高砂熱学工業がドキュメント整備をBPO化、年間1万5000時間を削減
2021年6月15日

課題

働き方改革を進める中、施工現場事務所の業務改善が喫緊の課題

  • 現場事務所での施工管理に関わる書類整備や図面、施工写真の管理などの業務負荷が高まる
  • 品質・安全管理への重要性が高まる中、法令に則した正確かつタイムリーな文書管理が求められる

サービス

施工バックオフィスサービス

  • 現場事務所での業務フローの可視化・標準化をおこない、現場業務の外部化スキームを構築
  • 各建設現場での「労務安全書類、建設業法書類の確認業務」、「施工写真管理業務」、静圧計算などの「技術計算業務」を切り出し、BPOセンターへ集約

成果

年間15,000時間の工数を削減し、施工管理強化へ

  • 施工管理者は、技術的優先度の高い施工管理業務などへの集中を実現
  • 提供業務を細分化し、サービスメニューとして展開、全国140以上の現場で活用


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現場の働き方改革実現に向け、業務標準化とBPOを推進

当社は、働き方改革をすすめ、生産性向上を目指すうえで、現場業務の支援体制の構築を強化しております。全国本・支店の技術部門にて、現場着手前の事前検討や、現場乗り込み時の立ち上げ業務の内製化をはじめとしたワークシェア、および現場施工中の施工支援の内製化にチャレンジしてきましたが、現場担当者固有のやり方に依存する部分が多く、なかなか自社内では標準化を進めきれない状況でした。
そこでトランスコスモスさんへのBPOを推進した結果、ワークシェアをさらに加速させることが可能となったうえ、業務の標準化も進み、生産性も向上しております。
今後は、BPO業務のメニューをさらに増やし、内製化を拡大することで、現場員が現場でなければできない業務に集中できる環境を一緒に作っていければと考えています。

事業統括本部 技術統括部 課長 佐藤 正 様

事業統括本部
技術統括部
課長
佐藤 正 様

※記載の内容・お役職等の情報は、2019年12月取材時のものです

品質・安全管理への重要性が高まる中
施工管理に関する周辺業務に負荷

空調設備業界のリーディングカンパニーとして、空調設備を中心に総合的なシステムエンジニアリングを提供されている高砂熱学工業株式会社様(以下、高砂熱学様)。国内外の大型オフィスビルや複合 施設、工場などの建設に携わっています。

高砂熱学様は、働き方改革を進める中で課題となっている、建設需要の増加による長時間労働の是正や、関係法令をはじめとする社会的な要求事項への対応も負担となっていました。現場事務所の施工管理者は、工期を遵守しながらも、品質・安全基準など発注者からの要求に沿って工事が進むよう、技能職(職人)や技術者などさまざまな関係者と調整し、現場を管理しています。図面の作成や施工写真の整理、書類作成などのデスクワークも多く、厳しい要求に応えようと現場担当者の負荷は高まり、業務改善が喫緊の課題となっていました。

そこで、現場事務所業務の効率化に向けて、業務フローを見直し現場業務のワークシェア体制を検討しました。第三者の視点で形骸化したプロセスを見直すため、BPOベンダーとして豊富な人材と実績を有するトランスコスモスへの業務委託を選択されました。

安全管理に関する法令に則した書類確認をはじめ
専門知識を要する技術計算業務をアウトソース

トランスコスモスは、数ある作業現場の中からモデルとなる支店、現場でのBPO化を進めました。危険を伴う建設現場ではさまざまな安全対策の取り組みや品質管理を要求されています。コンプライアンスの観点からも重要な「労務安全書類・建設業法書類の確認業務」を委託業務として切り出し、BPOセンターにて集約しました。従来の運用では、現場ごとに書式や記載精度にバラツキがありましたが、書類フォーマットを統一しルール化を進め、高砂熱学様と共に標準化し、提供品質を担保しています。また「施工写真管理業務」は、現場では撮影のみに専念できるようITツールを活用します。BPOセンターでは、電子黒板の作成、管理帳作成、撮影写真の不備チェックにより適正な施工品質の確保に貢献しています。

また施工現場にはさまざまな変動要素があり、工期中の設計条件の変更に伴い、その都度設計を見直して限られた工期の中で最適な設備を提供する必要があります。トランスコスモスは、施工図の受領から工事着手日までに機器選定・発注が整うように「技術計算業務」を支援し、リードタイム圧縮に貢献しています。専門知識と施工図を読み解く力を要する静圧計算や揚程計算業務は、計算時に留意すべき点である法令基準と技術的助言の全てを網羅したチェックリストを整備し、計算後にダブルチェックをおこなったうえ、精度の高い計算結果を提供しています。

これらの業務は、建築・建設業界向けに特化し、ナレッジを集結した一級建築士事務所であるBPOセンター札幌北口にて運用しています。

アウトソース対象業務を標準化し メニュー化
全国の施工現場へ展開

東京本店から始まったBPOの活用は、提供サービスをメニュー化し、全国140以上の現場にて展開しています。その結果、年間15,000時間の工数削減を実現し、現場の労務改善に貢献しました。施工管理者の業務負荷を軽減することで、優先度の高い品質・安全管理の強化を実現しています。トランスコスモスは、今後も高砂熱学様と共にBPO対象業務を拡大し、運用の統一化、業務効率化を進めてまいります。

高砂熱学工業様 提供サービス

詳しくは、トランスコスモスのウェブサイトで。

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