2023年度から国土交通省の「BIM/CIM原則化」が始まる。この急場をしのぐのに最適なソフトが、フォーラムエイトのUC-1「3D配筋、3DCAD」シリーズだ。構造物の諸元をパラメーターとして入力するだけで、発注者に納品する3Dモデルはもとより、計算書や図面まで自動作成してくれる。ソフトは橋梁下部工やボックスカルバート、基礎などに分かれて用意されているので、短時間で使えるようになる。
簡単な入力でBIM/CIMモデルを自動作成
「2023年度から、いよいよ国土交通省のBIM/CIM原則化が始まるが、わが社は何の準備もしてこなかった。もう、3Dモデルを一から作る勉強をする時間はない。どうしたらよいのだろうか」と、悩む建設コンサルタントや建設会社も多いだろう。
そんな会社に、おすすめなのが、フォーラムエイトの歴史ある土木設計ソフト「UC-1シリーズ」だ。
UC-1シリーズは1980年代から、橋梁下部工やボックスカルバート、基礎など、代表的な土木構造物の設計を行うために開発されてきた。当初は、荷重に対して「もつか、もたないか」を計算し、設計計算書を自動作成するために用いられてきた。
これらのソフトは今、進化しつつある。UC-1シリーズのうち「橋台の設計・3D配筋」「基礎の設計・3D配筋」「ボックスカルバートの設計・3D配筋」など「3D配筋」という名前がついたソフトは、3D配筋モデル付きの3Dモデルを自動作成する機能が搭載されているのだ。
入力は、画面の指示に従って、構造物の外形寸法や鉄筋径、ピッチ、かぶりなどの主要な数値を入力したり、形状を選んだりするだけなので、3Dソフトの操作スキルは全く必要ない。
にもかかわらず、配筋付きのCIMモデルが自動的に作成できるのだ。まさに、構造物のBIM/CIMの原則化に対応するための”駆け込み寺”的なソフトともいえるだろう。
応力計算書や図面も自動作成
UC-1シリーズで、全長40m、2径間連続コンクリート橋の下部工BIM/CIMモデルを自動作成する流れを見てみよう。
もともと、UC-1シリーズは、設計計算書を作成するために開発されたソフトなので、BIM/CIMモデルを作成するだけではもったいない。せっかくなので、応力計算書や図面も一度に出力し、業務の生産性を高める使い方を紹介しよう。
使用するプログラムはUC-1シリーズの「震度算出(支承設計)」と「橋台の設計・3D配筋」「橋脚の設計・3D配筋」「基礎の設計・3D配筋」の4種類だ。いずれも平成29年道路橋示方書と部分係数法に対応している。
作業の流れは大きく分けて、次の4つからなる。(1)各ソフトで下部工の寸法や仕様を定義し、全体モデルを作成する→(2)水平震度を計算し、その結果を橋台・橋脚の設計ソフトに取り込んで応力度などを照査する→(3)照査結果がNGになった部分の断面寸法などを変更し、再度、震度を算出する→(4)最終的にすべての部分がOKとなるまで繰り返す、という流れだ。
「震度算出(支承設計)」で各支承に作用する地震荷重を算出した後、橋台、橋脚、杭基礎のそれぞれについて荷重に対応した応力を計算し、最終的にすべてがOKになるまで、構造物の断面や鉄筋量を調整していく。
あとは、設計結果を「3D配筋CAD」機能を使ってCIMモデルとして作成し、IFC形式や3DS形式、RFC形式で書き出すだけだ。他のCIMソフトや3次元CADソフトに読み込んでの活用や修正も可能だ。
BIM/CIMソフトで自由に編集
後は、部分的に修正したり、付帯構造物を取り付けたりといった、簡単な修正を行うだけだ。ここまでで、最低限、納品に必要なBIM/CIMモデルはできているので、部分的な修正だけなら、短時間の訓練で一般的なBIM/CIMソフトや3DCADによって行うことができるだろう。
その理由は、UC-1シリーズで作成した3Dモデルを、BIM/CIM用のデータ交換基準「IFC形式」で出力できるからだ。市販されているBIM/CIMソフトは、ほとんどがIFC形式に対応しているので、手持ちのBIM/CIMソフトで自由に編集や修正が行える。
フォーラムエイトの製品には、BIM/CIMモデルに対応した建築土木3DCAD「Allplan」がある。
さらに、出来上がったBIM/CIMモデルを、3D・VRシミュレーションシステム「UC-win/Road」や各種解析ソフト、高品質なCGが作れる「Shade
3D」などに引き継いで、様々な業務につないでいくことができるのだ。
構造物別にソフトが用意されたUC-1シリーズ
UC-1シリーズのソフトを使うと、簡単な入力だけで納品に使えるBIM/CIMモデルや設計計算書、図面が自動的に作れることがわかった。では現在、どんな構造物用のソフトが用意されているのだろうか。
以下は、2023年1月現在、フォーラムエイトの製品群のうち、BIM/CIMモデルの自動作成に対応したソフトの例だ。これらの構造物を設計、施工する建設コンサルタントや建設会社で、まだBIM/CIM原則化への対応ができていない企業は、その第一歩としてUC-1シリーズの導入から始めてみてはどうだろうか。
●BIM/CIMモデルが自動作成できるUC-1シリーズの例
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