3Dデータをアップロードするだけで特注部材が最短当日出荷
部品調達プラットフォーム「meviy」を建設業で使おう(ミスミ)
2020年6月15日

工事現場では、ちょっとした板金部品が調達できないため“手待ちのムダ”が生じてしまいがちだ。こんな時に使えるのが、ミスミの部品調達プラットフォーム「meviy」だ。WEBサイトから部品の3Dデータをアップロードするだけで、即座に自動見積もりで金額と納期が決定して即製作。製造業のものづくり現場を革新したサービスを建設業でも活用しよう。

現場ではこのような特殊な形の板金部品や内部をくりぬいた厚板部材などが必要になることがある。調達に手間取ると工期にも影響が出てしまう

   特注の板金部材を数日で調達

「モーターの脇にスイッチを取り付ける金具がほしい」「測量機をポールに固定するための分厚い金属板はないか」―――多忙を極める工事現場では、特殊な板金部品や切削プレートが必要になることがよくある。ホームセンターで似たような部材を探しても、大きさや板厚が合わなかったりして、結局は時間のムダになってしまったということはないだろうか。

そんなとき頼りになるのがミスミの部品調達プラットフォーム「meviy(メヴィー)」だ。必要な部材の3DモデルデータをWEBサイトから入力すると、その場で価格と納期がわかり、数日後には現場に納品されるのだ。

例えば冒頭の図で示した板金部品を厚さ3mmのアルミ材(A5052)で製作した場合、製作日数は3日、価格は3880円(税別。以下同じ)だ。単純な形状の部材なら、最短、注文の翌日に出荷することも可能だ。

また、右側の厚板部品を厚さ15mmの鋼板(SS400)で注文した場合、製作日数は6日、価格は1万6175円となる。

特殊な板金部品をmeviyのWEBサイトから注文した例。3Dデータを入力するとその場で価格と納期がわかる

板金部品で行える加工と行えない加工

meviyなら特殊な形のボックスや厚さ調整用のシム、ナイロン部品なども3Dモデルデータさえ用意すれば自由自在に特注できる

板金部品の加工方法と特注部品の価格、製作日数の例

切削プレートの加工方法と特注部品の製作日数の例

現場で特殊な部材が必要になったとき、材料を調達したり加工したりするのは大変な労力とコスト、そしてマンパワーが必要となる。しかし、meviyの場合は、必要な部材の3Dデータを作ってアップロードするだけだ。

あとは、確定した価格と納期で部材が到着するのを待っていればよい。その間、別の仕事をこなすことができるのだ。

   見積もりから発注まで4ステップで完了

meviyで板金部品や切削プレートを特注するときの手順は、(1)3DCADデータのアップロード→(2)見積もり条件の変更→(3)見積もり確定・型番発行→(4)注文と、わずか4つのステップで完了する。

meviyで特注部品を発注するまでの4ステップ

【STEP1】 3DCADデータのアップロード

今のところアップロードできる3Dモデルのデータ形式はCATIAやSolidworks、Parasolid、Autodesk Inventorなど機械系CADのファイル形式だが、建築・土木分野向けのCADソフトでも機械用CAD用のデータ形式にエクスポートする方法がある。

例えばRevitやAutoCADからはACIS(.sat)、VectorworksからはParasolid(.X_T)やSTEP(.step / .stp)などに変換すると、meviyにアップロードできる。

3DCADデータが用意できたら、meviyのWEB画面にドラッグ・アンド・ドロップすると、サイトにアップロードされる。

【STEP2】 見積もり条件の変更

ここでは3Dビューを見ながら数量や材質、表面処理の指定や塗装の有無などを指定する。穴開け部分にはストレート穴/タップ穴の指定などが行える。必要なら穴の「公差」まで指定できる。

見積もり条件の変更画面では、数量や材質、塗装の有無などを指定できる

ここでmeviyの優れているところは、折り曲げの位置によって製作時に機械と干渉してしまう場合には、エラーが表示されることだ。いわば工場製作の「フロントローディング」によって手戻りのムダを未然に防ぐことができる。

