デジタルツイン、ARを活用した設備管理・保全DXサービスのご紹介
2024年4月1日

こんにちは。エム・ソフトの有村です。

私たちエム・ソフトは、デジタルツインやAR(拡張現実)をはじめとするXRの技術を強みにしており、これらの技術をもとに建設業や製造業など、様々な業界・企業のDXをお手伝いしています。

この技術や実績を応用し、最近ではプラント・工場、建設現場などのDXを推進するため、デジタルツインプラットフォーム『MONOLIST(モノリス)』をリリースいたしました。

『MONOLIST』を用いることで、現場の3D点群データを関係者と簡単に共有し、従来よりも高度な設備管理を行うことができます。
また、エム・ソフトが提供している保全業務をペーパーレス化するサービス『Check+(チェックプラス)』と連携させることで、さらに設備管理・保全業務を効率化させることも可能です。

今回は、エム・ソフトのサービス、『MONOLIST』のデジタルツインに関連する機能や、『Check+』との連携による機能について、詳しくご紹介します。

設備管理・保全の課題とデジタルツインの活用

製造業や建設業など、現場の設備管理や保全業務においては、一般的に以下のような課題がありました。

設備管理・保全業務の課題

設備の形状や状態の把握
設備管理・保全業務において設備の状態を把握する際、従来は主に平面図や写真で行っていましたが、これらの情報だけで状態を確認することは困難でした。特に、設備の形状や位置情報を正確に理解することは、2次元的な情報だけでは限界があり、設備の劣化状況等を見逃す可能性や、設備の故障・事故につながるリスクを高めています。

現場への訪問回数の削減
設備の状態を確認したり、現場の距離や面積などの計測などを行ったりするためには、担当者が直接現場に出向く必要がありました。これは、訪問コストや手間がかかり、特に遠隔地にある設備の管理には大きな負担となっていました。

設備点検の効率化
設備の点検作業は、情報の収集と記録に多くの時間を要していました。また、点検結果を効率的に管理し、必要な情報をすぐに取り出すことは、従来の方法では難しいという実情がありました。設備の異常が発見された場合でも、その原因を特定し、適切な対策を立てるまでに時間がかかり、場合によっては設備のダウンタイムを長引かせるなどの問題が発生する可能性もありました。

デジタルツインを活用した設備管理・保全のメリット

これらの課題の解決手段として、工場やプラントをデジタルツイン化して3次元的に管理しようという動きが加速しています。
デジタルツインを活用すると、主に以下のようなメリットがあります。

現場の状態把握精度が向上
設備の3次元的な形状や位置情報を詳細に捉えることができます。これにより、設備の現状を把握し、設備の劣化状況を直感的に理解することが可能となります。

現場への訪問回数の削減
設備の状態を遠隔から確認することができるため、担当者が現場に立つ機会を減らし、訪問コストや手間を削減させることができます。

計測が素早く可能に
任意の距離や面積などの計測も可能なため、従来の計測よりも素早く、手軽に現場の測量を行うことができます。

これらのメリットに加え、様々な課題を解決するのがエム・ソフトがリリースした『MONOLIST』です。

設備管理・保全の課題を解決する『MONOLIST』

『MONOLIST』とは

『MONOLIST』は、現場の様々な情報を一元管理できるデジタルツインプラットフォームです。
設備・機器・損傷などの情報(アイテム)をWeb上で簡単に登録・管理し、様々な情報を見える化します。
また、各アイテムの位置情報を現場の3次元点群データと連携することができ、ブラウザで動作する点群Viewerで手軽に閲覧・共有が可能です。

『MONOLIST』で点群を活用するメリット

点群データをブラウザで簡単に扱うことが可能
『MONOLIST』は、点群の閲覧・共有をクラウド・ブラウザで利用することができます。
通常、点群データを利用する際は、専用のソフトが必要な場合が多く、ユーザが点群データを利用するには、ソフトがインストールされたPCを持つ必要がありました。
しかし、『MONOLIST』はそのような特殊なソフトウェアも専門的な知識も不要で、大容量の点群データを直感的に操作ができます。

Webで簡単共有が可能

現地で取得した点群データをWeb上ですぐにアップロードし、関係者間で共有することができるので、リアルタイムに現場の状況を把握することが可能となります。
従来は、現場の状況を遠隔地に関係者に共有するには、写真や動画を撮影する等の方法が一般的で、現場の状況把握が大変という現状がありました。また、仮に点群データを取得していたとしても、専用ソフト経由で共有することしかできずスピーディな情報展開が難しい、という問題もありました。
『MONOLIST』であればそのような手間はなく、情報共有スピードを大幅に向上することが可能です。

