こんにちは。エム・ソフトの有村です。
エム・ソフトでは建設、ビルメン
その中でも特に今力を入れているのが「メンテナンス業務に携わる企業、ご担当者様」向けのソリューションです。
そこで今回は、エム・ソフトのメンテナンス業務の課題を解決する「Pinspectソリューション」についてご紹介したいと思います。
メンテナンス業務の課題
まず前提として、メンテナンス業務においては、以下のような社会問題が密接に関わっています。
・建物の老朽化による維持管理コストの増大
・人口減少による労働力不足
・熟練作業者の引退
こういった現状から、生産性向上は喫緊の課題となっており、各業界や企業においてはこれらを解決するためのDXを進める動きが強まっています。
ですが、実際のメンテナンス業務の現場では以下のような問題が未だに残っているのが実情です。
・紙の書類(手順書、記録票など)を用いたアナログな運用体制
・現場の作業が属人化し、技能承継が進んでいない
・現場立ち合いのための調整や移動に膨大なコストが発生している
・etc…
これらの課題の解決策として、エム・ソフトではPinspectソリューションをご提案しています。
Pinspectソリューションとは
AR、デジタルツインなどの先進技術を活用して、メンテナンス業務の課題を解決する空間デジタルソリューションです。
AR技術を使った空間への点検記録、作業手順・チェックリストのペーパーレス化による保全業務のカイゼン、3D点群データを活用した設備の位置情報管理などメンテナンスにおける様々な業務のDXを実現します。
Pinspectソリューションには現在、「Pinspect(ピンスペクト)」「Check+(チェックプラス)」「MONOLIST(モノリス)」の3つのサービスがあります。
Pinspect
Pinspectは、メンテナンス業務をARで革新する点検記録アプリです。
ARで床、壁、天井など、空間にデジタル付箋(ピン)を残すことができ、アプリ上で点検記録を行うことができます。点検箇所の3次元座標・写真・メモを記録し、現場情報を簡単に管理可能です。
記録したピンは図面と連携することもできます。
Excelレポート出力、クラウド共有、BIM/CIM連携も可能で、あらゆる点検作業を効率化します。
AR機能で点検箇所を可視化
PinspectのAR点検機能を使い、現場の任意の箇所に付箋を貼るようなイメージでピン(メモや点検記録)を残すことができます。
ピンは元の場所にいつでも復元可能なため、初見の現場でも迷うことなく直感的に情報を把握することができます。
オフラインでの環境でも利用できるため、GPSやネット接続の出来ない環境下でもご利用いただけます。
図面との連携で座標管理も簡単
ピンの位置が自動的に図面に反映される為、ピンの位置把握を容易に行うことができます。また、図面上から直接ピンを残すことも可能です。
点検内容を座標とともに把握できるようになることで、写真管理や進捗管理等の業務をスムーズに行うことができます。
Web確認、レポート作成も可能!情報共有を効率化
点検結果をクラウドで関係者と簡単に共有可能なため、報告・指示の待ち時間や現場の訪問回数を大幅に削減することができます。
また、EXCEL形式のレポートもすぐに出力できるため、報告書や指示書の作成時間を大きく短縮することができます。
Pinspectについての詳細はサービスサイトをご覧ください。
Check+
Check+は、作業手順作成から進捗管理、報告までデジタル化するクラウドサービスです。
作業手順とチェックリストを一体化した作業計画の作成、iPhone/iPad等のモバイル端末を使った点検の実施記録、作業実績の確認や電子承認・報告書の自動出力などが可能です。
作業・記録の抜け漏れ防止、作業員の即戦力化、情報共有スピード向上など様々な課題を解決します。
作業手順を標準化でき属人化を解消
Webブラウザの画面から、作業手順書と一体化したチェックリストを作成することができます。
複雑な手順もWebで簡単に作成できるため、担当者が迷うことなく作業ができるようになります。
また、各作業手順に対し、写真記録の有無や数値入力の正誤判定などの指定が可能なため、記録のバラつきを回避できます。
これにより、属人化しがちな現場の作業を標準化することが可能となります。
現場のヒューマンミス低減、事故防止
現場での作業手順の確認も容易に行えるため、担当者が作業箇所や作業内容を迷うことなく確認可能です。
また、各手順には参考写真や図面・P&IDなど様々な情報を付加できるため、安心して作業できます。
実施結果もスマホ/タブレットなどのモバイル端末で簡単に記録ができるようになるため、現場のミスや事故の防止、記録の品質向上が期待できます。
作業進捗の可視化、予実管理も簡単
