スマホで“地底勾配”を遠隔管理!トプコンが超小型パイプレーザーを発売
2020年6月1日

管理人のイエイリです。

下水道管の敷設工事では、下水を確実に流下させるため、正確な勾配の管理が求められます。

一方、最近の下水道管は小口径の比率が増えており、マンホールも小型化が進んでおり、勾配を管理するパイプレーザーも小型化が求められています。

そこでトプコンは、所定の勾配や方向にレーザー光線を照射するパイプレーザーの新製品、「TP-L6」シリーズを発売しました。

外形は125mmで長さはわずか250mmと、マンホール底の「インバート」と呼ばれる半円形の溝にもピッタリと収まるコンパクトな設計です。

パイプレーザーの新製品「TP-L6」(以下の写真、資料:トプコン)

各部の名称

マンホール底のインバートにもピッタリ設置できる

しかし、こんなに小さなパイプレーザーをマンホールの底に置き、モニター画面を見ながら操作するのは至難の業です。

そこでトプコンはこのパイプレーザーを

ナ、ナ、ナ、ナント、

スマートフォンで遠隔操作

できるようにしたのです。(トプコンのプレスリリースはこちら

スマホで「TP-L6」を遠隔操作するイメージ

スマホとパイプレーザーをBluetoothによって接続し、スマホの画面からレーザー光の照射角度や方向などを遠隔操作する仕組みです。

パイプレーザーを設置するとき、前後・左右に少し傾いても、自動整準機能によって水平を自動的に出してくれ

るほか、ターゲットの中心点も自動的に探してレーザー光を照射してくれます。

レーザー光の勾配は-15%~+40%に設定でき、左右にも±2°振ることができます。使用範囲はレーザー照射側から約200mです。

自動整準前(上)と後(下)

そして作業中に急な大雨が降ってきて水没しても大丈夫なように、

水深5mで24時間

耐えられる「IPX8」」の防水性能ももっています。

防水試験の様子

測量機などの光学機器は、「視点」が必要です。これまでは人間の目で望遠鏡をのぞくタイプがほとんどでした。

しかし、スマホの画面でターゲットを視準したり、視準自体を自動化したりすることで、光学機器の設計の自由度は大幅に広がります。

今後、どんな画期的な超小型機器が登場するのかが、楽しみです。

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