル企業だ。30年の実績と6万5000社の顧客を持つ。

さらに、RIBの親会社の、世界的電機メーカーであるSchneider Electricおよび世界的クラウドサービス会社であるMicrosoftと連携してMTWOを世界展開している。もちろん、MTWOもMicrosoft Azure上で稼働している。

2021年12月に東京で開催された「建設DX展」(主催:RX Japan)で、SoftwareONE JapanがMTWOを出展したところ、来場者からは大変な反響があったという。「こんなソフトが日本にあったとは、知らなかったと驚かれる方もいました。」と内山氏は振り返る。

「建設DX展」に出展したSoftwareONE Japanのブース

「建設DX展」に出展したSoftwareONE Japanのブース

 会社全体のデジタルツイン化で実現する建設DX

MTWOは将来的に、AI(人工知能)やIoTテクノロジーとの連携も視野にいれている。

これからますます厳しくなる少子高齢化による人手不足に対応していくためには、BIMやクラウド、さらにはロボットやAIなどのICTツールを最大限に活用し、少人数でスピーディーに業務をこなすことも求められている。

MTWOが持つ膨大な機能を見ると「このシステムにいきなり乗り換えて、すべての業務を行うのは気が遠くなる」と思う人や、「わが社はまだ、BIMを十分に使いこなせていないのでムリ」という人もいるだろう。

MTWOの良いところは、100以上のモジュールに分かれているので、「使えるところから虫食い的に使い始める」ことができることだ。そして、慣れたら少しずつ、MTWOで行う業務の範囲を広げていく。

すると自然にプロジェクトや会社のデータがリアルタイムに連携する範囲が広がるので、会社全体の動きがデジタルツイン化されていく。

各業務担当者や経営者は、リアルタイム情報に基づき、より良い計画、より良い管理、より良い意思決定を行い、知らず知らずのうちに、建設DXを実現できるというわけだ。

気になるソフトの使用料だが、内山氏は「BIMソフトのサブスクリプションと同等か安いレベル」と説明する。

MTWOが目指す建設DXの姿

MTWOが目指す建設DXの姿

SoftwareONE Japanの調べによると、日本の建設会社では、収集したものの使われていないデータが95%、ひもづけされていないデータが90%もある。そして、仕事中にデータを探す時間は13%にものぼるという。

昭和や平成の時代、上司の強みは、部下が知らない社内情報を握っていることだった。しかし、今や令和の時代となり、仕事で使う情報がリアルタイムに共有されていないと、生産性向上を阻む大きな原因となる。

「MTWOは単なるソフトウェアではなく、あるべき建設産業のDXを具現化したプラットフォームです。MTWOをDX、働き方改革の原動力にしていただければと思います」(内山氏)。

コンサルタントリーダーのイスクレン氏は「MTWOは効率的なBIMを使ったワークフロー機能がありますが、BIMを使用しないプロジェクトでも、活用する価値がある機能が充実しています。BIMを使用するか否かにかかわらず、すべてのプロジェクトを効率よく一元化管理することがMTWOによって可能になります」という。

MTWOの導入によって、会社のデータを共有する社内コラボレーションの実現を目指してみてはいかがだろうか。

MTWOであるべきDXを

MTWOであるべきDXを

【問い合わせ】
SoftwareONE Japan株式会社
162-0067 東京都新宿区富久町16-6 西倉LKビル9階
TEL 03-5369-0140
メール info.jp@softwareone.com
WEBサイト https://www.softwareone.com/ja-jp/
(Visited 1 times, 2 visits today)

関連記事
Translate »