作業結果をクラウドにアップロードすることで、作業実績や記録の内容をリアルタイムに確認することができます。
工程表の機能もあるため、各作業の進捗管理も簡単に行うことが可能です。
また、報告書も1クリックで出力する機能も搭載しています。これにより、管理コストや書類作成作業を大幅に削減することができます。
Check+についての詳細はサービスサイトをご覧ください。
MONOLIST
MONOLISTは、点群を活用していつでも、誰でも、どこでも設備の位置情報を管理できるデジタルツインプラットフォームです。
設備・機器・損傷などの情報(アイテム)をWeb上で簡単に登録・管理し、様々な情報を見える化します。
各アイテムの位置情報を現場の3次元点群データと連携することができ、ブラウザ上で手軽に閲覧・共有が可能です。
アイテムをわかりやすく整理!管理業務の効率化
現場の設備・機器・損傷など様々なアイテムを簡単に登録・管理することができます。
現場に関連するアイテム情報を手軽に登録でき、必要に応じて複数のアイテムを登録することも可能です。
各アイテムは、複雑な構成や関連性のあるアイテムを見やすく整理できるため、
アイテムの管理にかかる手間や時間を削減でき、業務を効率化します。
Webで位置情報を管理!だれでも設備の状態を簡単に把握可能
各アイテムの位置情報を3次元点群データで管理でき、簡易的なデジタルツイン環境を構築することが可能です。
アイテムの位置を3次元的に確認できるので、現場に行かなくても状況を把握することができます。
また、点群の閲覧・共有はWebブラウザで利用可能なため、高性能なPCや専門的な知識が無い方でも大容量の点群データを簡単に扱うことが可能です。
測定機能も搭載!現場での計測の手間を削減
点群データ上で、現場における任意の箇所の距離・面積等を簡単に測定することができます。
オフィスなどの遠隔地でも手軽に測定が可能なため、測定のための現場訪問回数を低減できます。
また、得られた測定データを作業計画やシミュレーションに活用することで、効率的で正確性の高い業務が実現します。
MONOLISTについての詳細はサービスサイトをご覧ください。
各サービスの連携
これまでご紹介した各サービスを連携させることで、さらにメンテナンス業務を革新する機能を活用することができます。
今回は一例として、Check+とMONOLISTの連携についてご紹介します。
ARで対象の作業箇所をガイド
Check+でメンテナンス業務の計画を作成する際、MONOLISTで管理している現場の点群データやアイテムと連携させることで、各作業手順に対して位置情報を持たせることができます。
これにより、現場で作業を行う際に、作業対象のポイントをARでガイドする「ARナビゲーション」を利用することができます。
※こちらの動画の2分12秒あたりをご覧ください。
ARナビゲーション機能により「担当者が次の作業箇所を探す手間の削減」「作業箇所を間違う等のミスを抑止」等の効果が期待できます。
各アイテムの作業履歴を一覧管理
Check+で記録した作業結果はMONOLISTの各アイテムに自動でリンクされます。
リンクされた作業結果は、作業記録としてMONOLISTのアイテム詳細画面から確認することができるため、各作業に対するメンテナンスの履歴を簡単に管理することが可能です。
Pinspectソリューションの主な活用事例:ダイキン工業株式会社
Pinspectソリューションは様々な業界、企業で活用いただいています。
ダイキン工業化学事業部では、Pinspectソリューション
プラント内で従来の業務との比較検証を行い、定修の品質向上と効
ダイキン工業の化学プラントでの定修DXの事例は以下の記事でご紹介しています。
プラント・工場はもちろん、様々な現場で参考になる内容なので、こちらもぜひご覧ください。
まとめ
今回は、メンテナンス業務を革新するPinspectソリューションについてと、それを構成するサービス、活用事例等についてご紹介いたしました。
メンテナンス業務は建設、インフラ、プラント、工場など様々な業界で関わる業務であり、非常に大きな影響を与える分野です。
すでに日本では建物の老朽化や人手不足が大きな社会問題となってきていますが、その問題は今後さらに増えていくことが予想されています。
人材確保やコストなどの側面で、従来の方法では立ち行かなくなるということは確実です。
建物の老朽化といった問題は私たちの生活の安全にも大きく影響するため、業界だけでなく個人にとっても非常に重要な問題だと考えています。
Pinspectソリューションは、これらの問題や業界の課題を解決に大きく貢献できます。
メンテナンス業務に携わる方、メンテナンスに課題感やお悩み抱えている方はぜひお気軽にご相談ください。