管理人のイエイリです。
ベテラン職人が持つ判断力や作業のコツは、長年の経験の積み重ねによるものです。しかし、その多くは言葉やマニュアルにしづらく、「見て覚える」「一緒にやって覚える」指導が中心でした。
ところが、人手不足や高齢化が進む建設業では、教える時間そのものが確保できず、若手が育たないという悪循環が生まれています。
「技能を人に頼らず伝える方法はないのか」という課題に応えるため、カシスト(本社:鹿児島市)は、職人教育支援ソリューション「カシスト」を開発しました。
ベテラン職人の技能を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
データとして可視化・構造化
するアプローチなのです。(カシストのプレスリリースはこちら)
一見、職人の作業を撮影した教育動画のように見えますが、職人の動作や判断のポイントを抽出し、誰でも理解できる形に整理されている点が違います。
この手法では、まず熟練者の作業を観察し、重要な動きや判断を整理します。
それをもとに、注意点が明確な動画教材を作成し、学習者の理解度や習熟度を可視化します。
カシストでは、職人の作業を動画で撮影し、動作や判断のポイントを示している(以下の写真:カシスト)●
これにより、指導する人によるばらつきが減り、若手や外国人も自分のペースで学習できます。 現場に常にベテランが張り付かなくても教育が進むため、生産性向上や省人化につながる点が大きなメリットです。
同社では、カシストを手軽に体験してもらうため「技能承継チャレンジプログラム」を実施しており、撮影・抽出・教材化編集までを9万8000円(税別・上限4本まで。一部地域を除く)で提供しています。
この取り組みを行っているのは、同社代表取締役で“職人教育DX”挑戦家の吉松良平氏です。
建設業に25年従事し、うち
20年間は職人経営者
として現場で働いた経験を持っています。
カシスト代表取締役の吉松良平氏●
吉松氏は、技術が伝わらず、教える余裕もないという課題を当事者として体験してきました。机上ではなく、現場目線のDXであることが、この取り組みの価値を高めています。
今後、こうした技能承継DXが進めば、ベテラン職人の役割も変わっていくでしょう。体力的に厳しい作業を続けるだけでなく、自身の技能をデジタルで丁寧に残し、次世代に伝えることも重要な仕事になります。
技能承継チャレンジプログラムは、技能を「個人の経験」で終わらせず、「会社の資産」として残すという新たな建設DXの目的を示しているようです。

















