F8ソリューション(2)UC-1「3D配筋、3DCAD」シリーズ
BIM/CIM自動作成ソフトで原則化に備えよう(フォーラムエイト)
2023年1月20日

2023年度から国土交通省の「BIM/CIM原則化」が始まる。この急場をしのぐのに最適なソフトが、フォーラムエイトのUC-1「3D配筋、3DCAD」シリーズだ。構造物の諸元をパラメーターとして入力するだけで、発注者に納品する3Dモデルはもとより、計算書や図面まで自動作成してくれる。ソフトは橋梁下部工やボックスカルバート、基礎などに分かれて用意されているので、短時間で使えるようになる。

UC-1シリーズ「橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) Ver.6」で自動作成された橋台のBIM/CIMモデル。配筋のモデルも自動作成される

UC-1シリーズ「橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) Ver.6」で自動作成された橋台のBIM/CIMモデル。配筋のモデルも自動作成される

  簡単な入力でBIM/CIMモデルを自動作成

「2023年度から、いよいよ国土交通省のBIM/CIM原則化が始まるが、わが社は何の準備もしてこなかった。もう、3Dモデルを一から作る勉強をする時間はない。どうしたらよいのだろうか」と、悩む建設コンサルタントや建設会社も多いだろう。

そんな会社に、おすすめなのが、フォーラムエイトの歴史ある土木設計ソフト「UC-1シリーズ」だ。

UC-1シリーズは1980年代から、橋梁下部工やボックスカルバート、基礎など、代表的な土木構造物の設計を行うために開発されてきた。当初は、荷重に対して「もつか、もたないか」を計算し、設計計算書を自動作成するために用いられてきた。

これらのソフトは今、進化しつつある。UC-1シリーズのうち「橋台の設計・3D配筋」「基礎の設計・3D配筋」「ボックスカルバートの設計・3D配筋」など「3D配筋」という名前がついたソフトは、3D配筋モデル付きの3Dモデルを自動作成する機能が搭載されているのだ。

「橋脚の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) Ver.6」の入力画面。橋脚各部の寸法や配筋ピッチなどの主要寸法を入力するだけなので、3Dソフトのスキルは必要ない

「橋脚の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) Ver.6」の入力画面。橋脚各部の寸法や配筋ピッチなどの主要寸法を入力するだけなので、3Dソフトのスキルは必要ない

自動作成された橋脚の配筋付きCIMモデル

自動作成された橋脚の配筋付きCIMモデル

入力は、画面の指示に従って、構造物の外形寸法や鉄筋径、ピッチ、かぶりなどの主要な数値を入力したり、形状を選んだりするだけなので、3Dソフトの操作スキルは全く必要ない。

にもかかわらず、配筋付きのCIMモデルが自動的に作成できるのだ。まさに、構造物のBIM/CIMの原則化に対応するための”駆け込み寺”的なソフトともいえるだろう。

  応力計算書や図面も自動作成

UC-1シリーズで、全長40m、2径間連続コンクリート橋の下部工BIM/CIMモデルを自動作成する流れを見てみよう。

全長40m、2径間連続コンクリート橋の下部工イメージ

全長40m、2径間連続コンクリート橋の下部工イメージ

もともと、UC-1シリーズは、設計計算書を作成するために開発されたソフトなので、BIM/CIMモデルを作成するだけではもったいない。せっかくなので、応力計算書や図面も一度に出力し、業務の生産性を高める使い方を紹介しよう。

使用するプログラムはUC-1シリーズの「震度算出(支承設計)」と「橋台の設計・3D配筋」「橋脚の設計・3D配筋」「基礎の設計・3D配筋」の4種類だ。いずれも平成29年道路橋示方書と部分係数法に対応している。

作業の流れは大きく分けて、次の4つからなる。(1)各ソフトで下部工の寸法や仕様を定義し、全体モデルを作成する→(2)水平震度を計算し、その結果を橋台・橋脚の設計ソフトに取り込んで応力度などを照査する→(3)照査結果がNGになった部分の断面寸法などを変更し、再度、震度を算出する→(4)最終的にすべての部分がOKとなるまで繰り返す、という流れだ。

まずは下部工の形状を入力する

まずは下部工の形状を入力する

震度算出プログラムの結果を取り込む

震度算出プログラムの結果を取り込む

応力照査結果。OKは緑色、NGは赤色で示される

応力照査結果。OKは緑色、NGは赤色で示される

設計変更を行い、最終的にすべてOKの緑色になれば設計完了

設計変更を行い、最終的にすべてOKの緑色になれば設計完了

「震度算出(支承設計)」で各支承に作用する地震荷重を算出した後、橋台、橋脚、杭基礎のそれぞれについて荷重に対応した応力を計算し、最終的にすべてがOKになるまで、構造物の断面や鉄筋量を調整していく。

