ArchiCAD BIM事例レポート 株式会社安藤ハザマ
2014年11月3日

OPEN BIMによる設備、構造との連携からBIM教育まで 安藤ハザマのBIMを支えるArchiCAD(グラフィソフトジャパン)

安藤ハザマでは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用が質・量ともに急速に伸びている。その裏にあるのが「全BIM化」の戦略だ。グラフィソフトジャパンの意匠設計用BIMソフト「ArchiCAD」を中心に、様々な設備・構造用BIMソフトと連携しながら、設計・施工を進めている。

合併直後からArchiCADを中心としたBIMを展開

設計にArchiCADを活用する安藤ハザマ
設計にArchiCADを活用する安藤ハザマ

2013年4月に、旧・安藤建設と旧・ハザマが合併して誕生した安藤ハザマでは、合併直後からBIMの導入に注力している。既にBIMを活用したプロジェクトは十数件にも上り、ほとんどが現在進行中だ。 意匠設計には、グラフィソフトジャパンの「ArchiCAD」を使っている。「建物の設計や現場の状況を3Dでわかりやすく見せるためには、最適なソフトです」と、安藤ハザマでBIMの普及を担うBIM推進グループの吉田日都士グループ長は語る。 同社では設計・施工を行うのに、従来の2D図面ベースから3DのBIMモデルベースへと急速に切り替えつつある。設計者自身が利用できるBIMソフトには、取っつきやすさと奥深さの両面が求められる。 「ArchiCADは3Dモデルと2D図面が連動し、両方を行ったり来たりしながら設計を進めていけるので、2Dから3Dに移行するための敷居が低いのがいいですね。さらに複数の設計者が1つのBIMモデルを共同で設計する『TeamWork機能』や、設備のBIMモデルを読み込んでの干渉チェック、iPadやパソコンでウォークスルーや図面参照が行えるクラウドシステム『BIMx Docs』も利用でき、BIM活用の質も高めていくことができます」(吉田グループ長)。

BIM推進グループの取り組み

安藤ハザマのBIM安藤ハザマは発足して半年後の2013年10月に、社内にBIMを普及するためのBIM推進グループを立ち上げた。当初、3人でスタートした組織だが、2014年4月には7人に増えた。  合併前の安藤建設およびハザマでは、各々ArchiCADを使用し設計を進めていたものの、合併後、約180人の設計者となった同社でBIMへの転換を図るには、今後、さらに多くのArchiCADのライセンスが必要となる。  また、BIMソフトを動かすハードウエアも従来のパソコンではスペックが不足するため、2013年、2014年と、大量のワークステーションを導入した。  「BIMは松竹梅の『梅』レベルから始めればよいと思います。まずは3Dでのモデリングに慣れ、属性情報をフルに活用するのはその後、取り組んでいくという考え方です」(吉田グループ長)。  設計者がBIMモデルや3DパーツなどのBIM資産を蓄積しながら、設計・施工の質を高めていく。3年後を見据えたBIM推進グループの取り組みが本格的に始まった。

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