ドイツ人もビックリ! 未来機械の墨出しロボが「北斎アート」を華麗に描画
2024年10月22日

管理人のイエイリです。

建設現場用に開発されたロボットの中でも、小型でとっつきやすいのが、設計図面に基づいて、建設現場の床に基準線や点などを直接、マーキングする墨出しロボットです。

例えば、竹中工務店レンタルのニッケン未来機械(本社:香川県高松市)が共同開発した高精度の自走式墨出しロボット「SUMIDAS」は、レンタルのニッケンを通じてレンタルで使用することができます。

建設現場の床にドア枠の取り付け位置などをマーキングする墨出しロボ「SUMIDAS」(以下の写真、資料:未来機械)

建設現場の床にドア枠の取り付け位置などをマーキングする墨出しロボ「SUMIDAS」(以下の写真、資料:未来機械)

この墨出しロボットに、描画機能が追加された新型機が登場し、ドイツのメッセシュトゥットガルトで開催された展示会「INTERGEO2024」(会期:2024年9月24日~9月26日)でお披露目されました。

描画機能を使って、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

葛飾北斎のアート作品

 

を描いて会場を沸かせたのです。(未来機械のプレスリリースはこちら

「INTERGEO2024」の会場で墨出しロボット「HOKUSAI」が描いた葛飾北斎作「神奈川沖浪裏図」

「INTERGEO2024」の会場で墨出しロボット「HOKUSAI」が描いた葛飾北斎作「神奈川沖浪裏図」

この墨出しロボットは、ライカジオシステムズの3次元レーザー測量機「3D Disto」で位置を計測しながら、設計データをもとに測量機から半径約20mの範囲で工業用油性ペンを使って自動的に墨出しを行えます。

その精度は1~3mmと高く、プロッター方式の印字機能を採用しているため、線や点だけでなく、より細かな図形やイラストを床面に描画できるのです。

展示会への出展に当たっては、ロボットを「HOKUSAI」と名づけ、

 

特別なラッピング

 

でボディーを装飾した結果、会場でも注目を集めたそうです。

特別に用意したラッピングボディー

特別に用意したラッピングボディー

海外でも、大手プリンターメーカーが高速の墨出しロボットを発売するなど、墨出しロボットの分野は競争も厳しくなりつつありますが、精緻なイラストを高精度な位置に描けるという機能は、差別化戦略として有効そうですね。

未来機械ではこのロボットを建設業界だけでなく、店舗設計や展示会ブースの設営、半導体工場などの生産設備レイアウト検討など、様々な業界に向けて販路拡大を図る方針です。

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