下水管内を“流すカメラ”とは! ジャパン・インフラ・ウェイマークが操縦しない点検を実現
2026年1月21日

管理人のイエイリです。

下水道管路の点検DXというと、「下水管内でドローンを飛ばしたり、ロボットを歩行させたりして内部を撮影する」、と既にやり尽くされている分野、という印象を持っている方も多いかもしれません。

しかし管径が500~600mmと小さい、常時水が流れている、水位が浅い、流速が速いなどの現場では、ドローンやロボットは使えず、人が入るのも現実的ではありません。

こんな担当者泣かせの下水道管路を点検するため、ジャパン・インフラ・ウェイマーク(本社:東京都港区)は、「Waymark Boat(ウェイマークボート)」という新しい装置を開発しました。

小口径の下水管内に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

カメラ付きボートを流下

させて管内を撮影する方法なのです。(ジャパン・インフラ・ウェイマークのプレスリリースはこちら

カメラ付きボートによる点検作業のイメージ図(以下の資料、写真:ジャパン・インフラ・ウェイマーク)

カメラ付きボートによる点検作業のイメージ図(以下の資料、写真:ジャパン・インフラ・ウェイマーク)

自社開発した浮子型ボートのイメージ図

自社開発した浮子型ボートのイメージ図

Waymark Boatは、浮子型のボート形状をした装置で、水に浮かべて使います。

自走用のモーターや推進装置はなく、紐付きの小型ボートに800万画素の4K動画カメラを取り付けて、管内を流して管内の状況を動画で記録し、回収後に映像を確認するという使い方です。

使い方はシンプルです。上流側のマンホールから装置を投入し、下流側で回収します。回収用の紐を取り付けておき、流下後に引き上げる構成になっています。

広島県呉市が管理する地下管路や橋梁添架管路を使った実証実験では、管径400~600mm程度、水深約5cm、流速がある条件で、40~50mを約10分かけて流下し、転覆せずに撮影できたとのことです。

上流側マンホールから下水管内にボートを流しているところ

上流側マンホールから下水管内にボートを流しているところ

現場での映像確認の様子

現場での映像確認の様子

Waymark Boatの仕様

項目 仕様
サイズ 長さ400×幅200×高さ190(mm)
対応管径 400mm以上(より細い場合は検証が必要)
対応流速 秒速5m以下(より速い場合は検証が必要)
最低水深 5cm程度
搭載カメラ 800万画素・4K動画撮影対応
特徴 ・動力が無く軽量のため、浅い水深でも航行可能
・機体コントロール不要のため、電波到達範囲外で調査可能

この装置はシンプルですが、小口径で流量が多い下水管内を、止水や仮設を行わず、

マンホール周辺作業

だけで点検できるようにしたことが特徴です。

浅水位や流速があるために、これまで点検が困難だった区間にも対応できる点が画期的と言えるでしょう。

「操縦しない」「流れに任せる」という割り切りは、下水道という環境をよく見てアナログな手法とデジタルの手法をうまく組み合わせたイノベーションとも言えますね。

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