アクティオがスマホ指示のボード切断機を開発! 現場合わせにイノベーション
2020年11月10日

管理人のイエイリです。

建築の内装工事で行われるボード張り作業はこれまで、熟練の作業員が取り付け部の寸法を測る→内装仕上げ材(ボード材)に線を引く→手作業で切断する→二人一組で張り付ける、という方法で行われてきました。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の施工段階での活用が増えたと言っても、ボード張りのような作業はまだまだこのように現場合わせの方がスムーズに進む場合も多いでしょう。

この現場合わせによるボード張り作業の生産性向上と品質向上を実現するため、建機レンタル会社のアクティオは、竹中工務店、爽美、カナモト、朝日機材、AvalonTechと共同で、ボード材の加工アシスト機「iBow(アイボー)」を開発しました。

スマートフォンに次に張るボードの寸法を入力し、送信すると、積んであるボード材を

ナ、ナ、ナ、ナント、

墨付けなしで自動切断

してくれるのです。(アクティオのプレスリリースはこちら

ボード材の加工アシスト機「iBow」(以下の写真、資料:アクティオ)

重量は約80kgと軽く、サイズは幅1900mm×奥行き1100mm×高さ1200mm

iBowは縦横方向に動く切削機「ルーター」を備えた卓球台のような形をしており、テーブル上に積み重ねたボード材を、上から1枚ずつ、スマホから指示された形や寸法に自動切断するものです。

大きさは、幅1900mm×奥行き1100mm×高さ1200mmで、重量は約80kgと、商用バンに載せて運べるように設計されています。

加工用の寸法や形は、Android6のスマホから専用アプリを通じて入力します。(iOSには2021年6月以降、対応予定)

作業者目線での操作性を重視したインターフェースになっており、縦横の切断だけでなく様々な形のボードを切り出すことができます。

作業者の操作性を重視したアプリの操作画面

山積みしたボードを上から加工していくと、本体のアルミフレームのたわみやボード自体のたわみによって下にある新品のボードに傷が付いてしまいます。

そこで「iBow」では基準点やその他の測定点20カ所を事前にダイヤルページで計測することで、ボード材のたわみを補正し、連続加工を可能にしました。これだけで、相当、生産性が上がりそうですね。

下のボードを傷つけないようにするため、ダイヤルゲージ計測によるボード材のたわみ補正機能も備えている

さらに効率を高めるため、

切断面の面取り加工

を切断と同時に行うルーター用の切削刃も開発し、従来必要だったヤスリがけ作業も不要にしました。

切断と同時に面取り加工されたボードの切断面

この「iBow」が現場にあれば、ボードを取り付けている間に次のボードができあがっていますので、職人さんは次々とボードを張り付けていくことができるのです。

アクティオは以前から、単に機械を貸し出すだけでなく、専門的なノウハウや知恵も貸し出す「レンサルティング」というコンセプトで建機レンタル事業を運営しています。

機械だけでなくノウハウも貸し出す「レンサルティング」のイメージ図

「iBow」によるボードの切り出し作業と、張り付け作業を並行化することで、生産性を向上させるというアクティオからの提案は、現場合わせ作業にイノベーションをもたらしそうですね。

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