管理人のイエイリです。
工事現場でのドローン(無人機)活用は、上空で撮影した写真や動画を高精細データとして持ち帰り、地上のパソコンで処理するのが一般的でした。
そのため、撮影から目的の成果品を作成するまでに、かなりの「リードタイム」がかかってしまいます。
この時間を限りなく短くしようと、FCNT(本社:神奈川県大和市)と東光鉄工(本社:秋田県大館市)は、互いの強みを生かして協業し、次世代ドローンの新サービスに乗り出すことになりました。
東光鉄工が開発した国産ドローンに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
FCNTのエッジAIカメラ
を搭載して、状況把握や警備・監視などのサービスを提供しようというのです。(FCNTのプレスリリースはこちら)
エッジAI(人工知能)カメラとは、その名の通りAIを搭載したカメラのことです。カメラが捉えた4K画質の高精細映像を、カメラ内部のAIによってリアルタイムに解析し、インフラの異常や不審者などを検知します。
そのため地上に送るデータは、異常や不審者が写っているものだけでよいので、通信量を大幅に減らすことができます。
FCNTのエッジAIカメラ「AW02」型は、4850万画素、800万画素、500万画素の3つのリアカメラと、1630万画素のフロントカメラのほか、5G回線による通信機能も搭載しています。その他、加速度や地磁気、GNSSのセンサーやマイクもついています。サイズは176×99×39mmとコンパクトで、重量は約585gです。
検知できる異常の種類は、人の侵入や水位レベル、崩落予兆のほか車種判別やナンバープレートの認識、危険運転など様々なものが開発されています。
インフラ施設や工事現場の点検では、広大な範囲から異常部分を
エッジAIで発見
するという、作業の自動化ができそうですね。
災害時には、いろいろな角度から異常部分の写真を自動撮影して地上に送り、即座に3Dモデル化して、関係者がオンラインで対応を検討する、といったスピード感あふれる対策も可能になりそうです。
エッジAIカメラというと、繊細なイメージもありますが、FCNTの製品はIP65の防水防じん性能を持っており、動作温度は-30~60度、そしてフリーズしても自動的に回復する自律再起動機能も備えており、かなり“タフ”な仕様です。
AIの機能を工夫することで、様々な監視や維持管理、点検などの自動化や生産性向上に役立ちそうですね。