初めて顔を合わせた設計会社と施工会社が協働し、複雑な公共事業でBIMを有効活用した事例がある。公共事業における業者選定の流れは、一般的に①基本設計②実施設計③施工となる。
通常、①と③の間には、1年以上の時間差が発生する為、設計・施工の各モデルを同時並行的に作れるというBIMの特性をなかなか活かしきれないというのが実情だ。埼玉県にあるアルク設計事務所と小川工業は、2023年春に竣工した公共事業で設計担当と施工担当の関係にあった。その両社が、公共事業におけるBIM活用の可能性を模索するため、会社や立場の違いを超えて互いに手を取った。一致していたのは「現場でいかにBIMを活用できるか、それが会社の未来を決める」という、使命感にも近い担当者の思いだ。「正直、BIMを使わなくてもプロジェクトは実行できたので、思い切った決断でした。県の担当者が、私たちの未来に向けたチャレンジを受け入れてくれたおかげです」
そう話すのは、今回の設計を担当したアルク設計事務所の今西淳夫さん。
建物を作る関係者が一堂に集まったとき、今西さんがBIMモデリングの有志を募り、手を挙げたのが施工担当の小川工業、空調換気担当の大宮管工、電気担当の丸電の3社だった。
続きは、グラフィソフトジャパンのウェブサイトで。
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