第15回3D・VRシミュレーションコンテスト オン・クラウド、ノミネート作品発表
2016年10月25日

審査員の方々による厳正な審査の結果、合計10作品をノミネートいたしました。

No.1  「歩行VRシミュレータを用いた化学工業地区内での避難訓練と実験」
韓国国立災害管理研究所NDMI
化学物質の流出事故に備えた避難計画のためのVRデータ。広大な敷地データ内でヘッドマウントディスプレイを用いた歩行避難体験が可能。避難にかかる時間や誘導サインの認識のしやすさを調査することで、実際の避難計画を立てることを目的とする。工業地区の住民や労働者の避難訓練に活用するとともに、地震や火事の避難にも応用したいと考えている。
No.2  「大型総合交通中枢の交通集散シミュレーション」
同済大学
中国西部シルクロードの通り道、蘭州大型鉄道設計での応用で、ドライビングシミュレータと連携しながら、実験を行っている。キーポイント(1)大型3D交通設備空間レイアウト配置の合理性(2)複雑な交通環境の下で、運転手反応効率性の再現。この業務は、大型なプロジェクトの推進を支えられる技術サポートを提供した。
No.3  「利用者からの視点に配慮したスキー場の施設計画」
三井共同建設コンサルタント株式会社
新たなスキー場計画において、利用者(スキー・プレーヤー)の視点場移動に伴う景観変化等について配慮するため、VRを活用して効果的に検討した。特に、滑走中における内部景観の変化について、VRヘッドセット(Oculus)を用いて検証した。さらに、夜間における照明配置(ナイター・スキー、クリスマス・イベント時の照明等)について計画した。
No.4  「張出し架設工法による橋梁架設シミュレーション」
三井住友建設株式会社
橋桁の架設の流れを表現したシミュレーション。設計のCADデータから変換した3Dモデルに可動設定を追加し張出し架設工法で桁が架設される流れを施工機械の動きと共に表現している他、PC鋼材等の配置確認も可能なCIM対応のデータとなっている。完成形では周辺からの景観確認やドライバー視点での視認確認を行っている。
No.5  「ADAS機能体験シミュレーション」
株式会社デンソー
ADAS(自動車の先進運転支援システム)をシステム未導入のユーザが体験するためのDS用VRデータ。衝突防止「プリクラッシュセーフティシステム」、先行車自動追尾「アダプティブ・クルーズ・コントロール」、走行車線逸脱防止「レーン・ディバーチャー・ワーニング」の各機能を専用機能、シナリオ機能を駆使して再現している。
No.6  「社会インフラVR ~CIMによる生産性向上~」
株式会社岩崎
札幌市街地における下水道工事でVRを活用。MMSで取得した点群と新設下水道モデル及び試掘調査結果から作成した既設埋設管モデルを統合し現地を再現した。施工計画や打合せ時に周辺施設を考慮した適切な重機配置計画の周知やライフライン事故防止に寄与した。さらにHMDを活用し、作業関係者に作業時の危険ポイントなどの安全教育を行なった。
社会インフラの老朽化に伴い、より効率的な維持管理が求められる中でVR技術や点群を活用したCIMによる生産性の向上は、施工プロセスにおいて非常に重要な手法である。
No.7  「津波迅速避難教育システム」
秋田県産業技術センター/秋田大学
海底地震発生に伴い津波来襲が危惧される地域において、どのように迅速避難すべきかを学習できる避難教育システム。
秋田市の津波浸水域の街並みをVR化し、津波がどのように遡上してくるのかを体験できるため、住民にとって親和性の高いシステムである。
今後、秋田県全域に展開し、津波防災に対する啓発活動に役立てる。
No.8  「オバマ記念館コンペでの作品表現」
Arcbazar
建築デザインのクラウドソーシングサイトArcbazarで行われた、「仮想オバマ記念館コンペ」での、VR-Cloud®を利用した画期的な作品表現方法と意思決定プロセスの事例。
応募者は、図面、パースだけでなく、VR-Cloud®による表現を行った。デジタル審査員、一般投票の参加者はVR-Cloud®によって建築作品を体験し、Arcbazarの投票システムによる評価に役立てた。
No.9  「境港市水木しげるロード」
境港市
境港市水木しげるロードではリニューアル計画が進む。設計案の合意形成とPRのためにVRを作成した。水木ロードの顔である153体のブロンズ像は複雑な形状であり、写真群から3Dモデルを生成した。9月に開かれた怪フォーラム2016では、VR鬼太郎が一反木綿に乗ってナビゲート。関係者や市民に具体像を披露した。
No.10  「後世に残す我が母校、伏見工業高校」
京都市立伏見工業高等学校
今年度より、伏見工業高校と洛陽工業高校が合併し、京都工学院高校が開校しました。現在の伏見工業高校の地には定時制高校が新設される予定ですが、校舎の大半は取り壊されてしまいます。
そこで、私たちが現在学習している土木の知識や技術を生かして、現在の校舎を3Dデータとして後世に残していくことにしました。

 

フォーラムエイト東京本社セミナールームにて
ノミネート作品審査会を実施。
審査員
左から傘木 宏夫 氏、関 文夫 氏(審査委員長)、稲垣 竜興 氏

詳しくは、フォーラムエイトのウェブサイトで。

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