管理人のイエイリです。
全国の自治体で、下水道をはじめとしたインフラの老朽化が大きな課題になっています。その一方で、点検を担う技術職員や作業員は年々減少し、ベテランの退職による技術継承の問題も深刻化しています。
「点検は必要だが、人も時間も足りない」、そんな悩みは人口規模が小さい地方自治体ほど切実です。
こうしたお困りごとを打開する試みが、栃木県南部に位置するある町で見事成功しました。
舞台となったのは人口約2万5000人の野木町です。春は渡良瀬遊水地のヨシ焼き、夏はひまわりフェスティバルでにぎわう地方の普通の町で、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ドローンによる下水道点検
が行われたのです。(ブルーイノベーションのプレスリリースはこちら)
野木町が発注者となり、元請として渡辺建設(本社:栃木県宇都宮市)が受注した業務の中で、ドローンによる下水道管路調査が実施されました。 ドローン調査を担当したのが、ブルーイノベーション(本社:東京都文京区)です。
今回使用したドローンは、ブルーイノベーションが提供する屋内点検用ドローン「ELIOS 3」です。機体の周囲はプロペラと構造物が接触しないようにかごで覆われており、下水道管路のように「暗い」「狭い」「GNSSが届かない」といった環境でも安定して飛行できます。
単に下水道管内を撮影するだけでなく、管路内部を位置情報付きの3Dデータとして取得でき、ひび割れや変形といった変状を空間的に把握できます。
同社ではこれらのデータを活用し、AI(人工知能)によるひび割れなどの変状検知を自動化する取り組みも進めています。
今回の調査対象は、延長約3kmの下水道管路でした。従来の人力による点検だと1日600m、約5日かかっていた作業ですが、
ドローン点検では約2日
で完了しました。工期にしておよそ60%の短縮となります。
その結果、地上の交通規制時間も削減できました。作業員は酸欠などの危険がある管内にほとんど入ることなく、安全性も高まりました。
ドローンを使った下水道管の点検は以前から行われてきましたが、今回の取り組みで得られた最大の成果は、「野木町のような小さな町でも、建設DX(デジタルトランスフォーメーション)が実現できた」ということでしょう。
特別な体制や実験的な予算がなくても、既存の発注スキームの中で、ドローンという新技術を組み込むことができました。これは全国に数多く存在する地方自治体にとって、大きな希望になりそうです。





















