大和ハウスが「壁スキャナ」を開発! 隠れ結露を発見し、リフォーム品質向上へ
2026年3月23日

管理人のイエイリです。

住宅の品質は、外から見るときれいでも、壁の中まではなかなか分かりません。特にやっかいなのが、壁の中にたまった湿気や結露です。

内装や外装をリフォームしても、断熱材が湿ったままだったりすると、下地や構造部材の劣化が進行して、せっかくの改修が長持ちしません。

最近の住宅で多い通気層工法の外壁は、壁の中に空気の層があるため、従来の簡易水分計では実態をつかみにくいことがありました。

通気層工法のイメージ。壁の内側に通気層があるため、壁体内の湿りや結露は外壁側から見つけにくかった

通気層工法のイメージ。壁の内側に通気層があるため、壁体内の湿りや結露は外壁側から見つけにくかった

そんなお困りごとを抱えるリフォーム担当者にとって、頼りになる技術を、大和ハウス工業(本社:大阪市北区)が開発しました。

その名も「壁スキャナ」。

ナ、ナ、ナ、ナント、

壁の表面から内部結露

や漏水などを発見できる装置なのです。(大和ハウス工業のプレスリリースはこちら

「壁スキャナ」による外壁検査の様子(以下の写真、資料:大和ハウス工業)

「壁スキャナ」による外壁検査の様子(以下の写真、資料:大和ハウス工業)

試験壁の検査結果。赤い部分が含水率が高いエリア

試験壁の検査結果。赤い部分が含水率が高いエリア

「壁スキャナ」は、通気層を含む複層壁内部の含水状態を測定、可視化できる業界初の水分検査機です。

従来の簡易水分計では、通気層という空気の層があると、壁内が濡れていても乾いていると誤判定されることがありました。

その点、この「壁スキャナ」は、電磁波を壁内に通し、その変化から含水状態を推定します。通気層のある壁でも高含水域を把握できるのが特徴です。

建材は水を含むと、乾いているときに比べて電磁波の強さなどが大きく変化するため、その差を読み取って壁内の状態を把握し、水分を感知したエリアを赤色で表示します。

対象は壁厚最大200ミリの通気層工法の外壁で、構造用合板なら含水率20%以上を表示する設定が可能です。 壁スキャナの大きさは縦230mm×横310mm×高さ120mmで重量は3.8キロ。使用周波数は200MHz~4.2GHzで、電波法にも適合しています。

さらに

金属や木材下地も探知

できるので、既存建物の耐震診断や基礎の鉄筋確認などへの活用も期待できそうです。

リフォーム工事などで、内部の検査のために一部、解体して確認したいときも、この壁スキャナによる検査結果があれば、施主への説明もしやすくなりますね。

また、壁内結露を見逃したままリフォームすると、その後の劣化やクレームにもつながるリスクがありますので、リフォーム工事の品質向上にも役立ちそうです。

大和ハウス工業が発表したプレスリリースでは、結果の表示方法については不明ですが、将来、本体にモニターが搭載されれば、現場で高含水域の位置を把握し、「ここを部分解体すべきだ」という判断も、よりスムーズになりそうです。

さらに欲を言えば、壁面上を一定ピッチで走査しながら連続計測できるようになると、さらに便利そうです。

大和ハウス工業では、今後グループ内で試験導入し、定期検査で利便性などを検証していくとのことです。こういう地味に見えて効く技術が、現場の品質を底上げするDXですね。

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