あとは、設計結果を「3D配筋CAD」機能を使ってCIMモデルとして作成し、IFC形式や3DS形式、RFC形式で書き出すだけだ。他のCIMソフトや3次元CADソフトに読み込んでの活用や修正も可能だ。

自動作成されたCIMモデルを「3D配筋CAD」に読み込んだ例

自動作成されたCIMモデルを「3D配筋CAD」に読み込んだ例

配筋の3Dモデルを拡大表示したところ

配筋の3Dモデルを拡大表示したところ

応力計算書(左)や構造物の2D図面(右)も自動作成される

応力計算書(左)や構造物の2D図面(右)も自動作成される

  BIM/CIMソフトで自由に編集

後は、部分的に修正したり、付帯構造物を取り付けたりといった、簡単な修正を行うだけだ。ここまでで、最低限、納品に必要なBIM/CIMモデルはできているので、部分的な修正だけなら、短時間の訓練で一般的なBIM/CIMソフトや3DCADによって行うことができるだろう。

その理由は、UC-1シリーズで作成した3Dモデルを、BIM/CIM用のデータ交換基準「IFC形式」で出力できるからだ。市販されているBIM/CIMソフトは、ほとんどがIFC形式に対応しているので、手持ちのBIM/CIMソフトで自由に編集や修正が行える。

土木・建築用BIM/CIMソフト「Allplan」に、UC-1シリーズで作成した3Dモデルを読み込むと、自由に編集や修正が行える

土木・建築用BIM/CIMソフト「Allplan」に、UC-1シリーズで作成した3Dモデルを読み込むと、自由に編集や修正が行える

フォーラムエイトの製品には、BIM/CIMモデルに対応した建築土木3DCAD「Allplan」がある。

さらに、出来上がったBIM/CIMモデルを、3D・VRシミュレーションシステム「UC-win/Road」や各種解析ソフト、高品質なCGが作れる「Shade
3D」などに引き継いで、様々な業務につないでいくことができるのだ。

  構造物別にソフトが用意されたUC-1シリーズ

UC-1シリーズのソフトを使うと、簡単な入力だけで納品に使えるBIM/CIMモデルや設計計算書、図面が自動的に作れることがわかった。では現在、どんな構造物用のソフトが用意されているのだろうか。

UC-1シリーズで自動作成したBOXカルバート(左)と仮設構台(右)のBIM/CIMモデル

UC-1シリーズで自動作成したBOXカルバート(左)と仮設構台(右)のBIM/CIMモデル

以下は、2023年1月現在、フォーラムエイトの製品群のうち、BIM/CIMモデルの自動作成に対応したソフトの例だ。これらの構造物を設計、施工する建設コンサルタントや建設会社で、まだBIM/CIM原則化への対応ができていない企業は、その第一歩としてUC-1シリーズの導入から始めてみてはどうだろうか。

●BIM/CIMモデルが自動作成できるUC-1シリーズの例

【橋梁上部工】
落橋防止システムの設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)

【橋梁下部工】
橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) /(旧基準)
橋脚の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)/(旧基準)
ラーメン橋脚の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) /(旧基準)
RC下部工の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) /(旧基準)

【基礎工】
基礎の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)/(旧基準)
深礎フレームの設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)/(旧基準)
プラント基礎の設計・3D配筋

【仮設工】
仮設構台の設計・3DCAD
土留め工の設計・3DCAD
二重締切工の設計・3DCAD
切梁式二重締切工の設計・3DCAD

【道路土工】
BOXカルバートの設計・3D配筋
擁壁の設計・3D配筋

【水工】
マンホールの設計・3D配筋
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震)
柔構造樋門の設計・3D配筋
開水路の設計・3D配筋
砂防堰堤の設計・3DCAD

【汎用BIM/CIMモデリング】
Allplan
UC-1 BIM/CIMツール
3Dパラメトリックツール橋梁下部工
3Dパラメトリックツール土工
3Dパラメトリックツール水工
3DCAD Studio®
3D配筋CAD
3DモデルIFC変換ツール

【問い合わせ】
株式会社フォーラムエイト
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA 棟21F
TEL:03-6894-1888 FAX:03-6894-3888 (各営業窓口はこちらをご覧ください
E-mail : forum8@forum8.co.jp
「UC-1シリーズ」の詳細はこちら
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