Withコロナ、アフターコロナ時代にVR、ARはどう活用できる?
2020年7月6日

Withコロナ、アフターコロナ時代にVR、ARはどう活用できる?販売・PR、施設・観光、不動産・建設における活用法をご紹介!

こんにちは。エム・ソフトの有村です。

新型コロナウイルスによって、私たちの暮らしや働き方など、社会の在り方が大きく変わりつつあります。
3つの「密」を避けるため、人と直接会う機会を減らし、リモート会議や遠隔指示を導入している人も多いのではないでしょうか。

そんな中、バーチャル空間を活用したVR(Virtual Reality)や、目の前にCGなどのデジタル情報を表示するAR(Augmented Reality)が注目されています。
今回はWithコロナ、アフターコロナと言われるこれからの時代に、VRやARをどのように活かすことができるのか、「販売・プロモーション分野」「施設・観光分野」「不動産・建設分野」に絞ってご紹介します。

販売・プロモーション分野

外出自粛でお出かけができない状況の中で、人々の購買スタイルはこれまで以上にリアルからオンラインに移行してきています。
このような中、注目されるのは「ARショッピング」と「AR広告」です。

ARショッピング

Withコロナの段階では、人のいる場所にできるだけ行かないということが大切です。
このような状況の中では、家具の試し置きや洋服の試着等をバーチャルで行えるARショッピングが効果を発揮します。

例えば、家具・インテリアを扱うLOWYAの「LOWYA AR」やイケアの「 IKEA Place」は、
スマートフォンにアプリをインストールすることで、好きな位置に家具を表示することができます。
AmazonでもARビューという、同様の機能を2019年から提供しています。

また、洋服や靴などの試着も、ARショッピングと非常に相性が良いです。
最近ではスニーカーのAR試着を行えるアプリ「Wanna Kicks」が注目されています。

このように、ARショッピングを導入する企業が少しずつ増えてきています。
ARで商品を表示させることで、ユーザの買い物体験をさらに楽しくさせることができます。
また、返品率の低下や顧客満足度の向上にも有効です。

AR広告

アフターコロナの未来では、おそらくARがより身近なものになっているでしょう。
そんな時代の中では広告でAR技術を使うことが増えると予測できます。

例えばAR技術を用いると、商品のロゴをスマートフォン・タブレット等の端末で読み取って、広告用の動画を再生したり、3DCGのコンテンツ等を表示することができます。

ARを使った広告は、紙やWEB広告よりも実物に近い体験を演出しやすいため、高い広告効果を得ることが期待できます。
また、エンターテインメント性の高いARコンテンツを用いて、自分から進んで見たくなるような楽しい広告を作ることも可能です。

最近ではWebARという技術によって、専用アプリをインストールすることなく、Web上で簡単にAR体験が可能となっているためユーザが手軽にAR広告に触れる機会を作ることができます。

近い将来、AR広告がプロモーション手法の主流になっているかもしれません。

施設・観光分野

動物園、博物館などの施設や各地域の観光スポットはコロナウイルスの影響で大きな打撃を受けています。
このような状況下では、VR・ARでリッチなコンテンツを作り、新しい顧客体験を作ることが重要です。

家で楽しめるバーチャル観光

コロナの影響で休園、休館中の動物園、水族館がYouTubeやSNSで配信している動画が人気になっています。
これらは普通のカメラで撮影・編集した2Dの動画がほとんどですが、これを360度のVR動画にしてみるのも効果的です。

よりリアルなコンテンツに触れることで、視聴者は本当にその場にいるかのような臨場感を味わうことができます。
また、新型コロナウイルスが終息した後、その施設を訪れたいと考える人も増え、プロモーションの手段としても有効です。

↓下記の動画はスマートフォンの場合は画面スワイプ、PCの場合はマウスをクリックしながら左右移動によって、方向を変えて見ることができます。

スマートツーリズム

近年、観光とテクノロジーを融合したスマートツーリズムという概念が注目されています。
Withコロナ、アフターコロナのテクノロジー投資として、VR・ARの技術が非常に期待されています。

例えば、特定の観光スポットをスマートフォンやウェアラブルグラス等で読み取ることで、そのスポットの情報をテキストや動画で表示したARガイドを行うこともできます。また、3DCG等を出現させ、迫力のあるバーチャル体験を演出する、といったこともできるようになります。

VR、ARの観光への活用については、国土交通省でも資料をまとめ発表しています。
ご興味のある方はこちらもご覧下さい。

「最先端ICT(VR/AR等)を活用した観光コンテンツ活用に向けたナレッジ集」
https://www.mlit.go.jp/common/001279556.pdf

不動産・建設分野

VR、ARは空間の再現や認識をする技術のため、不動産業界や建設業界での活用が大きく期待されています。
これらの技術を導入する動きは以前からありましたが、Withコロナ、アフターコロナの時代では、さらにこの動きが活発になることが予想されます。

VR内見&バーチャル接客

外出自粛の影響があり、VRで行う内見が注目されています。
賃貸物件や建築予定物件をVRグラスなどを使用して内見を行うことができ、様々な会社がこのようなサービスを導入し始めています。

また、これらの技術を応用すれば、VR空間と3Dアバターを使用したバーチャル接客サービスを行うことも可能です。
音声での会話はもちろん、コントローラーを動かすことで手の動きやお辞儀などの動作も遠隔で行うことができるため、対面接触を行わず安全に接客を行うことができます。


出典:https://www.au.com/information/topic/mobile/2017-065/

建設現場のバーチャル化

建設現場ではBIM(Building Information Modeling)等の3次元モデルを活用するようになっていますが、VR、AR技術を組み合わせることで、様々な業務支援を実現できます。

例えば、仮想空間に建設現場を再現する事で、現場作業員の教育や検証等を仮想的に行うことができるため、業務の品質向上や効率化が期待できます。
VRヘッドセット等を用いることで立体視が可能になり、実際の現場に行かなくても、よりわかりやすく現場の状況を体感することができます。

また、BIMとARもしくはMR技術と連携することで、実際の現場を見ながらAR(MR)情報を確認することもできるようになります。
これにより、建設予定地や建築途中の構造物に、建物や設備の設置シミュレーションを行うことが可能になります。

ARを使って空間をデジタル化する事で、任意の場所にデジタル情報(メモ)を付加することもできるため、現場の特定の位置にメモを残し、後から来た人がメモの内容を確認する、といったことも可能です。
円滑なコミュニケーションを維持しながら、人との接触を減らす(例えば現場に行くタイミングをずらす等の)対策を行うことができます。

まとめ

今回は大きく3つの分野に絞ってご紹介しました。
その他にも医療や教育など、VRやARを活用できる業界はたくさんあります。そちらは別の機会にご紹介したいと思います。

VRやARを導入している企業はまだそれほど多くないですが、参入者が少ない今のうちから導入することで、製品・サービスの差別化につながり、競合との差別化ができると私は考えています。

コロナで変化を求められている今、ビジネスの在り方や働き方を見直すチャンスなのかもしれません。
このブログが何かの参考になれば幸いです。

エム・ソフトでは、VR、ARアプリ製品の開発、また、MRを含めたXRシステム開発に日々取り組んでいます。
これらの技術を活用したアプリケーション開発のご相談や、各種デモ・事例紹介のご依頼など、お気軽にご相談下さい。

詳しくは、エム・ソフトのウェブサイトで。

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