日本からNZの現場を監督! パナソニックがプレハブ住宅建設をリモート支援
2021年1月15日

管理人のイエイリです。

パナソニック ホームズ(本社:大阪府豊中市)の社内に、2020年9月29日から10月1日まで、数台のモニターの前に技術者ら十数人が集まり、ある現場で進む工事の様子を見守りました。

時には「そこの部分が沈下していないか、よく見て」などと、アドバイスも送っていました。

現場の映像が映し出されるモニターの前に集まった技術者たち(特記以外の写真、資料:パナソニック ホームズ)

最近のコロナ禍や人手不足によって、施工管理をテレワーク化する企業もちらほら出てきていますが、ここと通信でつながっていたのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

ニュージーランドの現場

だったのです。(パナソニック ホームズのプレスリリースはこちら

ニュージーランド ワイカト地方で建設中の住宅現場

現場の映像を中継するのに使われたスマホアプリ「XMReality」の画面

現場で建設していたのは、同社のプレハブ住宅(延べ床面積:88m2)の試作棟で、日本向けの大型パネル構造(F構法)の部材を採用したものです。

住宅一式の部材は、滋賀県内にある同社の湖東工場で製造され、外壁パネルにサッシなどをあらかじめ組み込んでおきました。

これらの部材は海上輸送コンテナに積み込まれ、名古屋港からニュージーランドに輸送されました。

湖東工場で製造された部材。外壁にサッシなどをあらかじめ埋め込んだ

トレーラーで工場出荷されるプレハブ住宅の部材

そして現場での施工は、現地の建設会社、マイクグリアコマーシャル社(Mike Greer Commercial Ltd.)が担当しました。

日本の技術者とのやりとりには、映像や資料を共有しながら会話できるアプリ「XMReality」をインストールしたスマートフォン4台を現場の通訳が持ち、作業員とのコミュニケーションをとりました。

その結果、予定していた

3日間で上棟工事が完了

できたのです。

その後、内装工事や最終検査を経て、2021年1月22日に完成する予定です。ニュージーランドの一般的工法に比べて約4カ月の工期短縮が見込めるそうです。

3日間で無事、上棟工事が完了したプレハブ住宅

ニュージーランドでは移民によって人口が急増しており、住宅不足が課題になっています。また、日本と同様に地震国でもあるので、耐震性も求められます。

そこでニュージーランド政府は、10万戸規模の住宅不足の解消を目指すプロジェクトを立ち上げ、それに応募したパナソニック ホームズが2019年3月に採択され、同社のプレハブ住宅の試作棟を現地に建設することになりました。

当初は日本の技術者が現地に出掛けて指導する予定でしたが、コロナ禍によってニュージーランドが入国規制を行ったため、急きょ、リモートによる技術指導に切り替えたそうです。

クライストチャーチで発生した2011年カンタベリー地震で被災したビルや教会。2017年に撮影(写真:家入龍太)

外壁や床、屋根などをパネルで一体化した「モノコック構造」を採用。優れた耐震性を発揮する

ここ数年、海外では「モジュラー・コンストラクション」というプレハブ工法を使った建物の建設が盛んに行われていますが、もともとは日本のプレハブ住宅を参考に開発されたものです。

パナソニック ホームズでは、今後、ニュージーランドの住宅市場への部材供給を目指して、仕様や施工法などの検証を進めていくそうです。

今回のプロジェクトをきっかけに、頑丈で高品質、短工期を誇る、日本の“元祖・プレハブ住宅”が、世界に輸出される国際商品になることを期待したいですね。

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