管理人のイエイリです。
オフィスで仕事をしていると、時々、室内のCO2濃度などの空気環境を測定する係員が、計測機器を持ち上げて測っていることがあります。
計測するセンサーは、高さ75cm~150cmに持ち上げる必要があるため、この作業を自動化するロボットはかなり大型なものになりがちです。
ところが、東大発のスタートアップ、RoboSapience(本社:東京都新宿区)が、環境計測や設備点検のために開発したロボット「BambooBot」は、お掃除ロボのように小型です。
本体は小さいですが、計測や点検を行うセンサーを付けた“潜望鏡のようなもの”にょきにょきと、2m以上も伸びてくる謎のメカニズムを内蔵していました。
その正体は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
金属製巻き尺
だったのです。(RoboSapienceのプレスリリースはこちら)
確かに、現場でも壁などの高さを測るとき、金属製巻き尺は自立して計測できるので便利ですね。しかし、ちょっと角度が狂ったりすると、くにゃくにゃと“崩壊”してしまうこともよくあります。
そこで、2本の巻き尺を背中合わせにすることにより、40cm~2mまで伸びる伸縮式ポールを実現したのです。
このポールには、空気環境計測用のセンサーのほかカメラや作業用アームを取り付けることができ、様々な計測や点検などを自動化するこができます。
また、ロボット本体は「2段モデル」と「3段モデル」があり、伸縮高さや連続稼働時間によって選ぶことができます。外装はカスタマイズが可能です。
このロボットは自律的にルートを巡回できるので、空気環境センサーを取り付けて自動計測すると、
空気環境を3D表示
することも可能です。
また、金属製巻き尺を使って、縦横の2次元で位置決め可能な「BambooshootActuator」という製品もあります。
伸縮式ポールというと、「振り出しざお」のようなものを想像してしまいがちですが、金属製巻き尺の使用を思い付いたのは、さすが東大発のスタートアップですね。