設備管理・点検業務の効率化
『MONOLIST』は、現場の設備・機器・損傷のような様々な情報(アイテム)を簡単に登録・管理することができます。この設備の情報と点群データを連携することで、設備の点検作業を効率化することが可能です。
たとえば、上記のように点群データを用いて設備の状態を遠隔から確認したり、点検結果を点群データに紐付けて記録することで、管理業務の効率化を図ることができます。

『MONOLIST』と『Check+』の連携

『MONOLIST』は設備管理・保全に点群データを用いることで業務の生産性や品質を向上することができますが、エム・ソフトの提供する『Check+』と連携することで、その効果をより高めることが可能です。

『Check+』とは

『Check+』は、作業手順作成から進捗管理、報告までの業務をデジタル化するクラウドサービスです。
作業手順とチェックリストを一体化した作業計画の作成、モバイル端末を使った点検の実施記録、作業実績の確認や電子承認・報告書の自動出力などが可能です。
従来、紙で行っていたプラント・工場の定修(定期修理)等の業務をペーパーレス化することで、作業・記録の抜け漏れ防止、作業員の即戦力化、情報共有スピード向上など様々な課題を解決します。

連携機能・効果

点群データを活用した作業計画の作成
『Check+』で設備の定修や点検などの作業計画を作成する際、『MONOLIST』に登録されている現場の点群データと連携させることができます。これにより、点群を確認しながら作業計画の作成ができるようになるため、作業手順の作成を効率化できます。また、『Check+』で行った作業結果はMONOLISTに自動でリンクされるため、各設備に対していつ、どのような作業を行ったのかを、簡単に閲覧することができます。

ARナビゲーション
『MONOLIST』の点群データと『Check+』の作業計画を連携することで、『Check+』のiPadアプリで「ARナビゲーション機能」を使用することができます。
これは、モバイル端末(iPad)のAR技術を用いて、次の作業対象となる設備までの距離と方向を画面に表示し、ガイドする機能です。
(以下動画の2分13秒あたりをご覧ください。)

この機能によって、現場に不慣れな作業者でも、次の対象設備の特定を簡単に行うことができ、作業時間の短縮はもちろん、作業箇所の間違いを防止することができます。
また、作業手順もわかりやすく管理することができるため、熟練担当者から若手担当者への技能承継にも活用できます。

化学プラントでのDX事例

『MONOLIST』による点群データの活用や、『Check+』との連携、ARナビゲーションなどの活用事例として、ダイキン工業株式会社の化学プラントでの定修DXの事例を以下の記事でご紹介しています。

プラント・工場はもちろん、様々な現場で参考になる内容なので、こちらもぜひご覧ください。

エム・ソフト、ダイキン?業とともに、デジタルツインとXRで化学プラントの定修DX…
https://biz-ar.jp/news/pinspect/2024/02/press-case-daikin/
株式会社エム・ソフト(本社:東京都台東区、代表取締役:佐藤圭介、以下エム・ソフト)はダイキン工業株式会社(本社:大阪府大阪市、取締役社長:十河政則、以下ダイキン工業)の化学事業部とともに、エム・ソフトが開発提供するPinspectソリューション製品を活?し、プラントの定期修理(以下「定修」)のDXへの取り組みを開始しました。既に?部のプラント内で検証し、定修の品質向上と効率化の効果を確認しました。エム・ソフトは、今後もダイキン工業とともに継続して化学プラントの定修のDXを推進します。背景?ダイキン?業淀川製作…

まとめ

今回は『MONOLIST』のデジタルツイン(点群)に関する機能や、『Check+』との連携による機能についてご紹介しました。

点群データを活用した『MONOLIST』の機能により、設備の状態を詳細に把握し、管理業務、現場訪問のコスト削減など、生産性を向上させることが可能です。

また、効率化だけでなく、品質向上にも寄与します。点群データで設備の状態を把握可能になることで、設備の問題を早期に見つけやすい、といったメリットもあります。
さらに、『Check+』との連携によるARナビゲーション機能によって、作業者の負担削減や若手への技能承継なども期待できます。

これらのサービスを用いることにより、設備管理・保全業務の様々な課題を解決することが可能となります。

紹介資料のダウンロードや、詳細な説明、デモ等も可能ですので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

お問合せはこちら

詳しくは、エム・ソフトのウェブサイトで。

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