そのため、この見積もり画面でOKなら、確実に製作が可能という“お墨付き”が得られたことを意味する。

「コの字」曲げの部品で発生したエラーの例。底辺部分が短すぎるので、加工時に機械と干渉することが事前に判明した。干渉を回避する設計に修正すると製作可能になる

【STEP3】 見積もり確定・型番発行

部品の条件が確定したところで「見積もりを確定する」ボタンをクリックする。するとその部品固有の「型番」が発行され、見積もりが確定する。

「見積を確定する」のボタンをクリック(上)すると、型番(オレンジ色の四角部分)が発行される

この型番は、ミスミのウェブサイトに保存されるため、後から同じ型番を指定するといつでも同じ部品を手に入れることができる。海外からも発注できるので、世界に統一された型番になるのだ。

【STEP4】 注文

最後に「注文に進む」のボタンをクリックすれば注文が完了する。このとき、ミスミのカタログ品と特注部品を一緒に手配することも可能だ。

   「調達のデジタル革命」を提案するミスミが運営

meviyを運営するのは、ミスミグループ本社(本社:東京都文京区)だ。機械部品から工具、手袋に至るまで、生産現場で使う資機材や消耗品など、2000万点以上の製品をワンストップで提供する企業である。

製造業では、工場の生産設備の自動化や新製品開発の試作品に使う様々な部品を、低コスト、短納期で調達できるビジネスモデルを確立し、「部品調達のデジタル革命」を提案する企業として知られている。

meviyのウェブサイト

従来の人間に頼った部品の製作は、コストや納期が読みにくく、人間相手なので少数の注文は頼みづらいこともある。ミスミのmeviyなら、相手をするのはウェブサイトの裏で働くAI(人工知能)なので、何の遠慮もなく気軽にコストや納期を問い合わせて、納得したときにだけ頼めばいいので気が楽だ。

   建設業でもmeviyを使ってみよう

建設業界では国土交通省が「i-Construction」施策を推進するなど、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など、ICT(情報通信技術)設計・施工が普及してきた。

その結果、3Dモデルデータの作成や活用が一般的になってきた。また、工事現場では以前では考えられなかったほど多彩な測量機器や電子機器、自動化装置などが導入され、その取り付けや修理などに特殊な部品が求められる機械も増えている。

また、意匠分野ではオリジナルなデザインを生かしたランプシェードや表札、サイン、施工現場では鉄筋などを高精度で配置するための治具(ジグ)や部材を加工するためのテンプレートなども、meviyで発注することもできそうだ。

板金部品で使える材料には鉄系、ステンレス系、アルミニウム系があり、ステンレスのパンチングメタルも使える。加工できる外形寸法は1200mm四方まで、厚さはSS400の鋼板なら9mmまで対応できる。

板金部品の製作で使える材質、板厚、外形寸法の例

これだけの寸法に対応できれば、建設分野でもいろいろと使えそうだ。AutoCADやRevit、VectorworksなどCADソフトをお持ちの方は、meviyのアカウント(無料)を取得して、見積もり機能だけでも試してみてはいかがだろうか。きっとBIM/CIM時代ならではの部品調達の新たな可能性を感じられるはずだ。

ミスミでは建設業界でmeviyを活用してみたい企業を対象に「モニター」を募集している。建設ITワールドの「サクセスストーリー」コーナーなどでの掲載をお願いする場合もある。モニター希望の企業は、下記の「問い合わせ担当者」へ「モニター希望」と申し込んでほしい。

そして下記サンプルパーツを無料提供サービスもあり、品質を確かめたい方は利用してみても良いかもしれない。

サンプルパーツ

また実務で使用する部材を試し見積も可能なので「見積もり希望」と申し込み、ぜひとも活用してもらいたい。

 【問い合わせ(アカウント作成、見積もり、サンプル無償提供など)】
株式会社ミスミグループ本社meviyのウェブサイト https://meviy.misumi-ec.com/
担当者名:松村 メールアドレス: nobuyuki.5rxe.matsumura@misumi.co.jp
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